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バナーのキャッチコピー、思わずクリックさせる味付けとは

バナーのキャッチコピー

クリックしたくなるバナーには、不思議な輝きがある。

ポータルサイトの多くの情報の中にあっても、なぜかスッと目に飛び込んできて、気づいたら人差し指が反応している。

もちろん、デザインの力は大きいが、限られたスペースで表現されるコピーの威力はもっと大きい。
心を惹きつけるすぐれたキャッチコピーには、どのような魅力があるかをご紹介しよう。

それは著名なコピーライターが書いた、叙情的なものではなく、我々の心の根っこに響く直球勝負の短文だ。

WEBサイトに表示された瞬間に、ターゲットの心を捉えなければいけないバナーのキャッチコピーは、球種で言うならストレート、それも剛速球がいい。

1.バナーのキャッチコピー:基本編

当たり前のことながら、意外にポイントが押さえられていないバナーは世の中に多いものだ。もしかして?と心配な方はここからチェックしてほしい。

1-1.その先で、どんな情報が得られるかを伝える

バナーをクリックしたがらない

基本的に「人はクリックしたがらない」「文章は読んでくれない」と思った方がよい。

実際にアクセス解析をしてみると、HOMEページの端っこにずらっと並べられたバナーはほとんどがクリックされていないはずだ。

では、どうすればよいのか?それは、街を歩く人の足を止めて、いかに自分の店の中へ呼び込むかに似ている。

暑い夏の日ならば「つめたいビール冷えてます!」という看板があって初めて、「ここは冷えたビールが飲めるんだな」と気づいてもらえる。

最初からその店に行こうと決めているお客さんなら、「冷たいビールがあるだろう」と想像してくれるだろうが、ビールのことが頭の中にない状態なら気づきもしない。

「私は先を急いでいるのだ」という人に対して、「こんなお得なことが待っていますよ」と足を止めさせるのがバナーの役割である。

だから、クリックした先にどんな内容が待っているのか。それをしっかりとイメージさせてあげることは、バナーコピーの基本的な使命である。

ユーザーが得られる情報をきちんと伝えておく

用途・ターゲットを明確にするキャッチコピー

1-2.それが、ユーザーの知りたい内容であること

分かりやすいコピーが書かれていたとしても、それがユーザーにとって興味ある内容でなければ、これもクリックするには至らない。

お酒がまったく飲めない人は「ビール冷えてます」と言われても、「そうですか」で終わってしまう。

有効にチャンスを掴むためには、あなたがクリックしてほしい人は誰なのかを明確に想像すること。しかも、ターゲットが今知りたい情報であること。

「商品一覧」というコピーがあっても、購入を検討している人以外は押してくれない。

たとえば、この春に大学を卒業し一人暮らしを始める女性に、新しいソファを買ってほしいなら、どんなアプローチができるだろう。

コンパクトで座りごこち重視のソファ特集

「商品一覧」よりもはマシだが、まだまだ足りない。

NY一人暮らし女性に学ぶ、ソファのコーディネート
姿勢美人のためのソファ選び

関心のある人には、効くコピーになってきた。
大切なことは、一人暮らしをはじめる女性がこれからの生活に夢を描けるようなコピーでなければならない。

ちなみに、ユーザー視点になっているかをチェックするには、キャッチコピーの前に主語をつけてみると分かりやすい。

  • 「山田家具店の」商品一覧
  • 「山田家具店がお薦めする」コンパクトで座りごこち重視のソファ特集
  • 「ユーザーが」NY一人暮らし女性に学ぶ、ソファのコーディネート
  • 「ユーザーが姿勢美人になる」ためのソファ選び

コンテンツを見てほしいユーザーを特定し、その人たちの目線で欲しい情報を提供する。これはキャッチコピーだけに限らず、コンテンツ制作自体に関わってくる重要なポイントだ。

ユーザー視点で伝える

1-3.コピーは単純明快に。考えさせたらダメ

考えさえたらダメ

バナーを見つけて、クリックするまでの時間は一体どのくらいだろうか?コンマ数秒、もしくはそれに満たないほどの瞬間に、次を見るか見ないかを決めているはずだ。

短い時間のなかで「これ見たい」と思ってもらえるためには、抽象的な表現を避ける。専門用語は使わない。すぐに頭の中でイメージできる言葉を選ぼう。

秀逸なキャッチコピーを作るヒケツ

2.バナーのキャッチコピー:アプローチ編

2-1.問いかける。そして、想像させる

問いかけたり、想像させたり

たとえば、50代半ばの男性が「もし、あなたの寿命をあと10年伸ばせるとしたら、何をやりたいですか?」と聞かれたら、思わず考えてしまうだろう。さらに「一日5分で、血管年齢を若返らせる方法があります」と続くとどうだろう。

キャッチコピーを質問形のメッセージにすることは効果的だ。なぜなら、人間の脳は問いかけられると答えようとする習性があるから。

人は質問されると、その答えを考えようとして、何かしらの結論を出そうとする。そして、自発的に思いついたことは肯定的にとらえる傾向が強い。

「あと10年寿命が伸びるなら、海外旅行に出かけたい」。そう思ったあなたは、憧れていたローマの街並みや大聖堂の見事な天井画を思い描くことだろう。

ちなみに、想像させるというテクニックはプレゼンテーションでも使われる。有名なキング牧師は「私には夢がある」と演説することで、聴衆のイマジネーションを膨らませるスピーチを行った。

2-2.感情に働きかける(オンラインショップ)

感情に働きかける

人は何かを買うとき、「感情」で物を買って、その買い物を「論理」で正当化しようとする。

衝動買いであれ、じっくり比較検討する場合であれ、「どうしてもこれが欲しい」という強い欲求があるからこそ買いたくなる。

オンラインショップのバナーを作るなら、ユーザーの感情を忘れてはいけない。

「完売間近!早い者勝ちの旬ウマとうもろこし」
「さくさくタルト生地に、とろ~りキャラメルのコク」

売り切れる前に買わなくては。食べた瞬間のおいしい感動がイメージされる。

バナーのキャッチコピーは、感情を刺激するような言葉で右脳にアピールすることが大切だ。

2-3.親しみやすい言葉で、大切な友人に話しかけるように

話しかけるように

最後に、忘れてはいけないのが言葉選び。想定するターゲットがいつも使っている表現やキーワードを選ぼう。

バナーに入れるキャッチコピーは、意味を伝えるという役割と同時に、ターゲットの目にとまるかどうかが重要なポイント。人は日頃から気にしているキーワードに対しては、非常に敏感に反応するものだ。

以下に、ポイントをまとめると

  • ターゲットが使う言葉を選ぶ
  • 専門用語は使わない
  • 誰が見ても分かりやすい、平易な言葉に
  • 漢字が続かないように、漢字、ひらがな、カタカナをバランスよく組み合わせる

さらにCTR(クリックスルーレート)をあげるために

クリックさせよう

入念にキャッチコピーを作ってバナーを公開しても、それが必ず成功するとは限らない。本当の勝負はこれからだ。

どの程度クリックされたのか、コンバージョンレートはどれほど上がったか。結果が期待値よりも低ければ、すぐに修正を加えなければならない。

その時になって慌てないために、代案を用意しておこう。

想定されるキーワードや表現方法としての代案、デザイン面での代案など、考え方はいくつかあるが、とにかく「クリックしてもらったなんぼ」の世界。1回目のリリースを終えて満足していてはいけない。

もしくは、2案を同時に公開し、GoogleアナリティクスのAB分析を行うのもひとつの方法だ。

大切なのは、サービス精神

サービス精神

バナーに限らないことだが、キャッチコピー作成やライティングにおいて、一番忘れてはいけないのはサービス精神である。ユーザーの視点に立って、いかに快適に分かりやすく、有益な情報を提供するか。

商品を売りたい、アクセス数を伸ばしたいといった、サイト運営側の視点に立っているうちは何も変わらないだろう。これはサイト運営者にまじめに取り組むWEBマスターやコピーライターが陥りやすいポイントでもある。

バナーの中で最も重要なキャッチコピーだからこそ、ユーザーの心にスッと受け入れられるものが必要だろう。

WEBマーケティングで、50代独身女性の心をつかむ

50代独身女性の心をつかむ

商品購入のターゲット層として、50代独身女性が取り上げられることが多くなっている。

その理由は、ある程度の収入があり、自分のために使えるお金があること。特に現在50歳~56歳(1959年~1965年生まれ)で若い頃にバブル絶頂期を経験して人たちは、他の年代に比べて購入意欲が高いと言われている。

しかし、彼女たちの購買意欲をそそり、心理の奥深くまで切り込んでいこうとするなら、それら理由の背景にあるものをもっと知ることが必要だろう。

ちょうどその年代にあたる筆者が自分の経験も含めながら、50代の独身女性にアプローチするためのマーケティング手法について考える。

1.50代独身女性の購買意欲が高く、消費に対する罪悪感が少ない理由とは

消費によって「ワンランク上」の生活を実現したい、戦後消費社会の申し子
(サントリー次世代研究所調査結果より)

以前、あるTV番組で興味深いインタビューをやっていた。
大型ショッピングセンターの前で、通りがかりの人に質問をする。

「ここで何でも好きな物を買ってあげると言われたら、あなたはいくら使いたいですか?」

数人に質問をしたところ、答えはこうだった。
「100万円くらい」:40代、50代
「1~2万円くらい」:20代の男性

消費の申し子、50代女性

これはいささか極端な例かもしれないが、50代の人たちは購買意欲が高く、華やかなものやブランド志向が強いのは事実だろう。しかし、そんな彼らでも何でも買えば満足かというと、そういう訳ではない。

キーワードは「ワンランクアップできる」こと。女性雑誌でよく見かける「輝く美肌を手に入れる極上洗顔クリーム」とか「暮らし方上手になる雑貨アイテム10選」といった切り口だ。

なぜ、50代独身女性たちはランクアップすることに惹かれるのか?

それは幼少時代(1960年~1970年代初め)に、日本がまだ裕福とはいえなかった時代のなごりを経験しており、それと同時に高度成長が加速していく様子を眺めてきたからだ。

「子供の頃、お風呂屋さんでときどき買ってもらえるフルーツ牛乳が大好きだった(笑)」
「そうそう、あれは最高の贅沢だったよね」
そんなちょっぴり貧乏ネタが、懐かして嬉しい。

貧しかった日本を知る世代

そして、親が一生懸命働いてくれたおかげで、どこの家庭でもカラーテレビや全自動洗濯機が買えるようになった。

今日頑張ればきっと明日はもっと良くなる。頑張ればきっと報われる。そんなハッピーな思考がこの世代には今でも根強く存在している。

自己投資につながる価値を見いだせるか。

そんな彼女たちの心に語りかけたいのなら、華やかな雰囲気で盛り上げると同時に、それが自己投資に値する商品であることもしっかりと伝えよう。

この世代には、王道の幸せ像が存在する。安定した会社に勤務し高収入を得て、快適な住まいに暮らし、オシャレにも気を配って「いつまでも若いわね」と言われること。

そのための手段なら、値段ではなく価値で判断する。ある意味、マーケティングしやすい世代と言えるかもしれない。

2.女性の社会的地位は、私たちが上げてきた(男女雇用機会均等法をうけて)

「女性はクリスマスケーキと同じ。25歳をすぎると売れ残りだから」

成功をつかんできたのも、この世代の特徴

今では耳を疑うようなフレーズだが、1980年前半くらいまではごく一般的な感覚だった。女性社員といえば、朝は全員の机をふき、お茶くみもするものだった。

しかし、1985年には男女雇用機会均等法が制定され、社会の変化とともに女性が活躍する場が増えだした。「もしかして、結婚だけが幸せの形ではないのかも」と気づき始めたのもこの世代である。

とはいえ、それでも職場での女性の地位はまだまだ低かった。仕事ができる優秀な女性でさえ、女の子扱いされる。

当時、ある大手電機メーカーの海外営業部に所属し、一人で海外出張に出かけるようなキャリアウーマンが言っていた言葉が忘れられない。

「深夜便で帰国してきた場合は、そのまま帰宅していい規定になっているんだけどね。女の子扱いされるのが悔しいから、絶対出社するのよ。他の男性社員は休んでるけどね」。

彼女はその後しばらくして会社を辞め、MBA取得のために渡米した。

キャリアを重ねてきた

女性社員の可能性がまだまだ認められていない時代に、志をもっていた人には共通する意識がある。

男性社員には負けたくない。「女性は視野が狭い、感情で仕事をする」なんて言わせるものか。そんな秘めた思いとともに、人一倍努力してきた女性も多いはずだ。

そんな彼女たちも、今では経験豊富なご意見番。なかには役職が付いている人もいるだろう。現在のポジションに満足しているかどうかは別として、自分が歩んできた道はまあまあ悪くなかったと自負している。

「女性が活躍できる社会を」なんて政治家が言っているのをニヤリとして聞きながら。

平均初婚年齢の変化
2012(平成24)年:夫30.8歳、妻29.2歳
1980(昭和55)年:夫27.8歳、妻25.2歳
厚生労働省大臣官房統計情報部「人口動態統計」より抜粋

結婚観の変化
1984年
「人は結婚するのが当たり前だ」61.9%
「必ずしも結婚する必要はない」34.3%
2008年
「人は結婚するのが当たり前だ」35.0%
「必ずしも結婚する必要はない」59.6%
NHK「現代の家族調査」、1993~2008年までについてはNHK「日本人の意識調査」より厚生労働省政策統括官付政策評価官室作成の資料より抜粋

ランクアップするための「何か」が、カギ

キャリアを積んできた女性なら、余裕ができた今だからやりたいことがあるはずだ。お洒落や美容、習いごと、海外旅行、大学で勉強し直すなどなど。

そんな彼女たちに、どんなふうに語りかけるべきなのかは、だいたい想像がつくだろう。

3.老いの受け止め方も、新たなスタイルで

10代の頃から消費社会の主役を果たしてきた世代
(サントリー次世代研究所調査結果より)

老いの受け止め方も、新たなスタイルで

酸いも甘いもを経験し、大抵のことでは動じない彼女たちも、お肌の衰えや健康については気になるお年頃になってきた。

だからこそ、一番うれしい褒め言葉は「年齢よりも、ずっと若く見えますね」。ここで、ポイントとなるのは「ずっと」にある。1~2歳若く見えたとしてもあまり意味がない。

なぜなら、これは40代以上の女性のほぼ全員に言えることだが、自分でも実年齢よりも若く見えると思っているから。

「そうかな~?」と言いたくなる方、そこはそっとしておいてください(笑)。

また、45歳~50代の女性たちは、ずっと脚光を浴びてきた世代でもある。女子大生ブームから始まって、就職すればバブルの真っ只中でアフター5を楽しみ、トレンディードラマ全盛時代に自分のライフスタイルを重ねたり・・・。

もっと言ってしまうと、どこか主役感覚があるのだ。40代、50代を迎えたとしても、アラフォー、アラフィフ、大人世代といった言葉がどこからともなく現れて、「なんだ、歳をとるのも悪くないじゃない」といった感覚だろうか。

個人差はあるものの大ざっぱにまとめてしまうと、楽観主義でハッピーな世代なのだ。

年齢のこと、健康のこと、もしくは親の介護の問題。誰しも歳を重ねるごとに暗い側面が浮き彫りになってくることは避けがたい。

しかし、そういった問題に直面したときも、彼女たちは意外にすっとこなしていくのかもしれない。なんといっても「私が主役」なのだから。

アラフォー・アラフィフ世代のエイジング意識調査

意外と高い、デジタルコミュニケーション力

高いデジタルコミュニケーション力

最後に、WEBマーケティングに力を入れる当社としてお伝えしておきたいのは、この世代のデジタルコミュニケーション力が高い点だ。

電通総研「アラフォー・アラフィフ女性のエイジング意識調査」によると、ネットショッピング活用率が65.5%、ネット口コミチェック率が49.5%という結果が出ている。

上記の内容を参考に、WEBサイトでマーケティング実践されたい方は、ぜひご相談ください。

質問の仕方。話の核心に触れるための6つの方法

質問の仕方。話の核心に触れるための6つの方法

コーポレートサイトに企業の強みや特長を紹介するコンテンツを作ることが多くなり、WEB担当ではない部門の方にインタビューをする機会がある。大切な話を聞けるチャンスはほとんどの場合が1回きりだから、その貴重な時間をいかに有効に使うことができるかは全てあなたの質問力にかかっている。

初対面の相手から気持ちよく核心を引き出すには、少しだけ工夫が必要だ。しかしそれができていなければ、インタビューは「何となく」の結果になり、お互いの貴重な時間は無駄になり、あなたへの信頼は崩れ去ってしまう。

この記事では、インタビュー経験が豊富でなくても、相手の懐に飛び込み、話の核心にぐいぐい迫る効果的な質問の仕方をご紹介する。

[ 1. 事前の準備 ]

1-1. 質問したいポイント3つをまとめる

質問したいポイント3つをまとめる

何の準備もなくインタビューに臨んでもぼんやりとした会話に終わってしまうだけ。予め自分が何を聞きたいのか、ポイント3つにまとめておこう。そのためにインタビューする相手の周辺情報を調べておくことも必須だ。

1-2. 質問から始まる、次の展開を構成しておく

3つの質問が決まったら、それを聞いた後の話の展開も考えておく。

「無料キャンペーンを始めたきっかけは?」
「誰もやっていなかったからだよ」
「ははー、なるほど。すごいですね。ユーザーは喜んだでしょう」
「そうだね」

これでは会話が発展しないし、質問される側も盛り上がらない。

「いきなり無料では、社内の反対もあったんではないですか?」
「でも私には、ある核心があったんです」
「え、どんな核心なんです?」
「それは・・・」

社内の反対をどう説得したのか?マーケットで、それはなぜブランド認知のきっかけに作用したのか?など、次の展開を考えたうえでの質問を繰り出そう。

1-3. 会話が向かうべき結論を定めておく

そのような準備がなぜ必要なのか?それは最終的にまとめたいインタビュー記事の結論に向かわせるためにある。

[ 2. 質問の場面で ]

2-1. 最初の15分が勝負だ

最初の15分が勝負だ

筆者が尊敬する大学の経営学の教授によると、初対面で10~15分話せば相手のレベルが分かるという。

個人差はあるものの、誰でも最初の数分間で「こいつとは気が合いそうだ」とか「なかなか話が分かる人だ」と判断している。

最初の切り出し方で相手の興味を惹かせることができれば、会話はスムーズに発展する。

「実は私、先生の本の大ファンなのです」とか
「御社の商品のまったく新しい使い方を考えたんですけど・・・」などなど。

何も小難しいことを言う必要はない。素直に心を開いて一歩踏み出せば道は拓けるものだ。

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質問の仕方。話の核心に触れるための6つの方法、後半は

「2-2. 少し寄り道しながら掘り下げていく」へ

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文章校正のコツ~精度を上げるために必要な6つのこと

文章校正のコツ

WEBサイト制作のなかで、重要なプロセスである文章校正。日々の作業でありながら、思わぬ場面でチェックミスが発生してしまいがっくりと肩を落とした経験がある方も多いはず。
今回は私たちが実践している、たった6つのコツをおさえるだけで、文章校正の精度を限りなく100%に近づけるポイントをご紹介しよう。

それでは、作業を進めるための準備(心構えに近い)に関するポイントからミスをなくす実践的な文章校正のコツをていねいに挙げていこう。

[準備段階のポイント]

1.モニターでなく、プリントアウトで必ずチェック。

文章校正の精度を上げるためには、これ外してはいけないほどの鉄則。モニターでの校正は、視認率が約25%下がるため、必ずプリントアウトしたものを用意すること。
同時に、モノクロでプリントアウトすることで、文字の色や背景色とのコントラストなどから視認性も確認することができる。モノクロで見てコントラストが低いと感じたら、視覚障害者や高齢者にとっては読みにくいデザインといえる。

2.チェックのベースとなる原稿を再確認。

当たり前のようで意外に多いミスが、照らし合わせる元原稿が最終原稿でないということ。制作段階で何度も文章チェックが入り、書き直される途中で、どの原稿を頼りにすればよいのかが分からなくなることがある。念には念を入れて、自分の手もとにある原稿が最終版であることを確認し、確信をもって作業に取りかかれる準備をしよう。

[文章校正6つのコツ]

1.チェック項目を切り分ける

プリントアウトでチェック

一回の文章校正だけですべてを完璧にしようとすると、どうしても注意散漫になってチェックもれが生じてしまう。校正のクオリティを上げるコツは、同じ要素だけを何回かに分けてチェックしていくことだ。
たとえば、最初は数字だけをチェックして、次はカタカナ言葉だけ見ていく、といった具合。
また、文章内容についての校正は別手順と考えること。文章を意味として捉えてしまうと、どうしても文字表記の校正はおろそかになる。内容チェックとは切り離して、文字を記号と捉えて校正するべきだ。

2.音読しながら校正する

脳というのは、同時に複数のことを行うと活性化されるらしい。文章校正の際にも「読む」という行為だけでなく、複数のチャンネルを駆使することで精度はさらに向上する。
「声に出して」読みながら「読む」。さらに注意が必要な箇所であれば、手で文字を「書く」マネをしながらチェックする。これであなたの文章校正クオリティは数段パワーアップする。

3.自分がミスしやすい傾向と対策を知る

過去に自分が見落とした部分を思い出してみよう。テストと同じように、誰にでも苦手な傾向があるものだ。自分がミスしやすいポイント、自分の文章ならキーボードの打ち間違い癖を書き出してみる。
そして、そのポイントに来たら入念にチェックすること。たとえば、「3」と「8」、「制作」と「製作」など。そういった傾向を書き出すことで、失敗しやすいポイントも見えてくるだろう。

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文章校正のコツ~精度を上げるために必要な6つのこと、後半は

「4.違う目、違うタイミングでダブルチェック」へ

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国宝、鳥獣戯画に学ぶ、人の心を惹きつけるWEBコンテンツ作り

鳥獣戯画

2014年秋に京都で公開された「国宝 鳥獣戯画と高山寺展」は、来場者が20万人を超えるほどの大盛況。ピーク時は展示室にたどり着くまで最長5時間待ちにもなった。集客することが使命のひとつともいえるWEBサイト運営者には、まったくうらやましい話である。

国宝であり、日本美術史上最高のエンターテイメントと評される「鳥獣人物戯画」。多くの人を魅了し、何時間も行列ができるほどの情熱をかき立てる理由を解き明かし、集客できるWEBコンテンツのヒントにするという企画だ。

まっ当な美術的評価は専門家の方々にお任せするとして、強引にWEBコンテンツ制作の目線に落とし込んでみた。

筆者が見つけた集客につながる魅力は、以下の3つ。とくに『「想像させる」余白』は、ともすればストレートすぎて、面白みに欠けてしまいがちになるWEB表現を少し俯瞰して見ると参考にしてもらえるのではないかと思う。

観る人に「想像させる」余白をもつ

観る鳥獣戯画の極意:人に「想像させる」余白をもつ

標的に見立てた大きな蓮の葉っぱ。弓矢に興じている蛙と兎。その後ろには、楽しそうに見物する蛙たち。


「うさぎはん、腰が入ってへんのとちゃいまっか?」
「うるさいわ。ちょっとだまっとれ!」

そうだ、彼らには間違いなく関西弁が似合う。
今にも喋り出しそうな動物たちの表情には、描かれていない前後の場面まで想像させてしまう力がみなぎっている。

鳥獣戯画にかかわらず、古来から日本の伝統芸術にはそういった「想像をかき立てる余白」が用意されていることをご存知だろうか。あのスティーブ・ジョブズも通ったという竜安寺の石庭もしかり。
人は与えられた情報だけを理解するだけになるより、それについて空想したり、もっと核心を追究しようとすることで、さらに興味がかきたてられ、愛着さえ感じ始める。

WEBコンテンツにおいても、空想させる余白はちょっとしたスパイスになる。
日本語として厳格には間違っていても、感覚的に伝わるキャッチコピー、文章でこと細かく述べられていないものの、ひとめ見ただけでデータが示している意味が把握できるインフォメーショングラフィックス、フッターにこっそり出てくる謎のキャラクター・・・。

瞬間的、感覚的に理解できたような印象を持たせ、なおかつ興味深く感じることが共通のポイントだ。ページの中が謎だらけではやり過ぎだが、遊び心をもって表現を試みると、訪問者にあなたのセンスを感じてもらえるかもしれない。

日本人好みの「擬人化」

鳥獣戯画の極意:日本人好みの「擬人化」

鳥獣戯画でもっとも惹きつけられる部分。それは、兎や蛙やさまざまな動物たちが、人間のように振る舞っている姿である。お祭りの行列、宴会の準備、相撲とり、おしゃべりや追いかけっこ。いつも人間たちがやっていることを、動物たちが滑稽な表情でやっているから、よけいに人間っぽさがにじみ出てくる。鳥獣人物戯画は、誰が何のために描いたものか明らかでないが、あえて動物たちに演じさせることで人間社会のおもしろおかしい部分に光を当てたかったのではないか、という気がしてくる。

それにしても、擬人化は、日本人が古来から好むパターンである。
この擬人化という手法が日本で広く受け入れられたのは、宗教的な背景がある。キリスト教では神様は唯一無二の存在であるが、日本には「八百万の神」という思想がある。それは山、海、木々など、この世に存在するすべての物には魂が宿るというもの。だから、動物たちにも心の動きがあるという発想は、日本人の肌感覚に非常にしっくりくるのだ。

黄桜
京都に「黄桜」という酒造メーカーがある。
1955年から黄桜は、「かっぱ」をキャラクターにした宣伝活動を一貫して行っている。仲の良いかっぱの家族がいて、そこには美味しい酒「黄桜」があるというテーマだ。同社のサイトでギャラリーを観ていると、まさに現代の鳥獣戯画だと感じられる。
1970年代まで黄桜はこのかっぱ家族を起用したTVCMだけを放映していたので、ある程度40代くらいまでの方は、かっぱ=黄桜というイメージが定着しているかもしれない。それだけこのかっぱ家族がユーモラスに愛着のある家族像を投影していたということだ。

いまも私たちの周囲を見回せば、擬人化の手法はたくさんある。ピカチュウ、ドラえもん、キティちゃん、ゆるキャラブーム。彼らは、キャラクターを通じて人がどう考え、どう行動すべきなのかを真摯に語ってくれている。見る人との距離をぐっと近づけてくれるこの手法は、まだまださまざまな可能性を秘めている。

固定観念を打ち破る、自由な発想

鳥獣戯画の極意:日本人好みの「擬人化」

鳥獣戯画のひとつひとつのシーンをよく観ると、その自由な発想に惹きつけられる。
なぜ、兎と相撲とりをする相手は、蛙なのか?
普通の発想なら、身体のサイズが同じような生き物を持ってきそうだ。
しかも、蛙の方が兎を投げ飛ばしていて、口から何か筋のようなものを吐き出している。
「してやったり!」という気迫を表現したのだろうか。

別のシーンでは、蛙はお釈迦さまの代わりとなって蓮の上におさまり、その前では袈裟をまとった猿が真面目な顔でお経を唱えている。
もし、これが逆の立場であれば、ここまでおもしろくならないであろう。
鳥獣戯画の作者たちは、いったいどんなことを考えながらこの大作を描き上げたのだろうか。きっと、その顔はニヤニヤしていたに違いない。

固定観念に縛られず、疑問を投げかけてみることは、どんな状況においても重要である。
WEBコンテンツ作りにおいては、常に閲覧者の視点に立つことを求められるが、本当に柔軟な視点の切り替えができているか?ついつい「こうあるべき」と偏った考えに縛られていないだろうか?ときにブレイクスルーを起こすためには、常識外まで振り切ってみることも有益だ。
煮詰まったときは、鳥獣戯画の動物たちを眺め、しばらくその前後に潜んでいるストーリーに思いを馳せてみるのはどうだろう。

まとめ

平安の世から平成の今まで。日本人にずっと愛されてきた、国宝、鳥獣人物戯画。
それは、時代が移り変わっても、観る人の心の中にすっと滑り込み、おもしろ可笑しい気分にさせてくれる。人は、どんなに価値観が変化しても、根っこのところでは楽しさや心の豊かさを追い求める動物だ。その不変的な特徴を上手く利用することで、商品・サービスにより興味を持たせたり、グッと引き込んだり、瞬間的に「いいね!」を勝ち取ることができるのではないだろうか。

たとえば、1枚の風景写真のなかにさえ、心が豊かになるようなエッセンスを盛り込むことはできる。それができるかどうかは、撮る人の心のなかにちょっとした余白が蓄えられているかどうかで決まるのだ。

平安の世から平成の今まで。日本人にずっと愛されてきた、国宝、鳥獣人物戯画。
それは、時代が移り変わっても、観る人の心の中にすっと滑り込み、おもしろ可笑しい気分にさせてくれる。人は、どんなに価値観が変化したって、楽しいことや心が豊かになることが好きな動物なのである。

たとえば、1枚の風景写真のなかにさえ、心が豊かになるようなエッセンスを盛り込むことはできる。
それができるかどうかは、撮る人の心のなかにちょっとした余白が蓄えられているかどうかで決まるのだ。

WEB制作:分析企画構成について
WEB制作実績

この記事に関するご質問やお困りごとのご相談も何なりと。

植松 あおい

株式会社フレイバーズ専務取締役。セールスライティング担当。フラダンスに命かけてます。

ネットショップ運営に必要な3つの視点

「もう今月は買うつもりなかったのに、思わず買っちゃった!」

ネットショップの運営で成功する!

そんな経験をしたネットショップには、見れば見るほど「売れるノウハウ」が詰まっていることが多い。星の数ほどある通販サイトのなかで確実に売れているショップには、それだけの工夫と努力が積み重ねられている。
筆者がハマってしまったオンラインショップも含めて、運営の参考となるいくつかのテクニックをご紹介しよう。

ショップ運営に必要な視点(1)

その商品を購入すると、どんなベネフィットがあるのか?

ネットショップで爆買い!

ネットショップに商品とスペックを並べるだけで、物が売れると思っていないだろうか?顧客は、自分が抱える悩みや辛さが解消してくれるか、とても幸せな気分になれそうだと感じなければ、カートボタンなど押してくれないのだ。

たとえば、あなたがタオル専門オンラインショップの運営者だとしよう。
「オーガニックコットン100%、肌触りバツグンのバスタオル」。これでは単に商品のスペックを紹介しているに過ぎない。
それに比べて、

「オーガニックコットン100%のバスタオルだから、あなたの赤ちゃんがこのバスタオルにぷにゅぷにゅほっぺをくっつけたとたん、すっと表情が明るくなるのが分かるでしょう」

と紹介されていると、お母さんはその表情を見たいと思ってしまうだろう。
これが顧客にとってのベネフィット。

ポイントは、できるだけ具体的にターゲットを決めること。そうすれば、イメージがわきやすい。そして、人生がどれだけ素晴らしくなるかを鮮明に描いてもらえるコピーで商品を紹介しよう。

事例:その1 「ほぼ日ストア」

ネットショップ事例:ほぼ日

ご存知、糸井重里さんが運営している「ほぼ日ストア」のほぼ日手帳は、このネットショップの中で最もコンバージョンレイトが高い商品のはず。
筆者も2回ほど購入したが、上手く使いこなせずに挫折した組。それでも、ネットショップで見るたびに「やっぱり買おうかな」としつこく思ってしまうのはなぜなのだろうか?

たとえば、みんなの使い方コレクションでは、
「将来、成長した娘にプレゼントするための手帳」や「思わず読みふける映画手帳」といった、使い方アイデアが山盛りで紹介されている。1日1ページ分の手帳は、シンプルな余白に自由に書き込んだり貼り付けたりできる構成。1年分の思い出や、取り組みの成果を文庫本サイズに凝縮することで、使い終わった後にも、さらに価値が増幅するように感じられる演出が冴えわたっている。

事例:その2 ケーキハウス・ツマガリ

ネットショップ事例:ツマガリ

一般的に、ネットショップでの購入数を増やすにはページビュー数がKPI(Key Performance Indicator)と言われており、ショップ運営者はページビュー数を増やすことに日夜苦心している。しかしそうとばかりは言えない事例がこれだ。「お客さまの声」もかなり重要な数値なのではないだろうかと。

兵庫県西宮市にある洋菓子の名店、ケーキハウス・ツマガリのオンラインショップ。実は、ネットショップ運営のお手伝いをしているのは当社だが、ツマガリファンの情熱にはいつも驚かされるばかりなのだ。
商品紹介ページの下に設けられた「この商品を食べた感想をお書きください」というボックスに寄せられるご意見、ご要望の熱いこと。

「47年間生きてきて、一番おいしいクッキーでした」
「皆さんの感想が本当なのか購入したら、マロンパイのあまりの美味しさに感動しました!」

という声はまったく嘘偽りのないそのままのもの。

そして我々が気づいたのは、お客さまの声の数が購入率に関係しているということだ。ショップ運営者が語る商品紹介よりも、実際に購入したお客さまの声ほど説得力のあるコンテンツはないのである。

ショップ運営に必要な視点(2)

おもてなし精神を発揮する

リアルの店舗のように、お客さまのすぐそばにいるかのような接客がネットショップの大きな課題だ。サイトの運営者は訪問者の心の動きを予測し、必要とされる情報をタイムリーに提供することが成功の鍵となる。
ネットショップでは、さり気なく欲しい情報をお客さまに差し出す。逆に、差し迫って必要のない情報は、邪魔にならないように掲示する。実店舗に迫るおもてなし精神は、必ず訪問者に伝わるものだ。

事例:その3 ディノス・オンラインshop

ネットショップ事例:ディノス

たとえば、リンクボタンだけにフォーカスして、さまざまなネットショップを眺めるのもいいだろう。
使い勝手の悪いショップほど、リンクボタンやバナーが我先にと言わんばかりにガンガン主張しているものだ。
洋服や家具など幅広い商品を扱うネットショップ「ディノス」の商品詳細ページは、文字サイズや余白のバランスなど、細かな部分で使い勝手が考慮されている。
「カートに入れる」ボタンの次に目につくのは「お届け日/在庫確認」。リアルの家電量販店などで「今ご注文してもらったら、今日中に配達できますよ」と店員が背中を押すトークと同じようなものだ。
逆に、周辺情報である「お支払い方法」などは控えめ。目立たないけれど、すぐに見つかる位置に配置されている。

そういった細やかな配慮ができるかどうかは、ショップ運営の熱い思いはさておき、どこまで顧客目線に立てるか。そうすれば、情報の優先順位は自ずと見えてくるはずだ。

ショップ運営に必要な視点(3)

決して値段で勝負しない。

ここまでご紹介したとおり、結局のところ安いだけでは顧客は買ってくれない。あなたのネットショップにアクセスして、わざわざ送料を払ってまで注文しようと思わせるには「その店でわざわざ買う理由」が必要なのだ。

「私が知る限り、5本の指に入るほど美味しい」コーヒー豆。

このコーヒーショップの店長は、世界各地を旅しておいしいコーヒーを知り尽くしているという。その店長が、そこまで絶賛する豆をコーヒー好きのあなたはスルーできるだろうか?

「タイムマネージメントが上達する手帳」

世界一のコンサルティング会社が考案した、この手帳を時間管理に悩むあなたは、いくらでもいいから売ってくれと思わないだろうか?

ある分野を極めた専門家の言葉に、私たちは全幅の信頼を置く。さらにそこにストーリーが加わることで、値段や送料といった「ささいな」ハードルを難なくクリアさせてしまう「買う理由」が生まれるのだ。

事例:その4 土屋鞄製造所

ネットショップ事例:土屋鞄

興味をそそられるハウツーコンテンツは、幅広く訪問者を集める手段でもある。
上質なレザーアイテムを揃える土屋鞄製造所の「革のこと」は、革製品のケア方法を教えている。「雨の日対策」や「色移りのケア」など、カバンを買うつもりでなかった人も、ノウハウとともにネットショップの存在や商品を知ることになる。

また、職人魂が感じられるコンテンツ「工房よもやま」では、カバンの種類によってミシン針の太さが何種類も揃えられていることや、お役ご免になったランドセル持ち手の抜き型が食堂の扉に使われている話などが美しい写真と共に紹介されている。

革製品について専門性の高いネットショップ、情熱ある革職人がいる価値あるブランド。初めての訪問者にそんなイメージを印象づけられたら、顧客候補となり得るだろう。

事例:その5 ギフトショップCOCOMO

ネットショップ事例:COCOMO

商品紹介ページを読むだけで、センスのよい理知的な店員さんの顔が思い浮かぶネットショップが「ギフトショップCOCOMO」。
ギフト商品に的を絞ったECサイトだが、商品説明がとても丁寧に書かれており、「きっとここの店員さんは誠実なのだろう」と思わせる。

ちなみに、筆者が購入したのはウサギのスタイ(よだれ前かけ)。ベビー服に消費者が求めることは、安全性と大人が喜ぶ可愛らしさである。
デザイン性に加えて、オーガニックコットンに早くから取り組んでいた店の製品であること、紡績から縫製まですべてが日本製であること。お洗濯の注意点も細かく紹介されている。

特にギフトとして購入する場合は、贈った商品が本人の価値を上げてくれる品であることが重要だ。商品のクオリティが親切丁寧に書かれていることで、顧客は安心して購入することができるのだ。

ショップ運営に必要な視点

まとめ

こうやって、いくつかのネットショップを眺めて分かることは、どのショップも、徹底的にお客さま視点に立ち、お客さまの都合で物事を考えているということ。言葉にしてしまうと簡単に聞こえるが、それはなかなか簡単ではない。

では、いかにしてお客さま視点に立つことができるか。筆者がお薦めするのは、自分が積極的に顧客になってみること。自社商品はもちろん、気になるネットショップで実際に買い物をしてみる。話題のショップがあれば足を運んで、そのサービスを体感してみる。心地よいサービスや商品、逆に気に入らなかった店について分析しまくる。地道なしつこさが、あなたの消費者感覚を鋭くさせてくれるはずだ。

EC-CUBEで制作する、はじめてのネットショップ
サイト運用・管理サポート
WEB制作実績

この記事に関するご質問やお困りごとのご相談も何なりと。

植松 あおい

株式会社フレイバーズ専務取締役。セールスライティング担当。フラダンスに命かけてます。

 

インタビューのコツを、たった3分でつかむ方法

インタビュー時のマイク

能面のような表情にさえ見える相手のバリアを解除して、腹の底に横たわっている本音を引き出せれば!と感じたことはないだろうか。この記事を偶然見つけたあなたは、非常にラッキーかもしれない。私たちが15年以上もWEB制作会社を運営するなかで培ったノウハウを公開しようというのだから。

具体的には、新たなコンテンツを立ち上げる際に、製品やサービスの開発担当者やトップマネジメントにインタビューを行う。彼らから根掘り葉掘り聞き出すコツとそれをまとめるための手法を紹介したものだ。
おそらくこの記事を斜め読みした3分後には、あなたのなかに「!」マークがポンと飛び出していることだろう。

インタビュー・取材を成功させるコツとは?

「取材相手によって、いい話が聞ける時と上手くいかないことがあった」
「話好きの相手のペースにハマってしまい、本当に聞きたいことを質問できずにインタビュー時間が過ぎてしまった」
そんな苦い経験がないだろうか?

さっそく、聞き手のペースで興味深い話を引き出し、限られたインタビューの時間を有効に使うためのコツをご紹介しよう。

コツその1 : 予めゴールを準備しておく

インタビュー時にはメモ!

いいインタビュー記事に仕上げる最大のコツは、取材当日までにあらかじめ自分のなかでストーリーを用意しておくこと。取材しないと、どんな内容になるか分かるわけないじゃないか?と思われた方がいるかもしれない。しかしそれは大きな間違いだ。
まずプロは、インタビューの前にしっかりと情報を収集する。そして読者が興味深いと感じてくれるようなコンテンツの組み立てまでしてから取材に臨むことが多い。行き当たりばったりでインタビューを行っても、面白い話が聞けるかどうかなど2階から目薬を差すほど難しいことを知っているからだ。

あらかじめ用意するコンテンツは、大枠でよいので話の流れを決めておいたもの。もちろんコンテンツとなるインタビュー記事は、運営者の意図を反映したテーマにそった話の流れ、「理想」にしておく。そうなれば、このテーマで質問したい、具体的なエピソードや相手ならではの言葉を加えたい、というような質問の組み立ても用意できるようになる。

では、ライブ感が多少失われても、取材前にストーリーを組み立てておくメリットとはどういうものだろうか。

1-1. いちばん伝えたいメッセージを絞ることができる。

小説、新聞記事、ラブレター(もう死語かもしれない)・・・。形はさまざまでも、心に残る文章は伝えたいテーマが明確になっていて、メッセージは1つに絞られていることが多い。インタビュー記事でも同じように、もっとも伝えたいメッセージを中心に置いて、そこに枝葉の部分を肉付けしていく。メッセージがブレないようにするために、どんなストーリー構成にするかを大まかに決めておき、取材当日はその確認作業を行うつもりで臨む方がいい。

1-2. 質問がブレなくなる。

インタビュー時の必需品、レコーダー

伝えたいメッセージが明確になっていると、インタビュー時に相手からどんなコメントを取りたいかが見えてくる。
よくある失敗パターンは途中で話がそれてしまい、メインテーマとは異なる話題で盛り上がってしまうこと。心地よく話してもらうために、取材相手を盛り上げることも大切なコツだが、大切なコメントを聞き出せないで時間終了となっては、本末転倒。その場でしか聞けない話はもちろん尊いものだが、一時的に脱線しても、聞きだすべき答えをしっかりもらっておくようにしよう。質問リストを作っておくのがおすすめだ。

 

1-3. 大切なコメントを引き出すためのヒントを用意できる。

理想型を描いていたとしても、取材相手はこちらの意図どおりにはなかなか答えてくれない。簡単には心を開いてくれなかったり、当時のことを忘れてしまっていたり、質問の意図を理解してくれないといった現実も待っている。

あなた: 「30回も失敗したのに、よくまだチャレンジしようと思われましたね?」
相手:  「そうなんだよね。今だったらもう諦めてるかもね(笑)」
あなた: 「何が背中を押してくれたんでしょう?」
相手:  「昔のことだからね、何だったっけ・・・」
あなた: 「・・・・@@;」

事前に下調べをしておけば、相手に意識させることなく、スムーズにエスコートすることもできる。

あなた:  「その頃にちょうど初めてのお子さんが産まれたとか」
取材相手:「あ、そうそう!子育てで疲れていた妻のひと言がいいヒントになった」

備えとコツがあれば憂いなし。インタビューの主導権を握るためには、事前準備が成功に導いてくれる。

「でも、実際に会ってみると、話がぜんぜん違っていたら・・・?」
まったく問題ない。たとえ計画どおりに進まなかったとしても、設計図があれば、何も準備しなかった場合よりずっと次の手が打ちやすくなるものだから。

インタビューのコツを、たった3分でつかむ方法、後半は

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ちょっぴり花鳥風月なひととき。

今年は、オフィスからの眺めが楽しくなりました。ベランダに夏の花が咲き始めたからです。

5月のある日、社長が突然に「お花植えてみようかな~」と、嬉しそうにプランターを並べてから約1ヵ月。今ではピンクや紫など色鮮やかなお花が風にゆれて、まるで新婚家庭のベランダのようではありませんか(笑)。
背景には街路樹の緑がきらきら。スズメや名前の知らない鳥も頻繁にやってきて、なんだかとっても平和な雰囲気なのです。

そんな光景を眺めていると、「パソコンの中だけで考えてたらだめ。もっと広くもっと自由に物事とらえなさいよ~」という声がどこからか聞こえてきそうです。

朝顔、全開!

朝顔「ついに咲いた~!!」と大喜びしてから2週間あまり。
毎日欠かさず、きれいな花を咲かせてくれます。今日は最多記録の9個!

のびのびとツルを伸ばせるようにと、特大のネットを用意したつもりでしたが、もう70%ほどは朝顔が占領してしまって、出遅れたキュウリとバッティングしています。いいね~。

なぜかうちのオフィス、昔から植物がよく育つんです。大阪移転の時にお祝いで頂いた植木は、ぐんぐん伸びて、挿し木して育った鉢がまた枝を分けて・・・。
ときどき、私たちの何かが吸い取られてるんじゃないか?と思うほどです(笑)。
さてさて、今日も元気な植木たちに感謝して、私たちも頑張ることにしましょう。