作成者別アーカイブ: 植松 あおい

オフィスで作れる、炊き込みご飯の簡単レシピ

オフィスで作れる、炊き込みご飯の簡単レシピ

会社に炊飯器さえあれば、いつものランチタイムがちょっと楽しく健康的に改善できることをご存知ですか?
「なぜ、わざわざ会社で炊き込みご飯?」と思われた方、以下のチェックリストをお試しください。3つ以上当てはまる方は、チャレンジする価値アリですよ。

あなたの「炊き込みご飯」必要度チェックリスト
□ ランチタイムの外食メニューに飽きてきた。
□ 健康診断の結果が気になるお年頃になってきた。
□ 実家のお母さんのご飯を思い出すと、ちょっぴり悲しくなる。
□ コンビニ弁当などの濃い味付けが苦手である。
□ 貯金は大切だと思う。
□ 会社の中に落としたいターゲットがいる。

1.会社で炊き込みご飯を炊くメリット

会社で炊き込みご飯を炊くメリット

「会社で?ご飯を炊く?何をのんびりしたことを・・・」と思われるかもしれませんが、意外にメリットは多いもの。以下にご飯を炊くメリットをまとめました。

炊き込みご飯は、身体と心にやさしい

「私の身体は、私が食べたものでできている」そんなTV-CMがありましたが、まさにその通り。身体を構成している細胞の一つひとつは、あなたが毎日口にしているものからしか作られません。そして、その細胞が入れ替わる周期は、部位によってさまざまですが、血液なら約4ヵ月、皮膚なら1~3ヵ月と言われています。今日あなたが食べたものが半年~1年後の自分を左右していると考えると、脂こってりのジャンクフードやコンビニ弁当の繰り返しから卒業したいものです。

とはいえ、夜遅くに帰宅する方は、就寝前にたくさんの量を食べると胃腸に負担がかかったり睡眠が浅くなる原因に。それなら、考え方をがらっと変えて、お昼ご飯を健康的なメニューに改善してみるという方法もあるのです。

そして、アツアツの炊き込みご飯には、食べる人の気持ちもほんわか和らげてくれる効果もあります。おかずは夕飯の残りと、即席のお味噌汁があれば十分。手作りのやさしい味と香り、ほかほかご飯のおいしさは外食には代えがたい満足感があります。嫌なことがあっても、温かいご飯を食べていると「まぁ、なんとかなるか」と思えたりするのです。

炊き込みご飯は、コミュニケーションツールになる

通常の炊飯器なら3~4合くらいのお米で作った方がおいしいので、みんなでシェアできます。一緒に作ったりみんなで食べようという流れから、ちょっと楽しい雰囲気に。会社のなかがちょっとギクシャクしている、共通の話題が少ない。もしくは、一緒に食べたい誰かさんがいるけど誘う口実がない。そんな方には、ぜひ炊き込みご飯をコミュニケーションツールにどうぞ。
まさに「同じ釜のメシを食う」関係性は、気づかないうちにいいチームワークを築いてくれるかもしれません。

炊き込みご飯は、お給料前の強い味方である

間違いなく、安上がりです。材料は、お米と水、好きな具材だけなので、数人でシェアすれば、一人あたり200円前後。外食ランチが平均1,000円だとしたら、約5日分の節約が可能です。しかも、残ったご飯は一食分ずつラップで包んで冷凍しておけば、後日のランチや夜食にも便利。さらに節約効果はアップします。

炊き込みご飯は、なぜか男子にウケがいい

特別なメニューが作れなくてもいいのです。さり気ない日常メニューをおいしく作れる女子こそ、男子がお嫁さんにしたいタイプ!
あるTVドラマで「彼氏につくってあげる雑炊に、決して三つ葉は入れるな。贅沢な女だと思われるから、ネギにしろ」という笑えるセリフがありましたが、まさにその通り。冷蔵庫にありそうな材料で素朴な炊き込みご飯メニューが作れる女子は、かなり高得点をゲットできると言えるでしょう。

2.「炊いてみたい!」という人のために簡単レシピ

ご飯を炊くときのポイントは、お米はきっちりと目盛りどおりに測ること。水加減もきっちりと。加える具材に水気がある場合は、水を少し控えめにしましょう。

2-1.炊き込みご飯レシピ1:超簡単でおいしい!コーンご飯

コーンご飯

何も味付けしなくても、コーンの香りと甘みがほどよいお味に。カレーライスのご飯にしても相性バツグンです。

【約6人前】

  • ・コーンの缶詰:1缶
  • ・米:3合

  1. お米を普通の水加減でセット。
  2. そこに缶詰のつぶコーンをしっかり水切りしてから加えて炊くだけ。

2-2.炊き込みご飯レシピ2:シンガポールチキンライス風

シンガポールチキンライス風

ガッツリ食べたいときにオススメ。にんにくたっぷりなので、昼から来客があるときはお薦めできません。

【約3人前+ご飯は残ります】

  • 鶏もも肉(かたまり):2枚
  • 米:3合
  • 生姜チューブ:3cm程度
  • にんにくチューブ:3cm程度
  • 塩:適量
  • 酒:大さじ1
  • にんにくみじん切り:2かけ分
  • 唐辛子みじん切り:適量

  1. といだお米にお酒を大さじ1、普通の水加減でセット。
  2. その上に、鶏もも肉をまるごとドーンと置いて、塩を小さじ1、生姜とにんにくのチューブをそれぞれ3~4cmしぼってスイッチオン。
  3. 上にかけるソースは、にんにくのみじん切りと唐辛子をゴマ油で炒めて、塩をひとつまみ加える。
  4. ご飯が炊きあがったら、チキンを食べやすくカットして、ご飯の上に盛り付け、ソースをかけて完成。

2-3.炊き込みご飯レシピ3:心にしみる、じゃこ生姜ご飯

じゃこ生姜ご飯

クセになるほど、おいしいです。ちりめんじゃこがいい出汁になってご飯が進みます。生姜はお好みでたっぷり入れてください。油揚げの代わりに大豆の水煮を加えてもヘルシーです。

【約6人前】

  • 米:3合
  • ちりめんじゃこ:1パック
  • 生姜みじん切り:大さじ4~5(お好みで)
  • 油揚げ:大1枚
  • めんつゆの素(濃縮タイプ):大さじ3

  1. といだお米にめんつゆの素(濃縮タイプ)を大さじ3。そこに水を加えて、普通の水加減に。
  2. 生姜のみじん切り、ちりめんじゃこ、油揚げの千切りを加えて炊く。

2-4.炊き込みご飯レシピ4:季節を楽しむ豆ご飯

豆ご飯

ちょっと旬が過ぎてしまいましたが、炊き込みご飯の代表格、豆ご飯。うすいえんどうは、爽やかなグリーンも香りも春らしさ満開です。お豆は、お米と一緒に炊かずに別で塩茹でしたものを炊きあがりに合わせると、色鮮やかに仕上がります。

【約6人前】

  • 米:3合
  • うすいえんどう:2パック程度
  • 酒:大さじ1
  • こんぶ:10cm四方くらいのもの
  • 塩:ひとつまみ

  1. といだお米にお酒を入れて適量の水をそそぎ、こんぶを入れて炊飯器オン。
  2. うすいえんどうは、実を取りだして軽く塩ゆでする。
  3. ご飯が炊きあがったら、こんぶを取り出し、うすいえんどうを加えて軽くまぜる。

2-5.炊き込みご飯レシピ5:彼のハートを掴むなら、肉そぼろご飯

肉そぼろご飯

飽きのこないおいしさと手軽さで、当社でもレギュラーメニュー。うちの社長は毎週食べてもいいとお気に入りです。夏は、そうめんと一緒に食べるのもオススメ。

【約3~4人前】

  • 合い挽きミンチ:約300g
  • ネギみじんぎり:適量(コンビニで調達するとラク)
  • 土しょうが:1かけ
  • 卵:3個
  • 米:2合
  • しょうゆ:大さじ2
  • 砂糖:大さじ2
  • みりん:大さじ2
  • 酒:大さじ2

  1. 土しょうがをみじん切りにする。
  2. フライパンに、調味料を入れて土しょうがと合い挽きミンチを加えて、よく味をしみ込ませる。
  3. 卵も、フライパンで炒り卵に(ここまで自宅で作っておくと便利)。
  4. ご飯を普通の水加減で炊いて、丼に具をのせて最後にネギのみじん切りをふりかける。

スマホ対応は急務か?上場企業コーポレートサイトのスマホ対応率調査結果

スマホ対応は急務か?上場企業コーポレートサイトのスマホ対応率調査結果

コーポレートサイトをスマホ対応するべきか、否か?WEBサイト担当者の方々にとって、最もホッとな話題と言ってよいかもしれない。

当社のクライアントのなかでも、リニューアルするならついでに対応しておこう、という流れが多いようだが、実際にはどうなのか?調査第一弾として、日経平均225採用銘柄一覧より無作為に113社を抽出し、対応状況を調べてみた。

スマホ対応が47.8%、そのうちレスポンシブデザインは48%

調査を実施したのは、2015年10月30日。あいうえお順に並んでいる日経平均225社を一つ飛ばしで抽出し、コーポレートサイトのHOMEページを閲覧して確認した。
結果は以下の表のとおり(○が採用、×が不採用)。113社中、54社がスマホ対応していた。レスポンシブ対応はそのうち26社だった。

日経採用銘柄企業のスマホ対応調査

上記の全データをご提供しています。
ご希望の方は、お問い合わせフォームで「日経採用企業スマホ調査希望」とご入力のうえ、ご請求ください。

この結果をどう捉えるか。調査対象となった企業は、日本を代表する大手企業ばかり。業界を牽引する立場として公的な意味でも、実施に踏み切った企業も少なくないだろう。ただ、アクセスが少ない中小企業ならまだ必要ないかというと、そうとも言えない。要は、自社サイトの訪問者がどんな環境からアクセスしているか、アクセスしてほしいかで考慮するべきだろう。
ご参考までに、スマホ対応を検討するときに考慮すべき視点を、以下にご紹介する。

BtoCはほぼ必須。BtoBでも、コンテンツ別に使用環境を想定する

一般消費者がメインターゲットであるなら、スマホ対応に迷う必要はない。総務省の平成26年度版情報白書によると、スマートフォンの国内普及率は個人保有だけでも5割を超えている。実際にビジネスユーザーも加えるとかなりの数になるであろうし、その割合は今後も増えていくと想像できる。

また、BtoBをメインとするコーポレートサイトでも、採用情報に関しては圧倒的にスマホからの閲覧が多いはず。最近では、社内ミーティングの際にも、個々にスマホを覗きながらという光景もめずらしくない。コーポレートサイトであっても、どのコンテンツに重きをおくかによって、慎重に検討するべきだろう。

SEO対策から考えるとスマホ対応は○。ただし、メインターゲットも考慮すべき

一方、SEO対策として考えたときにどうなのか。Googleは、今年の4 月 21 日から「WEBサイトがモバイルフレンドリーかどうかをランキング要素として使用し始める」と発表した。その結果、PCでの検索順位に大きな変化は見られないが、スマホで検索した時には順位に差が出るようになってきたのだ。試しに、スマホで何かを検索すると、上位に表示されるWEBサイトはすべて「スマホ対応」と書かれている。メインターゲットがスマホで閲覧する確率が高いなら、迷っている場合ではない。

では、スマホ専用サイトか、レスポンシブWEBデザインか

スマホ対応するとして、スマホ専用のサイトを別に作るか、レスポンシブWEBデザイン(一つのファイルで管理し、閲覧環境によってデザインを変化させる)か。

それぞれにメリットデメリットはあるが、運営上のメリットを考えるとレスポンシブに軍配が上がる。逆に、スマホでの操作性を追求したいなら、スマホ専用サイトにするか、レスポンシブであってもスマホでの見え方を優先したデザイン(スマホファーストなデザイン)を採用するべきだろう。

レスポンシブWEBデザインが、担当者の心をとらえる理由

WEB戦略の一つとして、スマホ対応は注視していくべき

すぐに導入するかどうかは別として、スマホ対応は間違いなく優先順位が高いといえる。WEB担当者としてやりたいことは数多くあるだろうが、限られた予算のなかで、今どこに力を注ぐべきかを検討するべきだ。そのためには、広報や人事、営業といった企業全体の動きのなかで、WEBサイトが果たすべき役割を3年先まで見越して計画を立て、その中で戦略的に選択していくことをお薦めする。

デザインが飽きてきたからWEBサイトをリニューアルするというのは、もう過去のこと。実益につながるメディアとして考え、その中でのスマホ戦略と捉えるべきだろう。

WEB担当を初めて任された人に、楽しく分かる用語集(基本編1)

WEB担当を初めて任された人に、楽しく分かる用語集(基本編1)

WEBサイトの担当者になって「なんでこんなにアルファベットやカタカナ言葉ばっかり出てくるんだ!日本人なら日本語で話さんかい!」と心の中で思ったことはありませんか?その気持ち、実はWEB業界で働く人たちも思っていることです。

正確な知識については、他のWEB用語の専門サイトで勉強していただくとして、ここでは感覚的に理解できる用語集をご紹介します。ちょっといい加減に楽しみながら読んでいただければ幸いです。

HTML

HTML

たとえば、ハンコ屋さんをイメージしてください。名前の書体をえらんでハンコのデザインが完成したら、それをもとに印材を彫ってハンコを作りますよね。

HTMLは、印材を彫る工程のようなもの。ページに入れる文言や写真などをきれいにレイアウトしたら、それをインターネット上で見ることができるようにプログラムの言語(HTML言語)で組んでいく作業のことです。

メタタグ(タイトル、ディスクリプション)

ページタイトル

ページタイトル

WEBサイトの各ページにつけるタイトルのこと。これは、検索エンジン対策にとても重要なので必ず個別のものを入力しましょう。

たとえて言うなら、本屋さんで本をさがすあなた=検索エンジン。ずらりと列ぶ本の背表紙=ページタイトル。もし、すべての本のタイトルが「海山商事株式会社のホームページ」だったとしたら、あなたはどの本を選んでよいか分からず帰ってしまいますよね?

Googleの検索エンジンも同じこと。だから、「弁当忘れてもページタイトルは忘れるな」。それほど重要なのです。

ディスクリプション

本でいえば、帯の部分に書かれている説明コピー。限られたスペースながら、こんな内容の本ですよ、おもしろいですよ、と語ることで読みたい気持ちを盛り上げます。

ディスクリプションとは、検索エンジンの結果表示に引用されることも多い。クリックしてもらえるかどうかは、この説明文で決まります。だから、「歯磨き忘れてもディスクリプション忘れるな」、もういいですね。

メタタグ

メタタグとは、上記のページタイトル、ディスクリプション、キーワード、著作表示といった、必ず入れておくべき情報をまとめてそう呼びます。

検索エンジン対策(SEO)

検索エンジン対策(SEO)

今は、何か知りたいことがあればすぐにネットで検索する時代。でも、検索結果からクリックして見るのは、せいぜい2~3つ、多くても1ページ目以内ではないでしょうか?そして、最初に表示される2~3の記事を読めば、大抵の疑問は解決されていませんか?

これは、2つのことを示しています。

1.検索エンジン(Google)の結果表示では、少なくとも1ページ目に表示されないと見てもらえる可能性は低い。

2.Googleは、検索した人が欲しい情報を上手いこと見つけ出し、上位に表示している。

つまり、Googleに評価されるようなサイトを用意しなければいけない。
Yahoo!で検索するときも、結果表示はGoogleの検索エンジン。だから、Googleが何を考えて、どんな評価をしているかを探ることがとても大切なのです。

ヘッダ、フッタ

「ヘッダです。フッタです。今日はちょっと寒いね~」って、漫才コンビの芸名ではありません。ページの頭(head)の部分(会社のロゴマークや各セクションにリンクするボタンが並ぶ部分)がヘッダ。ページの一番下(foot)の部分(サイトマップがあったり、著作権表示があったりする部分)のことです。

CSS(カスケードスタイルシート)

HTMLで書かれたページはそのままでも完成させることができますが、最近はCSSという言語と役割分担をするようになってきました。
ページの基本要素はHTMLで、見た目の調整(文字の大きさや色、写真の配置など)はCSSでと分けて作ることで、作り方がシンプルになったり、メンテナンスがしやすかったりするからです。

大胆にたとえると、のり弁をそのままの器で食卓に出すか、一つひとつの具をお皿に盛り付けて出すか、といった違いでしょうか。

CSS(カスケードスタイルシート)

言葉の意味より効果で覚えよう

言葉の意味より効果で覚えよう

WEBの用語は、数え出すと切りがないほどですが、単に意味だけを覚えようとしても、CSS?CMS?どっちだっけ?となってしまいます。
何事もそうだと思いますが、言葉だけで憶えるより意味で、意味で憶えるよりも効果で、頭に入れた方が残りやすいもの。

たとえば、CSS(Cascading Style Sheets:カスケーディング スタイル シート)は、見た目の調整(スタイルシート)が連鎖的に伝わる(カスケード)ように設定するという意味。

CSSの効果は、何層にも設定した命令があるなかで、上流から下流に引き継がれるものなのでカスケードと呼ばれているのです。今後、HTMLを触る機会かがあって「CSSの設定を部分的に変えても変わらないな?」ということがあれば、この言葉の意味を思い出してみるとよいかもしれませんね。

コーポレートサイト、失敗しない強みコンテンツの企画

コーポレートサイト、失敗しない強みコンテンツの企画

コーポレートサイトで会社の強みを訴求するコンテンツが定着してきた。「(会社名)が選ばれる理由」「3分でわかる(会社名)」といった内容のものだ。

自社の強みを分かりやすく紹介することはさまざまにメリットがあるものの、それなりにコストも労力もかかる。そこまでして作る価値があるかどうか、と悩んでおられる広報ご担当者にむけて、その価値と失敗しないポイントをご紹介したい。

強みコンテンツをつくる価値は、実は社内向けにある

強みコンテンツをつくる価値は、実は社内向けにある

ここでは、あえて社外向けのメリットについては省略する。既存顧客や新規開拓のツール、リクルート目的というメリットは容易に想像がつくだろう。

しかし、意外に効果を発揮するのが、社内にむけての影響力なのだ。

1.社内コミュニケーションに小さな変化が起き始める

1.社内コミュニケーションに小さな変化が起き始める

たとえば、営業部門と生産部門の意思疎通がむずかしいという課題はよくあること。なんとかお客さまの要望に応えたい営業マンと、生産現場の苦労を知る生産管理者は、守るべき立場が逆であるから意見が合わないのは当然だろう。

または、同じ職場であっても、最近はコミュニケーションが希薄になっているせいか、新しい仕入れ業者を探していたら、実は隣のスタッフが付き合っている業者だったという話もある。

こういった課題はそう簡単に解決できるものではないが、お互いを知るという基本的な作業が行われることで、糸口は見つかりやすくなる。同じ会社で勤めている以上はまったく関心がない訳ではなく、大切なのはきっかけ。その一つになり得るのが、自社の強みコンテンツを見ることであったり、それを制作するプロセスに関わることだ。

会社の強みコンテンツを制作するにあたり、各部門にインタビューさせていただく機会が多いが、その際によく聞かれるのは

「(他の部署の説明に比べて)こんな説明で良かったですか?」
「他はどんなこと言ってました?」

ということ。良いコンテンツを作りたいと考えるうちに、自分たちの部門についてどう伝えるべきか、他部門はどんなことを考えているのかが気になるものだ。そういったプロセスは、日常業務とはまったく異なる視点で会社を見つめるきっかけになるのだろう。

大きな企業になればなるほど、また業務が忙しいほど、会社全体というよりは所属部署の視点になりやすい。そんななかでも、会社の強みをさまざまな方向性から具体的に伝えるコンテンツは、良いきっかけになるのかもしれない。

2.コーポレートサイトへの関心が高まる

会社の強みコンテンツを作成することは、コーポレートサイトそのものへの興味を高める効果もある。「うちの部署の山田さんが出てるんだって」といった興味半分でも、経営層が考えていることを知りたいという動機でも、とにかく自社サイトへの関心が高まることは、コーポレートサイト運営担当者には喜ばしいことだ。

自社サイトの更新には、各部門の迅速な協力が不可欠。ともすると通常業務が優先されて、コーポレートサイトのことは忘れられがちだが、そういった意識改善にもつながるだろう。

3.一番恩恵を受けるのは、コーポレートサイトの運営担当者

3.一番恩恵を受けるのは、コーポレートサイトの運営担当者

各部門へのインタビューを実施することで、会社の強みを改めて認識した。自分の会社がますます好きになった。そういった感想を聞くことが多い。ミイラ取りがミイラになる、ではないが、まず最初に会社のファンになってしまうのは、直に話を聞いた担当者本人なのだ。

なぜなら、自分の会社の強みについて、日頃から突き詰めて考える人はそうそういない。技術開発、販売企画、品質管理など、それぞれのポジションを最前線で支える人たちの言葉は、きっとビジネスのTV番組以上に自分の心にささるのだろう。

また、さまざまな部門の人と接することで繋がりが深くなり、それ以降の仕事がやりやすくなったという意見もある。一つのコンテンツを作り上げるのは労力がかかることだが、それだけの得られるものも大きいようだ。

会社の強みコンテンツを成功させる、3つのポイント

1.最初にストーリーを描く。何を伝えたいか。どんな切り口でまとめるか

1.最初にストーリーを描く。何を伝えたいか。どんな切り口でまとめるか

人が行動を起こすきっかけは、感情が動かされたときである。そのためには、淡々と事象を羅列するだけでなく、ひとつの物語として理解される方が感動が大きいし、記憶にも残りやすい。自社の強みをどんな切り口で伝えれば、読む人が納得し、腑に落ちるのか。最初にそこから考えてみよう。

たとえば、意外性をとりあげてみるのも一つの手法。

平均年齢70歳、のんびりした会社かと思ったら、意外にも全員がITを駆使してネットショップで大きな収益をあげていた、などなど。

または、キーワードを掲げるのもいい。
当社の強みは、大阪のおばちゃんの、大阪のおばちゃんによる、大阪のおばちゃんのための生命保険です、など。

特に、動画コンテンツをつくる時には、最初が肝心。ストーリー性が感じられないと最後まで観てもらえない。間違っても、会社の歴史からスタートするような構成は避けたい。

2.インタビュー・編集は、外部スタッフが行うべき

2.インタビュー・編集は、外部スタッフが行うべき

これは、当社に発注してほしいから言う訳ではない(もちろん、お問い合わせは喜んでお受けしたいが)。その理由は、社内の人にインタビューしたり、されたりするのは、お互いに照れくさいから。家族同士で褒め合うのは気恥ずかしいのと同じようなものだ。どうしても、そんなこと今さら言わなくても分かっているだろう、と語られなくなる部分が出てくる。

しかし、強みコンテンツの一番のターゲットは、自社のことやを全く知らない社外の人。就活生や投資家なら、業界のことさえ知らない素人だ。だから、コンテンツを制作する側は、業界を知らない人のほうがいい。インタビューされる側も、相手が素人の方がかみ砕いて説明しやすい。

また、社内でない方が遠慮と自制心が働くことで、その結果、制作物のクオリティも上がる。社内担当者が書いた文章だと、横やりも入れやすいしわがままも言いたくなるのが人情。しかし、外部の人なら「プロのライターがそういうなら」と、内容の大幅カットやトーンダウンをくい止められるのではないかと思う。

3.社員を登場させるデメリットより、メリットに目を向けるべき

3.社員を登場させるデメリットより、メリットに目を向けるべき

これもよく聞かれることだが、インタビュー記事や動画コンテンツで強みを語ってもらう社員が辞めてしまったらどうしよう?ということ。確かに、辞めてしまった社員がいつまでも登場しているのは問題があるかもしれない。ただ、それを怖がっていたら何もできないのも事実である。

筆者はそれよりも、その社員の口からリアルに語ってもらうことで得られるメリットに目を向けるべきだと考える。それは企業が商品の魅力をいくら語っても、お客さまの声には勝てないことに通じるものがある。企業の力は人の力。個人がどう語るか、何を考えているかを伝える方が理解してもらうにはうんと近道なのだ。

特にウェブサイトは、バーチャルなものであり、人の温かみを感じにくい媒体。社員がいきいきと語っているコンテンツは、強みコンテンツに限らずもっと増えるべきだと考える。もし問題が発生すれば、更新すればいいのだ。そこが、紙媒体ではなくウェブサイトの良いところなのだから。

重要なコンテンツだからこそ、時には更新も必要と考える

重要なコンテンツだからこそ、時には更新も必要と考える

何度も社内調整を繰り返して、やっと完成した強みコンテンツは、それだけに大きな達成感を得られる。当分はそっとしておきたいと思う。

しかし、本当はそこからがスタートだと考えたい。リリースしてみて、本当に会社の強みが伝わったのか、リクルート活動にどんなふうに貢献したのか、社内の反応は?期待どおりのアクセスを集めることができていたなら、次はどんなふうに展開していくか?

そういった視点は、会社の強みコンテンツに限らず、コーポレートサイト全体についても必要だろう。

コーポレートサイトの社長挨拶が、果たすべき役割とは

コーポレートサイトの社長挨拶が、果たすべき役割とは

和菓子の「とらや」が、赤坂本店建て替えのための休業に関して、ウェブサイトで社長挨拶を掲載し、その言葉に感動したファンが本店前に駆けつけたというニュースがあった。何気なく観ていた夜の報道ニュースで、その話題が取り上げられたこと自体に筆者は驚いた。

社長挨拶のコンテンツは、コーポレートサイトのなかでトップページの次に大切なコンテンツといっても言い過ぎではない。なぜなら、その企業の考え方や信頼性、勢いなどをダイレクトに伝えられるページであり、すべてのステークホルダーに対して有効なページだからだ。しかし残念ながら、その可能性を活かせていないコーポレートサイトも多い。

この記事では、社長挨拶コンテンツの果たすべき役割と、その効果的な作成方法についてご紹介したい。

社長挨拶がなぜ重要なのか?

社長挨拶がなぜ重要なのか?

人が何らかの行動を起こすとき、きっかけになるものとは?大抵の場合、感情が揺さぶられ、共感したり納得したりして、初めて人は動く。それは、対:顧客、投資家、就活中の学生、そして社員も同じことである。

また、企業を引っ張っていく立場の社長と、それ以外の人(ステークホルダー)では、置かれている立場がまったく異なるため、トップが何を考えているのか、どこを目指しているのかは伝わりにくい。常にコミュニケーションを図りながら、伝えていかなければならないものだ。
そういった意味でも、社長挨拶コンテンツは、思いをダイレクトに伝えることができる貴重な場なのだ。

しかしながら、それを上手く活用できているコーポレートサイトは少ない。失礼ながら、社会情勢の説明から入って当たり障りのない挨拶文で締めくくられている内容がほとんど。もしかして、社長メッセージの本文と企業名を分解してシャッフルしても、違和感なくおさまるのではないかと思ってしまう。
また、アクセス解析をしてみると、コーポレートサイトの社長挨拶は想像以上に読まれていることが分かる。それだけ、企業トップの考え方は注目されているのだ。

それでは、コーポレートサイトの社長挨拶コンテンツをどのように書くべきか、以下に6つのポイントをご紹介しよう。

メッセージは、言いたいことだけに絞る

メッセージは、言いたいことだけに絞る

コーポレートサイトの社長挨拶がよく読まれているとはいえ、ほとんどの訪問者はじっくりとは読んでくれない。精々ざっと流し読みする程度である。だから、言いたいことから先に伝えたほうが読まれる確率は断然高くなる。たとえば、スティーブ・ジョブスのように、冒頭から「いま伝えるべきことは3つあります」と惹きつけるなど。

大切なことは、企業トップがいま何を考えているかが分かる文章であること。メッセージというものは、言葉を絞れば絞るほど、シンプルでパワフルになるものだ。ストレートに表現された文章ほど、読む人に最大限のインパクトを与えることができる。

社長のパッションを伝える

社長のパッションを伝える

たとえば、短期的な利益目的の投資家ではなく、長期的に企業を応援したいと考える投資家の場合、どんな企業を探しているだろうか。きっと自分が共感できる企業、何らかの共通点を見いだせる企業だろう。取引先候補をさがす企業なら、本当に信頼できそうな企業なのか、同じような思想や文化をもっているかを知りたいかもしれない。いずれにせよ、企業の理念や、夢、文化を伝えることが求められている。

脳科学者の茂木健一郎は、共感や理解を得るためにはまず感情に訴えかけることが重要だと言っている。人間は、感情を揺さぶられると、その後の情報が頭に刻印されやすくなるらしい。

独自のキーワードをつくる

独自のキーワードをつくる

たとえば、ソフトバンク社長の孫正義氏の「情報革命」。パナソニックグループ創業者の松下幸之助氏の「大忍」(大きく耐え忍んで、志を遂げる)など。その他にも、「京セラ」創業者の稲盛和夫氏など、多くの社長が象徴的な言葉をつくり、それを繰り返して使っている。

社長が発信する言葉にはもちろん重みがあるが、それだけに扱い方には注意が必要だと筆者は思う。インパクトのある熱意のこもった言葉はさらにパワーを増すが、逆に手垢のついた言葉では逆効果も大きい。

社長挨拶からは少し話がそれるが、当社のあるクライアントでは、社長が直筆でメッセージを書いて、日常的に目につく場所にたくさん張られている。内容はどれも外部の私たちが拝見しても心に響く言葉である。すべてのスタッフは、その言葉の贈り物を毎朝、仕事をしながら、休憩のときにも目にすることになる。最も伝えたい大切なことは、記憶に残る言葉にして何度でも伝える。その大切さを学ばせていただいた。

ソフトバンクの情報革命

松下幸之助さんの「大忍」

使命:何のために、誰のためにが分かるように

使命:何のために、誰のためにが分かるように

最初にご紹介した、とらや社長挨拶。何がそこまで人々の心を捉えたのだろうか。筆者が感じた魅力は、以下のとおりだ。

  • お客さまに語りかけるように、等身大の言葉で素直に伝えられている。その表現や内容は、社長挨拶という特別な機会に限らず、いつも店頭で接客している時の社員の気持ちを代弁したのだろうと想像させられる。
  • 本店の建物が歩んできた51年間を、お客さまと過ごした時間として捉え、感謝の気持ちを伝えている。それは、顧客にとって最もイメージしやすい表現であり、とらや本店が積み重ねてきた時間の流れを共有したような気持ちにさせられる。
  • とらやといえば、高級な和菓子店。日常的に購入するというよりは、ちょっと敷居が高いイメージがある。しかしながら、毎日小さな羊羹を買いに来る幼稚園児や、100歳のおばあちゃんが車いすで来店されたというエピソードは、「そんなふうに買いに行ってもいいんだ」と読む人に軽い衝撃を与えたのではないだろうか。

本店改築という、世の中の流れのなかではごくありふれた出来事。それがこれほどのニュースになったことで、とらやは確実に新たなファンを増やしたことだろう。
人々の心に届いたのは、お客さまに対するとらやの思い、謙虚な気持ち。それが根幹となって、本店の建物同様に長い時間のなかで大切にされてきたことへの感動だと筆者は思う。

社長が交代すると、戦略も変わるのは当たり前。しかし、社長が代わろうと、基本的には変わらないものが企業理念である。
企業は大小にかかわらず、社会に何らかの貢献をするために存在している。それが、何のためなのか、誰にむけてどんなふうに実現していくのかを明確に伝えることも重要だ。

思いや人柄を映し出す写真にもこだわりを

思いや人柄を映し出す写真にもこだわりを

もうひとつ、社長挨拶で忘れてはいけないのが、社長の写真である。企業のトップ、企業の顔である社長の写真は、非常に大切だ。視線、表情、スーツの雰囲気、姿勢、ポーズ、背景。すべての要素が、社長(=企業)のイメージにつながる。

そのなかでも、特に気をつけたいのは表情だ。撮られ慣れているとはいえ、ほとんどの方がレンズを向けられると緊張して表情がこわばる。そんな時は、カメラマンの後ろから、社長にどんどん話しかけていろいろな表情を引きだそう。キリッとした表情がほしいなら仕事関連で夢のある話を、やさしい表情ならお孫さんやペットの話が効果的だ。

社長の写真だけで会社のイメージをアップさせる、3つのポイント

社長挨拶コンテンツも更新するつもりで取り組む

社長挨拶コンテンツも更新するつもりで取り組む

就任以来、何年もメッセージが変わらないというのは寂しすぎる。社会全体のスピードが増しているなかで、企業のおかれている状況も刻々と変化しているはず。そんな流れのなかで、企業として変わるべき部分と変えない部分について語ることも必要だろう。すべてのステイクホルダーとの接点となるトップメッセージを、いかに有効に活用するか。そのためにも、定期的に見直しを検討することは大切だ。

社長のファンをつくるつもりで

社長のファンをつくるつもりで

いろいろ書いたが、社長挨拶コンテンツの理想形は、社長のファンをつくることができるページだろう。どんな大企業であれ、掲げている目標が本当に達成されるかどうかは誰にも分からない。しかし、この人は本当にやってくれそうだ。この人についていきたいと思ってもらえたら、企業にとってこれほど心強いことはない。

ウェブマスターツール(Search Console)「検索アナリティクス」をフル活用し、ロングテールSEO攻略

ウェブマスターツール(Search Console)「検索アナリティクス(検索クエリ)」をフル活用し、SEO攻略

もうあなたは、「SEO対策してるのに、結果が伴わない」とため息をつかなくてもよくなる。今日から、競争の激しいキーワード、いわゆるビッグワードで勝負するのをやめるからだ。

考えて欲しい。
あなたは、SEOのハウツーを調べるとき、「SEO」と検索するだろうか。少なくとも、「SEO」に加えて何らかのキーワードを加えて調べるはずだ。

分析ツールを提供するグローバル企業、エクスペリアンによると、1語のみで検索する人は全体の23%に過ぎず、2~5語が57%、5語以上入力する人が19%もいる。

23%の人しか検索しないビッグワード単体のSEO効果ではなく、残りの73%の人が使うロングテールのキーワードを追った方が、多くを手にできるということだ。

イチローになろう

ビッグワードで検索上位を獲得するのをホームランに例えるなら、
プロ野球の本塁打王でも、1シーズンで打てるホームランは40本弱。

約8%ほどの確率だ。ヒットで良しとするなら、その5~6倍は打てるのだ。小さなヒットをコツコツと積み重ねていけば、確実に得点につながる。

イチローはホームランをほとんど打たないが、国民栄誉賞を2度も断るほどの大選手ではないか。

ロングテールのキーワードを調べるのに適したツールが、ウェブマスターツール(Search Console)にある「検索アナリティクス(検索クエリ)」。この記事では、「検索アナリティクス(検索クエリ)」を最大限活用してロングテールのキーワード攻略を行うハウツーをご紹介する。

検索アナリティクス(検索クエリ)で、ロングテールのキーワードを見つける

ロングテールのキーワード

どんなキーワードで検索された場合に、自社サイトが表示されているのか、あなたはご存知だろうか。

すでに「WEBサイトを訪れた人」がどんなキーワードで検索したかは、Google アナリティクスである程度知ることができるが、「来なかった人」の検索キーワードを知ることはできない。

検索アナリティクス(検索クエリ)を活用する理由がこれだ。

誰かがあるキーワードで検索した際に、自社サイトが表示されても何らかの理由でクリックされていないことがほとんどなのだ。

理由は、検索順位が低かったり、検索者の意図とは異なるコンテンツだったから、ページタイトルに惹かれなかった、説明文がひどかった、などなど。決して、一義的ではない。

いずれにせよ、あなたのWEBサイトが世の中の「検索」に対するステータスが手に取るように分かるのがウェブマスターツール(Search Console)の「検索アナリティクス(検索クエリ)」なのだ。
なかでも、注目すべきはこの記事の主旨である、「ロングテール」として可能性のありそうなキーワードを見つけられることだ。

腹巻き

たとえば、あなたは腹巻き専門店のオンラインショップを運営しているとしよう。

安直に考えれば、あなたが狙いたいSEOキーワードは、「腹巻き」だろう。

当然ではあるが、「腹巻き」はGoogleだけで平均月間検索ボリューム 8,100回を誇るビッグワード(競争率の高いキーワード)。日本全体の平均月間検索ボリュームは、Yahoo!のボリュームも加えなければいけないから、倍以上になるかもしれない。

しかし、ビッグワード「腹巻き」は無理して狙うな、である。

ウェブマスターツール(Search Console)で検索アナリティクス(検索クエリ)をチェックすると、あなたのWEBサイトがこのようなキーワードで表示されていることが分かった。

「お腹 温め」「寝冷え 防止」。

検索ボリュームは少ないものの、競争が少ないだけに上位を狙いやすそうなキーワード。しかも、それらは腹巻き購入に至るための直接的なキーワードではないが、腹巻きを購入する顧客ニーズをダイレクトに表現するキーワードだ。

検索クエリを調べる
Google「ウェブマスターツール(Search Console)」

平均月間検索ボリュームを調べる
Google Adwords 「キーワードプランナー」

平均月間検索ボリューム
「お腹 温め」110回
「寝冷え 防止」140回

コンテンツマーケティングで見込み客を呼び込む

コンテンツマーケティング

検索アナリティクス(検索クエリ)を使って分かった、顧客ニーズを捉えたキーワードに対して、あなたがとるべきアクションはこうだ。

腹巻きで解決できる悩みを抱えてはいるものの、腹巻きの存在を思いつかなかったり、腹巻きで悩みを解決できるか確認するためのキーワードが「お腹 温め」「寝冷え 防止」なのだから、彼らに上手くアプローチすることで、最終的に腹巻きの購入を検討させるというプロモーションが、いま注目の「コンテンツマーケティング」だ。

コンテンツマーケティングとは、
検索者にとって有益なコンテンツを提供し、あなたと検索者の間に信頼関係を生み、その結果として商品購入やブランドのファン育成につなげるマーケティング手法。

顧客候補が知りたい情報を数多く公開し、関連するキーワードで検索結果の上位に位置することで多くのターゲットを呼び込む。

従来のプッシュ型のマーケティング手法に比べると、回りくどく感じるかもれないが、「買って、買って!」と商品名を連呼するうるさい広告に飽きているユーザーにやさしく近づくことができる。

ネット先進国のアメリカでは、すでにメジャーな理論なのだ。

たとえば、先ほどの「寝冷え 防止」。そのキーワードで検索した人は、何らかの解決策をさがしているはず。そんなターゲットに、届けたいコンテンツがこれだ。

「お腹を冷やさない鉄板ルールで、遅刻ゼロに」
「睡眠時の腹巻きだけで、健康になれた」

解決策をさがしているターゲットは、寝冷えを防ぐための記事をいくつか読むことで、「なるほど、ためになった」とあなたのサイトを評価してくれる。

その時点で検索ユーザーの頭には、「腹巻き」が浮かんでいるので、すぐに商品紹介につなげよう。

ロングテールのキーワードを増やすと、逆転できる

幅広い顧客候補を集める

このようにして、ロングテールのキーワードを探りながら記事を増やしていくと、検索クエリの数もどんどん増えていく。検索クエリが増えることによって生まれる効果は2つだ。

1.今までより、幅広い顧客候補を集めることができる

寝冷え、冷え性、お手入れ方法、おしゃれ、着こなし・・・。腹巻きを必要とする人に関連するさまざまなキーワードで、あなたのショップが目に触れるようになるからだ。もちろん、記事の内容は的確な解決策を提供するが必須条件だ。

2.主要キーワードの順位を上げることにもつながる

検索クエリが増えることで、WEBサイトの主要なキーワード(このサイトなら腹巻き)の順位を上げることもできる。

それは、サイトのツリー構造のなかで、ロングテールのキーワード(=寝冷え、冷え性)が増えていくことで、一つひとつの記事の中に含まれる主要キーワード(=腹巻き)の重要度が認められるためだ。しかし、ここにいたるにはある程度の期間と記事の内容が必要だ。

検索クエリの増やし方

それでは、検索クエリの適切な増やし方についてご紹介しよう。

1.主要なキーワードを固める

最初に、あなたのWEBサイトで最も重要なキーワードは何かを明確にしよう。

これは、最終的な目標としてこの単語で自分のサイトを上位表示させたいキーワードのこと。オンラインショップであれば販売している商品カテゴリーになるだろうし、複数サービスを提供している企業ならそのなかで優先順位を決める。

ウェブマスターツール(Search Console)の検索アナリティクス(検索クエリ)

2.ロングテールとなるキーワードをさがす

検索クエリの中から可能性の高そうなキーワードや、その他に可能性がありそうなキーワードの組み合わせをさがす。

組み合わせ候補が決まったら、Google Adwords 「キーワードプランナー」で平均検索ボリュームを調べて、上位を狙えそうなキーワードをセレクトする。その場合、月間検索数があまり多すぎないことや、そのキーワードで表示される競合サイトの内容を見て対抗できそうかを考慮しよう。

3.記事を執筆する

決めたキーワードで記事を書くことで、検索クエリは増やすことができる。

しかし、ここで大切なのは、上位に表示されること。先ほど触れたように、競合サイトの内容、特に10位以内のサイトを入念にチェックし、それよりも内容の濃い記事を書けば上位をねらうことができる。

検索クエリを増やして、得られるメリット

コンテンツを増やすことで、検索クエリも増える。顧客候補が知りたいキーワードで自社サイトに誘導する。それが最もダイレクトなメリットだが、その他プラスになることは多くある。

1.自社サイトの見直しにつながる

自社サイトの見直し

検索クエリを見つける作業は、今までの「どうすれば売れるか」という売り手視点から、「顧客候補がどんな情報を望んでいるか」を考える顧客視点に変えるということ。

この頭を切り換える作業は、実は最も難しい。長くサイト運営に取り組んできた担当者ほど、思い切った発想の転換が必要だ。

しかし、顧客視点に立てるようになると、サイト全体の構造から、商品説明コピーの書き方まで、さまざまな点での課題点が見つかるはずだ。

2.自社商品やサービスについて記事を書くことで勉強にもなる

勉強になる

たとえば、冷え性についてユーザーのためになる情報を提供しようとするなら、冷え性について調べなければならない。

どんな原因が考えられるのか、身体に及ぼす影響は?その対策は?と調べていくうちに、あなたは腹巻きだけでなく、冷え性についても語れるようになる。それがリアルのセールスでも役立つことは言うまでもない。

3.顧客の新たなニーズを見つけることにもつながる

顧客のニーズを理解する

検索クエリを増やすプロセスで、今まで知らなかった顧客ニーズが見えてくる。記事を書くだけでなく、商品の売り方のヒントにもなる。

ビジネスのヒントは、すべて顧客ニーズの中にある。

ロングテールを増やして、コツコツとヒットを稼ぐ。その手法は、PDCAサイクルが非常に重要とされるWEBサイトには、とても合っているマーケティング手法だ。

イチローはご存知のとおり、万全な自己管理を行い、まめなストレッチで身体をほぐし、どんな球種がきても打て、ふだんは指名打者でも、いつでも守れる体制を整えている。流れの早いWEBプロモーションの世界でも、そんなふうに身軽に動けるようにしておきたいものだ。

レスポンシブWEBデザインが、担当者の心をとらえる理由

レスポンシブWEBデザインが、担当者の心をとらえる理由

スマホの普及率があっという間に高くなり、今や高齢者さえiPhoneを使いこなしているほどになっている。

新しいデバイスの普及率の高さは、新デバイスへの対応が企業担当者の悩みになることも意味する。
つまり、コンシューマーがターゲットの担当者ばかりでなく、B2B企業にとってもWEBサイトのスマホ率の上昇をアナリティクスで目にするたびに、「スマホ化」の4文字が頭をよぎるようになってきたということだ。

今回の記事では、今話題のレスポンシブWEBデザイン(「レスポンシブル」と言う人が時々いるが、「ル」は要らない。「レスポンシブ(responsive)」は反応が良いという意味)について、初級者を対象に「なぜレスポンシブWEBデザインが、多くの企業担当者の心をとらえるのか」を、実際に自社サイトのレスポンシブWEBデザイン化に踏み切った担当者の声をまじえて解き明かしていきたい。

あなたがもし、スマホ対応に迫られている、もしくは検討中なら、きっと何らかの答えが見つかるはずだ。

レスポンシブWEBデザイン、スマホ専用デザインとは?

レスポンシブWEBデザイン、スマホ専用デザインとは?

レスポンシブWEBデザイン
ひとつのソース(HTMLファイル)で、ユーザーがWEBサイトを閲覧する端末(PC、タブレット、スマホ)に合わせて、デザインを最適化させるフォーマットのこと。
 
たとえば、PCで閲覧する場合は1,000pxなどの幅広画面に対応したデザイン。スマホなら640pxの幅が狭いデザインというように、自動的にデザインが切り替わる。
 
スマホ専用デザイン
あらかじめPC用とスマホ用、それぞれにデザインした2つのHTMLファイルを用意しておき、WEBサーバーが閲覧者の環境を判断し、PCでのアクセスならPC用のHTMLファイル、スマホでのアクセスならスマホ用のHTMLファイルを表示させる。
 

レスポンシブWEBデザインは、パソコン上でブラウザの表示幅を狭くしていくと分かる。ブラウザをある幅まで縮めると、自動的にデザインが切り替わるのが、レスポンシブWEBデザイン。ブラウザの幅を縮めるとスクロールバーが表示されれば、レスポンシブWEBデザインではない。スマホ専用サイトを持っているかどうかは、イミューレーターでアクセスするか、スマホでアクセスして判断するしかない。

レスポンシブWEBデザインのメリット・デメリット

レスポンシブWEBデザインのメリット

メリット

開発費用が抑えられる

WEBサイトを完全にスマホ対応するということは、

(1)WEBサイトの全体構成
(2)各ページの構成
(3)デザイン
(4)HTMLコーディング
(5)システム

を2種類つくることになる。開発コストが2倍になるわけだ。

これに対し、レスポンシブWEBデザインを選択すれば、(1)WEBサイトの全体構成、(2)各ページの構成のコストを抑えることができる。

運用コストがかからない

レスポンシブWEBデザインは、ひとつのソース(HTMLファイル)で管理しているので、更新・修正は1ファイルに手を加えるだけで済む。修正箇所が少ないということは、片方だけ修正し忘れるといった間違い(=情報の不統一)も圧倒的に少なくなる。

SEO的に恩恵が大きい

Googleは、「コピーコンテンツ」を極端に嫌う。

「製品A」のPC用ページとスマホ用ページの内容がほぼ同じであれば、コピーコンテンツと捉えられ、どちらか一方のページをオリジナルと判断、オリジナルしかインデックスしない可能性があるのだ。

ワンソース(ひとつのHTMLファイル)で管理されていれば、PC用かスマホ用、どちらか一方がネット上から理不尽に葬られることもなくなるので、SEO的にも恩恵があることを意味する。

http://googleWEBmastercentral-ja.blogspot.jp/2012/06/google.html

デメリット

レスポンシブWEBデザインのデメリット

画像の使い方に工夫が必要

同じソースであるということは、画像化した文字や写真を共有するのが基本だ。

ただ、まったく画面サイズの異なるPCとスマホでは、画像の拡大縮小には限度がある。たとえばPC画面では十分に読み取れる画像文字をスマホ用に縮小すると、視認できないほど小さくなってしまうことがあるからだ。

これを回避するには、PC用の画像とスマホ用の画像2つを用意することになるのだが、多用しすぎると、HTMLの構造が複雑になったり、ファイルの読み込み速度が遅くなったりしてしまう。

こういった理由から、文字はできるだけテキストにした、シンプルなデザインにという傾向になる。

PC・スマホのどちらにも完璧なデザインにはならない

レスポンシブWEBデザインは、アクセスの主流となっている端末に基準をおいて、情報要素を配置したり、デザインを行うことがほとんどだ。ただどちらかに軸足を置くと、他方の情報やデザインに物足りなさを感じることになってしまうことがある。

上記のメリット、デメリットを踏まえて、レスポンシブ、スマホ専用デザインに向いているWEBサイトを挙げてみよう。

レスポンシブWEBデザインに向いているサイトとは?

レスポンシブWEBデザインに向いているサイトとは?

更新頻度の高いWEBサイト

運用コストのことを考えれば、迷う余地はない。
頻繁にニュースを発信したり、商品情報の修正追加や、コンテンツマーケティングに力を入れていこうとするなら、レスポンシブにしておく方がパフォーマンスは圧倒的に高い。

広く一般に情報を提供する使命をもつサイト

自治体など公的な使命をもつWEBサイト、企業であっても広くユーザーにお知らせすべき情報が多く掲示されているWEBサイトはこれにあたる。IR情報や商品の使用方法、施工マニュアル、業界シェアが高く啓蒙的な内容を掲示しているWEBサイトなど。

スマホ専用サイトを別で運営していると、コストの問題などから「今回の追加はPCサイトだけでいいか」という発想になりがちだ。
将来的な運用面も考えて判断すべきだろう。

客先で営業ツールとして活用されるWEBサイト

WEBサイトも、営業スタッフが訪問先で販促資料として活用される場面が増えてきた。そういった際にも、正確な情報提供がなされていること、商品詳細ページは「PCサイトにリンク」ではなく、タブレットやスマホでも見やすいことが強力な営業ツールとなり、営業スタッフをサポートする。

スマホ専用デザインに向いているWEBサイトとは?

スマホ専用デザインに向いているWEBサイトとは?

スマホ閲覧率が圧倒的に高いサイト

極端にスマホからの閲覧が多いなら、スマホのサイズに最適な文字量やボタンのデザインを選択するのも良い選択といえる。レスポンシブWEBデザインの場合は、ワンソースなのでどうしても要素が多くなってしまう。ターゲットユーザーの閲覧状況をチェックしながら判断しよう。

オンラインショップなど、使いやすさが優先されるサイト

商品購入に誘導するなど明確なゴールが決まっている場合、「WEBサイトの使いやすさ」の優先順位はさらに高くなる。特にオンラインショップの場合は、商品検索の結果画面や、カートの使い勝手が購入率にそのまま影響するため配慮が必要だ。

運用コストをカバーできるだけの利益を上げられるサイト

最も大切な判断基準は、それだけの運用コストがかけられるWEBサイトであること。PCサイトとスマホサイトの両方をしっかりとメンテナンスするだけの利益が上げられるか、人手をかけられるかが最終的な判断基準となる。

レスポンシブWEBデザインを採用した企業の声

レスポンシブWEBデザインを採用した企業の声

実際に企業のご担当者はどのように決断したのか?
レスポンシブWEBデザインまたは、スマホ専用サイトを運営される企業の広報ご担当者に話を伺った。

<製薬メーカー様>

レスポンシブWEBデザイン化しているサイト

コーポレイトサイト、商品サイト

実施時期

2014年

動機は?

商品サイトのスマホユーザーが50%を超えたため、リニューアルと同時に対応。コーポレイトサイトについてはどうしても、という理由はなかったが商品サイトとクオリティを揃えておきたかったため実施。

スマホ専用デザインという選択肢はなかった?

開発コスト、運用コストがほぼ倍になることと、SEO的にもデメリットが多いため、レスポンシブWEBデザインを選択した。
それぞれにメリット・デメリットはあるが、どこかで妥協しなければならない。当社は、レスポンシブWEBデザインのメリットを選択した。

評価・効果は?

当初、コーポレイトサイトの必要性はあるだろうかとも感じていたが、今ではスマホからのアクセスも50%程度に増えた。先行して取り組んだことになり、結果的には良かったと思っている。

<機械製造メーカー様>

レスポンシブWEBデザイン化しているサイト

コーポレイトサイト

実施時期

2015年

動機は?

WEBサイトのリニューアルをきっかけに。B2Bがメインの業界であるためスマホ閲覧率はそれほど高くはないが、リニューアル後しばらく手を加える予算が取れないため、一気に実施することにした。

スマホ専用デザインという選択肢はなかった?

全くなかった。ダイレクトに売り上げに結びつくことのないコーポレートサイトなので、更新の手間が倍になることは考えられないし、スマホ用に別サイトを作るメリットを思いつかなかった。

評価・効果は?

スマホにも対応しているということで、社内外の評価は高まっている。現場でもタブレットやスマホでのアクセスが増えると思われるし、浸透すれば携帯端末からのアクセスも増えるのではないかと考えている。

総合的に考えると、ほとんどの一般企業はレスポンシブWEBデザインを選択すべき

総合的に判断すれば、ほとんどの一般企業はレスポンシブWEBデザインを選択すべき

自社サイトへのスマホからのアクセスがどの程度なのかは、Google アナリティクスで簡単に調べることができる。日本のスマホ普及率(2015年3月時点で約60.6%)と比較してみると、一定の判断材料になるだろう。

ただ、現状自社サイトのスマホアクセス率が低かったとしても、今後スマホでのアクセスが増えていくことは間違いない。現行サイトがスマホ対応でないから閲覧されていないという可能性もあるし、上記の製薬メーカーのように、レスポンシブWEBデザイン化に踏み切ったことでスマホからのアクセスが増えたという例もあるのだ。

打ち合わせや外出時にもスマホは手放せない存在。「あのサイトなら、スマホでも見やすい」ということがターゲットに浸透すれば、競合サイトより一歩先を行くことにもつながる。

要は、ターゲットユーザーが必要とする情報すべてに関して、気軽に便利に使いたいデバイスで閲覧できるように配慮することが大切なのだ。

「美味しい」を伝える表現。食べたくさせる4手法

「美味しい」を伝える表現。食べたくなる4手法

いいビジュアルといいコピーライティングがあれば、食の販促はパーフェクト。

20年ほど前に、百貨店ギフトで大ヒットを飛ばした筆者の親戚の言葉だ。
しかし、味を言葉で伝えなければいけない美味しさの表現は、コピーライティングのなかでも、特に難しいもの。

彼女は、食ギフトの素材を集めるために日本中を飛び回り、貪欲に舌を肥やしていた。美味しいものを見つけ出し、ターゲットに伝えるためには見極める力とそれを的確に表現する力が必要だからだ。

筆者も有名洋菓子店を担当して10年以上になった。
まだまだ彼女に追いつけてはいないが、クライアントのオンラインショップを担当するなかで悪戦苦闘しつつ見つけた、ターゲットを落とす美味しさの表現方法についてご紹介していきたい。

食べる人の視点で美味しさを伝える

食べる人の視点で美味しさを伝える

美味しさを表現しようと力が入りすぎると、独りよがりのコピーになってしまうことがある。

試食できないオンラインショップでターゲットが知りたいのは、自分好みの味なのか?ほんとうに美味しいのか?ということ。
どうしても食べてみたい衝動にかられるかどうか。最初に伝えるべきは、その一点につきる。

そのためには、コピーの主体者は作っている人ではなく、食べる人であるべきだ。ターゲットがその食べ物を口にした瞬間のことを、具体的にイメージさせてあげることが大切なのだ。

たとえば、オンラインショップでよくあるキャッチコピーは、1つめのような表現だ。

1.最高峰パルマ産生ハム。長期熟成14ヶ月!原材料は豚モモ肉、食塩のみ

商品の仕様は分かるが、あまりそそられない。コピーを食べる人の視点に変えてみると、

2.
本場イタリア・パルマの伝統的な塩漬け熟成法で仕上げた、まろやか生ハム。
地元で愛され続ける、長期熟成ならではのとろける旨みと噛むほどに広がる満足感。

生ハムはパルマ産が有名だと知っている人は多い。1.では産地の告知だけで終わっているが、同じ産地の商品を扱う競合も多いはず。もうひとひねり加えることで、商品に対するターゲットの興味をそそりたい。さらに「長期熟成」に関しても、だから○○なのだ、までしっかり伝えたい。

地元民に愛されているとまで言われれば、本場でも支持されているほどなら・・・と、さらに興味がわいてくる。

ただし食に関しては、ぜったいに虚偽の記載があってはならない。内容については、しっかりと事実確認を行うようにしよう。

万人受けする必要はない

万人受けする必要はない

同じものを食べても、美味しいと感動する人もいれば、逆にそうでもないと感じる人もいる。

美味しさの感覚というのは、食習慣や育った環境に影響されて、大きく個人差が出る。味覚が鋭い人、鈍感な人がいるのはそういった理由からだ。

ならば、コピーのターゲットが誰なのかをしっかりと把握しなければならない。訴求したい商品を買ってほしい人は、ジャンクフード好きのOLさんか、料理好きで素材にこだわる奥様か。
万人に受けようなどと考えてしまうと、結局誰にも響かないコピーになってしまうかもしれない。

では、美味しいを表現するための手法を4つ紹介していこう。

1.美味しいを「香り」で表現する

美味しいを「香り」で表現する

私たちが「美味しい」と感じるのは、体のどの部分だろうか?

実は、最も敏感に感じるのは鼻、嗅覚。

風邪をひいて鼻がつまっている時、何を食べても美味しく感じないのは、嗅覚が鈍感になっているからだ。
美味しい香りをたっぷりと吸い込んだときの感動を、イメージできる言葉で表現しよう。

  • カカオの濃厚な香りがあふれだす
  • 口に入れた途端、ふわりと桜が香る
  • 挽き立てコーヒー豆が香り立つ
  • 柑橘フルーツの清涼な香りに目をとじる
  • 芳醇なラム酒が香って、レーズンがじゅわっ
  • ふわりと鼻をくすぐるのは、ヌガーの香ばしさ、モカの誘惑
  • かじったときにハフッとくる、クルミの香ばしさ

「美味しい」を伝える表現。食べたくさせる4手法、後半は

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ファン育成マーケティングのための、確かな8つの手段

ファン育成マーケティングのための、確かな8つの手段

商品スペックを訴求するだけでは、もうモノは売れない。よほどの独占的な価値をもつ商品以外、ほぼ全ての業界において当てはまることだろう。

店頭で、またはネット上にひしめくオンラインショップの中で、顧客に「これでなきゃダメなのよ」と手を伸ばしてもらうために必要なもの。そして、1回きりでなく何回も購入してもらうために必要なもの。それはパッション、思い込み、強い愛情といった、ファン心理である。

今回はWebコンテンツを作るうえで、あなたの商品・ブランドのファンを育てるために必要な8つの取り組みをご紹介しよう。

ファン作りのために必要なこと

1.まず、社内にファンをつくる(インナーブランディング)

社内にファンをつくる(インナーブランディング)

ブランドのファンづくりを行うため、最初にはじめるべきことは何か?まず社内にできるだけ多くのファンを育てることから始めよう。なぜなら、あなたの大切なブランドを売ったり、顧客対応をしているのは、他ならぬ社内のスタッフなのだから。

インナーブランディングという言葉を聞いたことがあるだろうか?リッツカールトンホテルやスターバックスの事例が有名だが、スタッフ一人ひとりの心のなかにブランド価値が確立されており、まるでスタッフ自身がブランドそのものであるように行動できるよう育成すること。その啓蒙活動を意味する。

インナーブランディングには、顧客満足度の向上を生み出すほかにも、仕事のやりがいや離職率の低下など、さまざまな効果があると言われている。

とにかく、社内でファンが生まれるほど心強いことはない。あなたのパッション、ブランド価値やその将来性について、スタッフとの共感を育てることは重要課題である。

2.メッセージはシンプルに。魔法の言葉を作れるか

メッセージはシンプルに

社内ファンにも、もちろん社外にもブランド価値を伝えるために必要なのは、言いたいことをギュッと一つに凝縮することだ。

たとえば、スターバックスのコンセプトは「Third Place(家庭でもなく職場でもない第三の空間)」。スターバックスが売っているのは、コーヒーでも、新作のフラペチーノでもなく、あなたが寛げる第三の空間。しかも、ここには家庭や職場では味わえない、特別な雰囲気と特別な気分が得られる。だから、人が集まってくる。

とはいえ、スターバックスほどの強力でシンプルなメッセージをつくり出すことは簡単ではないだろう。しかし、自社の商品の良いところを並べるだけでは、なかなか伝わりにくいことは事実。商品スペックではなく、顧客にどのようなベネフィットを提供することができるかを考えてみることから初めてはいかがだろうか。

3.思いを伝えるために:裏方を見せる、生の声を聞かせる

裏方を見せる、生の声を聞かせる

人を感動させるためには「人の思い」が必要である。商品やサービスといった完成品ではなく、そこに至るストーリーがあってこそ、私たちは心動かされる。背景があってこそ商品スペックの価値が理解できる。

「そんな、わざわざ語るほどのことでは・・・」と日本人は謙遜することが多いが、自分たちの思いは言葉に表さなくては伝わらない。というよりも、言葉に出したとしてもそれが伝わるのは何十分の一くらいのものだ。それなら伝えない手はないだろう。あなたのメッセージに共感してくれる人はきっといる。

4.大切なことは何回も伝えよう

大切なことは何回も伝えよう

ファンは一日にしてならず。社内・社外にかかわらず、大切なことは毎日でも伝えなければ伝わらない。他人は、自分が思っているほど話を聞いていないものだ。だから、企業には行動指針やクレドといったものが存在する。社内であれば、社員の目に触れるところに共有したいメッセージを掲げよう。朝礼で何回でもそれについて、さまざまな方向から、さまざまなエピソードを交えて語ろう。

社外であれば、ロゴマーク、ブランドメッセージはもちろん、すべてのサービスにおいて顧客がメッセージを感じ取れるように工夫することだろう。

スターバックスでは、商品以外にも、照明の明るさやBGMの音量、椅子の座り心地、従業員の口調など、きっとすべてにおいて「第三の空間」に通じる取り組みがなされているはずだ。

5.惜しみないサービス精神を。ノウハウはどんどん提供する

ノウハウはどんどん提供する

いまコンテンツマーケティングという手法が注目されている。「当社の商品はこんなに素敵ですよ」と一方的に訴える、従来のプッシュ型の広告ではなく、まったく逆のユーザー視点に立って情報を提供し、そこから商品やブランドへの理解を促す方法だ。

具体的にいえば、ネットで何か調べ物をする人に対して「あなたが知りたいのはこれじゃないですか?」と専門的な情報提供を行うことで、信頼関係を少しずつ築いていく。

そこで、大切なことはユーザーに信頼される情報を提供できるかどうか、ということ。そのためには、出し惜しみをしてはいけない。

自社が築いてきたノウハウを紹介すると競合他社にも見られてしまうのでは?もしくは、情報を出し過ぎると逆に問い合わせしてもらえないのでは?そう思われる方が多いだろうが、特別な企業秘密以外はどんどん出すべきである。それによって得られるメリットの方が多いのだ。

コンテンツマーケティングの詳細「誰でもできる、集客コンテンツを作る7つの手順」

6.伝える相手を特定して、メッセージは具体的に

メッセージは具体的に

そこで気をつけたいのは、せっかくの専門知識を提供しても、相手に分かりにくいようでは意味がない。

専門的な内容になればなるほど、気をつけなくてはならない。スペシャリストのあなたにとっては当たり前のことでも、素人のユーザーには分からないことも多い。プロであればあるほど、ユーザーは何が分からないかを判断するのは難しくなっていく。

そんなときは、伝える相手を一人に限定してみる。しかもできるだけ具体的に。
たとえば、あなたが高齢者むけ携帯電話の開発者だとして、商品販促のために何か書いてくれと広報担当から頼まれた。何を誰に伝えるか?開発者から発信する専門情報はさまざまだろうが、先に相手が決まらないと書くべき内容は異なってくる。

相手は、携帯電話の販売会社スタッフ?それとも、実際のユーザーである高齢者?高齢者は年齢によってはネットは使わない人もいる。それなら、実際の決定権をもっている子ども世代?ターゲットを絞ることで、書く内容はもちろん、ストーリー構成、言葉使いが見えてくるはずだ。

売れるコピーの秘訣は「たった一人にむけて」書くだった

7.コスト効率を忘れることも必要だ

コスト効率を忘れることも必要

ファンづくりの取り組みは、ある意味、非常に非効率なものだと思う。パッションを何度も何度も語り、顧客が必要とする情報やサービスを何度でも提供し、それでも時にはまったく伝わらない場合だってある。

しかし、ファンを作るということは決して短期的な仕事ではない。メッセージは半永久的に発信していくべきものだし、それでこそ顧客の方も長期的につき合ってくれるだろう。

この非常に大切な仕事に対して、短期的にコスト意識や効率のことを問うのはやめよう。

8.ファンがファンを生む仕組みづくり。ソーシャルメディアなど

ファンがファンを生む仕組みづくり

やがて努力が報われファンが育ってくると、マジックが起こり始める。ファンが人を呼ぶのだ。分かりやすい例でいえば、FacebookやはてなBookmarkなどのSNS効果。誰かが「この記事おもしろい」とシェアしてくれると、そこを伝って何十人という人たちを呼んでくれる場合もある。

ファンというものはありがたい存在で、ファンが発したひと言は、企業側が伝える100の言葉よりも偉大な力をもっている。

そういった嬉しい効果を生み出すためには、ある程度の仕掛けも必要だ。ファン同士の情報共有がしやすいとか、「好き!」という気持ちを共有できる仕組みなど。オンラインショップでよく見かけるお客さまの声や人気ランキング、オフ会、ブログ記事のSNSボタン設置などなど。大掛かりでなくてよいので、ファンの気持ちを理解し、何かお膳立てしてあげる機会をつくることも必要だ。