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表現力を高める言葉えらび、4つのコツ

きりんそう畑のなかで、はしゃぐカエルのぬいぐるみ

文章による表現は、奥が深い。
もちろんそれがたとえ、少し稚拙な文章であったり単調な表現であっても、内容が伝わらない訳ではない。

ただ、書き手の誰もがどうせ読んでもらうならしっかりと内容を伝えたい、読み手の心のなかに何かを残したい、と願う。

このコラムをサクッと読むだけで今日から表現力が格段にレベルアップするものではないし、筆者も苦手なことを克服するための練習を重ねてきた。しかもまだ毎日悩んでいる。

しかしただひとつ言えるのは、表現力を向上させるのに素質はいらない。トレーニングすれば誰もがある程度までのレベルには到達できる。

このコラムでは、表現力をブラッシュアップさせたいと感じているあなたのために、訓練のヒントになりそうな、使える言葉えらびや表現方法をご紹介していこう。

1.同じ表現でも、言葉を言い換える

新しいスキルと書かれたボード

たとえば、プロジェクトX 風に「・・・とAさんは言った。それに反応して、Bさんは・・・と言った」とストーリーを展開する文章の場合、「言った」の連発になることは避けたい。文章全体の流れはよくても、同じ言葉ばかりが続くと稚拙な印象を与えてしまうからだ。

同じキーワードをたびたび登場させることでSEO効果は確かに高まる。しかし、だからといってSEOのために、読み物としてのクオリティを下げてはいけない。検索上位にランクインしたとしても、コンテンツとしての価値が評価されなければ、最終的には読み手の信頼は得られないからだ。

また、SEOの観点からも類語を使うことには意味がある。Googleは、同じ意味をもつ言葉であれば、「言い換え」として、評価はむしろ加点されるからだ。では、よく使う表現の類語をご紹介しよう。

1-1.「言う」の表現方法

[「○○○」と言っている]
~と述べる/~と語る/~と話す/~と言う/~と伝える/~と物語る/~とつぶやく/~と考えている/~と苦笑する/~と答える/~と応じる/~と振り返る/~と続ける/~と笑う/~という思いがある/など。

1-2.「とても良い」の表現方法

高品質な/興味深い/とっておきの/満足度が高い/上質な/信頼性の高い/待望の/プロ仕様の/本格的な/好評をいただいている/ファンが多い/魅力的な/業界をリードする/格別の/リーディングエッジの/革命をおこす(内容によるが)/至福の/など。

ただ、褒める表現は誇大広告と受け取られないよう十分な注意が必要である。最高の/世界No.1の、といった表現ははっきりとした根拠を記載しなければいけない。以下の言葉を使うときにも注意が必要だ。後に続く言葉によっては使ってはいけない場合がある。
極上の/今までにない/他に類を見ない

2.ありふれた表現は避ける

ありふれた表現は避ける

言葉には、旬がある。
世間で流行りはじめた頃やときどき耳にする程度ならよいが、どこでも目にするようになたら要注意だ。使い古された表現、手垢のついた表現は、かえって印象を悪くしてしまう。それが耳障りのいい言葉であればあるほど、嘘くさく聞こえてしまう。

たとえば、

  • 地球にやさしい
  • きめ細やかな配慮
  • 心に寄り添う
  • 顧客ニーズにマッチした
  • 匠の技 など

例として挙げた5つすべてがどこの企業、店舗でも通じる表現だ。
手垢のついた表現のキャッチコピーのあるページのヘッダー部分をライバル会社のヘッダーと入れ替えても、顧客候補は100%気づかない。そのぐらい、あなたの会社と顧客候補との間のコミュニケーションとしては、圧倒的に力が不足している。

要は、読んでくれる人の心に、あなたの会社特有の「何か」が響くかどうかが大切。時には、耳障りの決して良くない、素朴な表現の方が心に残る場合もあるのだ。

3.文末に変化をつける

文末に変化をつける

小学生の作文が幼稚に聞こえる理由のひとつは、文末が単調なことにある。「今日、お父さんと釣りに行きました。僕はあじを3匹釣りました。お父さんは大きな魚を釣りました。」といった具合。大人の文章では、一文がもっと複雑なためそれほど気にしない方が多いが、文章全体の流れが悪くなる。

それを防ぐためには、たとえば「~します。」は3回以上は連続して使わないとか、「~しました。」「しましょう。」や、「~ということ。」「(名詞)~。」と体言止めを加えることで変化をつけよう。

表現力を高める言葉えらび、4つのコツ、後半は

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「美味しい」を伝える表現。食べたくさせる4手法

「美味しい」を伝える表現。食べたくなる4手法

いいビジュアルといいコピーライティングがあれば、食の販促はパーフェクト。

20年ほど前に、百貨店ギフトで大ヒットを飛ばした筆者の親戚の言葉だ。
しかし、味を言葉で伝えなければいけない美味しさの表現は、コピーライティングのなかでも、特に難しいもの。

彼女は、食ギフトの素材を集めるために日本中を飛び回り、貪欲に舌を肥やしていた。美味しいものを見つけ出し、ターゲットに伝えるためには見極める力とそれを的確に表現する力が必要だからだ。

筆者も有名洋菓子店を担当して10年以上になった。
まだまだ彼女に追いつけてはいないが、クライアントのオンラインショップを担当するなかで悪戦苦闘しつつ見つけた、ターゲットを落とす美味しさの表現方法についてご紹介していきたい。

食べる人の視点で美味しさを伝える

食べる人の視点で美味しさを伝える

美味しさを表現しようと力が入りすぎると、独りよがりのコピーになってしまうことがある。

試食できないオンラインショップでターゲットが知りたいのは、自分好みの味なのか?ほんとうに美味しいのか?ということ。
どうしても食べてみたい衝動にかられるかどうか。最初に伝えるべきは、その一点につきる。

そのためには、コピーの主体者は作っている人ではなく、食べる人であるべきだ。ターゲットがその食べ物を口にした瞬間のことを、具体的にイメージさせてあげることが大切なのだ。

たとえば、オンラインショップでよくあるキャッチコピーは、1つめのような表現だ。

1.最高峰パルマ産生ハム。長期熟成14ヶ月!原材料は豚モモ肉、食塩のみ

商品の仕様は分かるが、あまりそそられない。コピーを食べる人の視点に変えてみると、

2.
本場イタリア・パルマの伝統的な塩漬け熟成法で仕上げた、まろやか生ハム。
地元で愛され続ける、長期熟成ならではのとろける旨みと噛むほどに広がる満足感。

生ハムはパルマ産が有名だと知っている人は多い。1.では産地の告知だけで終わっているが、同じ産地の商品を扱う競合も多いはず。もうひとひねり加えることで、商品に対するターゲットの興味をそそりたい。さらに「長期熟成」に関しても、だから○○なのだ、までしっかり伝えたい。

地元民に愛されているとまで言われれば、本場でも支持されているほどなら・・・と、さらに興味がわいてくる。

ただし食に関しては、ぜったいに虚偽の記載があってはならない。内容については、しっかりと事実確認を行うようにしよう。

万人受けする必要はない

万人受けする必要はない

同じものを食べても、美味しいと感動する人もいれば、逆にそうでもないと感じる人もいる。

美味しさの感覚というのは、食習慣や育った環境に影響されて、大きく個人差が出る。味覚が鋭い人、鈍感な人がいるのはそういった理由からだ。

ならば、コピーのターゲットが誰なのかをしっかりと把握しなければならない。訴求したい商品を買ってほしい人は、ジャンクフード好きのOLさんか、料理好きで素材にこだわる奥様か。
万人に受けようなどと考えてしまうと、結局誰にも響かないコピーになってしまうかもしれない。

では、美味しいを表現するための手法を4つ紹介していこう。

1.美味しいを「香り」で表現する

美味しいを「香り」で表現する

私たちが「美味しい」と感じるのは、体のどの部分だろうか?

実は、最も敏感に感じるのは鼻、嗅覚。

風邪をひいて鼻がつまっている時、何を食べても美味しく感じないのは、嗅覚が鈍感になっているからだ。
美味しい香りをたっぷりと吸い込んだときの感動を、イメージできる言葉で表現しよう。

  • カカオの濃厚な香りがあふれだす
  • 口に入れた途端、ふわりと桜が香る
  • 挽き立てコーヒー豆が香り立つ
  • 柑橘フルーツの清涼な香りに目をとじる
  • 芳醇なラム酒が香って、レーズンがじゅわっ
  • ふわりと鼻をくすぐるのは、ヌガーの香ばしさ、モカの誘惑
  • かじったときにハフッとくる、クルミの香ばしさ

「おいしそうだな」と感じさせるコピーは、単なる言葉の工夫だけでなく、ブランドの世界観と一致していることも大切です。実はこの世界観の統一こそが、長期的なファンを育てる鍵にもなるのです。(※詳しくは下記のコラムでも解説しています)

ブランドが語るべき世界観とは?その価値と考え方

2.「食感」も、美味しい表現

「食感」も、美味しい表現

美味しさを伝える2つめは、食感。
「こんがり焼いたトースト」と「こんがり焼いた、さくさくトースト」では、後者のほうが具体的にイメージしやすい。

食感をイメージさせる表現(主に擬音)は、過去に自分が食べたことのある美味しい体験を思い出させる。ターゲットは「本当なのだろうか?」と疑いつつも、同時にその商品を自分が食べたときのことを想像してしまう。

  • とろ~り肉厚、身はぷりっぷり!
  • 外はカリッ。中はとろり。
  • バターがとろんととろけて、風味まろやか
  • がぶりっ!じゅわ~っと甘い
  • 大きな栗がごろごろ入った、噂のマロンパイ
  • さくさくパイ生地から、いちじくの果肉がプチプチ!
  • ぷるんっ、つるんっ。なめらか食感
  • サクサクのあとに、ふわっと口どけて、アーモンド香る
  • たっぷりナッツの、ざくざくワイルドな食感
  • もっちり、ツルン。その食感がくせになる

3.ターゲットが知っているものに例える

ターゲットが知っているものに例える

「びっくりするほど甘い」と聞いても、どれほど甘いのか?味覚の感度は人それぞれであるから、あまりピンとこないだろう。それならば、誰もが知っている食べ物や味を引き合いに出して、イメージを共感させることも一つの方法だ。

  • はちみつのように甘い蜜がじわっ!
  • 料亭の味わいが3分で再現できます
  • 生パイナップルを超えた、ジューシーで濃厚な味わい(パイナップルケーキ)
  • プリンというより、マンゴーそのもの!(マンゴープリン)

4.見た目を伝えると、美味しい表現に

見た目を伝えると、美味しい表現に

目隠しして食べ物を食べると、何を食べているかはっきり分からなかったという実験結果もある。

真っ赤に熟したいちごや、きれいに盛り付けられた料亭のお料理など、見た目で楽しむことも美味しさの要素のひとつだ。

  • つやつやの旨みがとろける、宝石みたいなリンゴの甘煮
  • パイ生地のなかには、黄金色のアーモンドケーキが!
  • 包丁を入れるとあふれ出す、豊潤な果汁
  • オレンジ色のふくよかな果肉をスプーンですくって
  • ほのかなピンク色を感じさせる、桜鯛の刺身

日頃から味覚を磨くことが、美味しい表現のため

日頃から味覚を磨くことが、美味しい表現のため

美味しさを伝えるコピーは、何回書いても難しい。前述したように、ある意味で非常に個人的な感覚でもあるため、試食して自分の感覚が本当に正しいかどうか不安になるときさえある。

ただ、味覚は努力次第で磨くことができるものだ。事実、筆者は上質素材だけで作られた洋菓子を頻繁に試食するようになり、今まで分からなかった市販の卵や牛乳の雑味や臭みを敏感に感じてしまう。マスコミに取り上げられた行列店をチェックすると、長続きするかどうかの判断もつくほどになった。今までは、美味しいと感じていたものが「?」となってしまったわけだから、少しだけしあわせが減ってしまったのかもしれない(笑)。

繰り返すが、味覚を鋭くするためには、日頃から美味しい素材、美味しい料理を食べる機会を多くもつことに尽きる。運動をして筋肉を鍛えるように、味覚も日々磨くことで感覚を鍛えるわけだ。

美味しさの意味を感じ取る力を持つようになったあなたが、感じたことを4つの手法にそって表現すれば、ターゲットは必ず引き込まれるようになるはず。「コピー」は、ただの文字ではなく、「体験を届ける手段」です。あなたのブランドが誰かの心に届く言葉になりますように。

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