コラム(WEB制作のポイント)

WEB制作のポイント 2015年5月12日

「美味しい」を伝える表現。食べたくさせる4手法

2.「食感」も、美味しい表現

「食感」も、美味しい表現

美味しさを伝える2つめは、食感。
「こんがり焼いたトースト」と「こんがり焼いた、さくさくトースト」では、後者のほうが具体的にイメージしやすい。

食感をイメージさせる表現(主に擬音)は、過去に自分が食べたことのある美味しい体験を思い出させる。ターゲットは「本当なのだろうか?」と疑いつつも、同時にその商品を自分が食べたときのことを想像してしまう。

  • とろ~り肉厚、身はぷりっぷり!
  • 外はカリッ。中はとろり。
  • バターがとろんととろけて、風味まろやか
  • がぶりっ!じゅわ~っと甘い
  • 大きな栗がごろごろ入った、噂のマロンパイ
  • さくさくパイ生地から、いちじくの果肉がプチプチ!
  • ぷるんっ、つるんっ。なめらか食感
  • サクサクのあとに、ふわっと口どけて、アーモンド香る
  • たっぷりナッツの、ざくざくワイルドな食感
  • もっちり、ツルン。その食感がくせになる

3.ターゲットが知っているものに例える

ターゲットが知っているものに例える

「びっくりするほど甘い」と聞いても、どれほど甘いのか?味覚の感度は人それぞれであるから、あまりピンとこないだろう。それならば、誰もが知っている食べ物や味を引き合いに出して、イメージを共感させることも一つの方法だ。

  • はちみつのように甘い蜜がじわっ!
  • 料亭の味わいが3分で再現できます
  • 生パイナップルを超えた、ジューシーで濃厚な味わい(パイナップルケーキ)
  • プリンというより、マンゴーそのもの!(マンゴープリン)

4.見た目を伝えると、美味しい表現に

見た目を伝えると、美味しい表現に

目隠しして食べ物を食べると、何を食べているかはっきり分からなかったという実験結果もある。

真っ赤に熟したいちごや、きれいに盛り付けられた料亭のお料理など、見た目で楽しむことも美味しさの要素のひとつだ。

  • つやつやの旨みがとろける、宝石みたいなリンゴの甘煮
  • パイ生地のなかには、黄金色のアーモンドケーキが!
  • 包丁を入れるとあふれ出す、豊潤な果汁
  • オレンジ色のふくよかな果肉をスプーンですくって
  • ほのかなピンク色を感じさせる、桜鯛の刺身

日頃から味覚を磨くことが、美味しい表現のため

日頃から味覚を磨くことが、美味しい表現のため

美味しさを伝えるコピーは、何回書いても難しい。前述したように、ある意味で非常に個人的な感覚でもあるため、試食して自分の感覚が本当に正しいかどうか不安になるときさえある。

ただ、味覚は努力次第で磨くことができるものだ。事実、筆者は上質素材だけで作られた洋菓子を頻繁に試食するようになり、今まで分からなかった市販の卵や牛乳の雑味や臭みを敏感に感じてしまう。マスコミに取り上げられた行列店をチェックすると、長続きするかどうかの判断もつくほどになった。今までは、美味しいと感じていたものが「?」となってしまったわけだから、少しだけしあわせが減ってしまったのかもしれない(笑)。

繰り返すが、味覚を鋭くするためには、日頃から美味しい素材、美味しい料理を食べる機会を多くもつことに尽きる。運動をして筋肉を鍛えるように、味覚も日々磨くことで感覚を鍛えるわけだ。

美味しさの意味を感じ取る力を持つようになったあなたが、感じたことを4つの手法にそって表現すれば、ターゲットは必ず引き込まれるようになるはずだ。

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執筆:植松 あおい

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