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オウンドメディアとSEO、5つの即効テク

今スグ効果のオウンドメディアとSEO

Googleだけでも大きな検索ボリューム(2023年11月時点で18,100件/月)を誇るキーワード「オウンドメディア」。
オウンドメディアとSEOの間には、密接な関係がある。筆者の主張は、検索ユーザーのためになる記事(○○○を探しているなら、これだけは押さえておくべき、的な記事)を書けば、共感を呼び、SNSでバズられるし、ナチュラルリンクも多く張ってもらえる。たとえプチバブルが去ったとしても、悩みを抱える検索ユーザーたちに響くコンテンツとして長く影響を与え続けられる、というものだ。

さらに、その記事がトリガーとなって、お問い合わせや資料請求、見積もり依頼などにコンバージョンするように設計しておけば完璧。そしてさらに、渾身の力を注いで執筆したあなたの記事から実際のビジネスに発展する引き合いを得ることができれば、WEB担当者冥利に尽きる。

この記事では、オウンドメディアにSEOの視点を組み込む方法を明かし、コンバージョンに結びつけるテクニックを紹介する。

オウンドメディア:ユーザー視点への大転換を

オウンドメディアを始める準備

自社サイトでオウンドメディアを始める前に、あなたが肝に銘じておくべきは、自社が発信したい情報を提示することではなく、ユーザーから望まれるコンテンツを創り出すことだ。製品・サービスに関する情報を一方的に公開しても、ユーザーのニーズがないのだから、集客にはつながらない。

ものづくりをしている企業やサービスを提供している企業は、顧客に情報を提供しようとするとき、どうしても「ウチの製品は」「ウチのサービスは」となってしまう。そこに顧客が「こう望んでいるからできた製品、サービス」という確固たるマーケティング結果があって、そのニーズを中心にストーリーを展開するのであれば問題ないが、「ウチ中心」に製品やサービスを見てしまうことが多いのだ。

検索ユーザーの悩みや課題に応え、コンバージョンに結び付けるためには、その悩みや課題がどういったものなのかをリサーチすることから始めよう。
基本的に製品やサービスはニーズを満たすために生まれるもので、開発担当者のエゴや思いつきで作られるものではないはずだ。開発者が「こういうものを創りたい」と願う気持ちは、何らかのニーズや一ユーザーとしての視点、明確な目標があってこそ多額のコストと労力、時間をかけて誕生したものであるはずなのだ。

コンテンツも同じ。
できあがってきた製品やサービスを市場で目立たせることがマーケティング担当者の仕事であり、ここで手を抜いてしまうと画期的な製品やサービスも、それによって解決されるはずの悩みや課題を持った人たちの目に触れる機会を失ってしまう。

あなたが担当する製品やサービスをオウンドメディアを使って紹介する前に、まず考えておかないといけないのが「購買プロセス」だ。

1.検索ユーザーの購買プロセスに対する成熟段階を意識する

検索ユーザーの購買プロセスに対する成熟段階を意識

ユーザーは、いくつかのプロセスを経ながら製品・サービスの購入に至る。
自社の製品・サービスを購入してもらううえで、どのようなプロセスをたどっていることが多いのか。WEBサイトはそのプロセスのなかで、どの部分にあたるのかを知っておくこと。自社のWEBサイトでオウンドメディアを展開する際に必要なのは、ここだ。

下記のプロセスが一般的だが、製品・サービスによっては多少異なるものもある。

  1. 製品・サービスや該当機能の認知
  2. 興味関心
  3. 価値認識、購入検討
  4. 製品・サービスの購入
  5. リピート購入
  6. 製品・サービスや提供者に対するファン化

購入に至る前に、あなたは顧客候補に相当量の情報を提供しなければいけない、その情報が他社に渡ることが許されないといった制約がかかった状態で、購入する気満々の検索ユーザーを想定したコンテンツを展開しても成果には結びつかない。

たとえば、購入する製品・サービスの大枠が決まっても、契約前に細かな仕様を詰めなければいけないようなビジネスモデルだと、すぐにでも購入したいという引き合いが入ることは100%ありえない。
オウンドメディアをそういった製品やサービスで展開するなら、その製品・サービスを選ぶことによって得られるベネフィットや将来像を顧客候補の頭に描かせることで、顧客候補が次のステップに向かいやすい状態をつくることの方が大切だ。そのために必要なコンテンツを多くの角度から提供していくことこそが、オウンドメディアのキモなのだ。

さらに、オウンドメディアは集客することが目的ではない。訪問者に何らかのアクションをとってもらうための仕掛けを施し、コンバージョンに結びつけることもあらかじめ検討しておくべき要素だ。

2.コンバージョンに結びつける設計図を用意しよう

コンバージョンに結びつける設計図を用意

「ウチの製品を買ってくれる人は、まず上司に打診することから始まるな」
たったいま、あなたはWEBサイトのゴールについて、非常に重要な独り言をつぶやいた。

この場合、WEBサイトの目標は、「担当者の上司を納得させられるだけの視点を持った資料を提供すること、またはそのサポート」となる。

あなたの会社の製品を選択肢のひとつに残すWEBサイトのコンテンツ設計はこうだ。

おそらく購買プロセス1.製品・サービスや該当機能の認知は済んでいるとして、

  • (ツカミ)担当者レベルでの課題解決:興味関心
  • (本題)信頼性、思想、実績:価値認識
  • (落とし込み)上司を納得させるだけの経営的視点を持つ説明資料:購入検討

ツカミは、製品にまつわる新たなコンテンツで展開できそうだ。信頼性や製品やビジネスに関する思想は会社情報、実績は事例集や製品情報といった既存コンテンツで賄える。

初期コンタクト~担当者コンタクトへのストーリーはこうだ。

  1. 悩みや課題を抱えた検索ユーザーの欲求を満たすコンテンツを差し出し、課題解決の糸口を見せる。
  2. なぜ課題解決に向けた活動をしているのかを説明する。
  3. 興味を持った検索ユーザーは、会社情報や製品情報をチェックする。
  4. 総合的な課題解決策をまとめたダウンロード資料でコンタクトを誘う。
  5. リード情報(具体的な問い合わせ情報)をくれた訪問者にステップメールを送付する。

これまでの準備が整ったところで、集客のためのSEOキーワード選びについて考えてみよう。

3.SEOを意識したキーワード選び

SEOを意識したキーワード選び

SEOキーワードを選択する際に、ぜひ積極的に活用してほしいツールがある。Googleアドワーズ内の、「キーワードプランナー」だ。

キーワードプランナーは4種類の方法で、広告出稿のためのキーワード選びをアドバイスしてくれるツールだが、手っ取り早くSEOキーワードを探したい人のために、裏ワザをお教えしよう。

キーワードプランナーを開くと、4つの方法で対策キーワードを探し出せる。そのなかで上から2つめの「フレーズ、ウェブサイト、カテゴリを使用してキーワードを検索」を開く。
入力ボックスのひとつ、「ランディング ページ」を使う。

これは、いわゆるランディングページ、検索ユーザーに検索してほしいページの内容をGoogleが吟味して、このページにはこういうキーワードが適切ではないかと教えてくれるものだ。これを応用して、ライバルサイトが取り込んでいるユーザーが検索したキーワードを調べてしまうのだ。

やり方は簡単。
ライバルサイトの対象とするページのURLを「ランディング ページ」の入力ボックスに記入するだけ。そうすると、Googleはライバルサイトが持っているコンテンツの内容から判断して、対象とすべきキーワードを教えてくれる。このツールを利用すれば、競合他社の担当者さえ気づいていないお宝キーワードにめぐり合えるかもしれない。

表示されたキーワードをダウンロードして、前述の自社製品・サービスの購買プロセスに合うと思われるキーワードをピックアップする。
そのキーワードに応じたコンテンツを作りこんでいけば、今まではあなたのサイトを訪問することがなかった新たなユーザー候補が来てくれるかもしれない。

その他にもSEOキーワードを選定する方法やコンテンツの作成方法について、別コラムで詳しく紹介しているので、これらの記事も参考にしてほしい。

誰でもできる、集客コンテンツを作るSEO7つの手順
ロングテールSEOで、集客+CVRアップを図る5つの秘策

4.シェアされやすいコンテンツを知る

シェアされやすいコンテンツを知る

あなたが取り組もうとしている記事のテーマについて、バズられやすいコンテンツとはどういったものなのかを知ることも大切だ。FAQサイトやキュレーションサイトを見て回ろう。

もちろん、バズられることが最終目的ではないので、そのテーマに対する人気がなかったとしても、テーマ自体をボツにするといったことはしないようにしよう。バズられることが目標になってしまうと、とんでもない方向を目指すことになり、自社コンテンツとしてアリだったのかということにもなりかねない。

オウンドメディアを行う本来の目的は、あなたが営業部門やサービス部門から聞いたお得意様の悩みや自らの体験をもとに、きっと世の中に同じような悩みや課題を持つ人たちがいて、その役に立ちたいという熱い使命感でテーマを決めたはずだ。そのモチベーションに基づいて作られたコンテンツは、必ず誰かの役に立つ。

FAQサイトやキューレーションサイトで、キーワード検索を行う。
検索結果から、あなたが考えていたテーマに近いものの閲覧数をチェックしよう。人気の高いものを読み込むと、テーマの扱い方や視点、イメージしていなかった主張が見えてくるはずだ。

世の中の人は、そういった記事を好んでチェックしていることが、おおまかにでも理解できる。

Naverまとめ
nanapi
YAHOO!知恵袋
はてなブックマーク

5.SEOの決め手は、ユーザーの心をつかむこと

SEOの決め手は、ユーザーの心をつかむこと

Googleの上位表示アルゴリズムの進化で、SEOの内部対策、外部対策が検索結果ランキングに与える影響は少なくなってきた。キーワードを詰め込まなくても、内容さえ良ければ上位表示も可能なほど内部対策も以前より重要度は低くなってきている。

要は、ユーザーニーズを捉え、それに応じたコンテンツを提供することで、上位表示は果たせると考えてもいいぐらいなのだ。

あなたの記事に出会って、人生さえ変わってしまったという人がいたらどうだろう?

我々の記事を読んで求人に応募してきた若者のなかには、「こんな記事を書く人たちと一緒に仕事をしたい」と言ってくれる人も増えてきた。明らかにWEB制作コラムを始める前と後では、応募してくれる人の質が変わってきたのだ。

自分の考えていることや製品・サービスが持つ魅力をストレートに、正確に、相手が理解できるように伝えることは難しいものだ。
すぐにできるようになるものでもないが、その域に到達できるように努力しなければ何も変わらないし、もし現時点で思うような結果が出せていなくても、何度でもトライすればいいのだ。言葉を変え、内容を変えながら、何度も記事を重ねていくことで、あなたがその情報を知って欲しいと考えているその人に伝わるまで粘り強く続けることでしか理想には近づかない。

繰り返しチャレンジすることで、必ずいつかあなたの記事は高い評価を得られるようになるはずだ。

自社サイトのファンを増やすWEBコンテンツの作り方

自社サイトのファンを増やすWEBコンテンツの作り方

良質なWEBコンテンツを蓄積することで、自社サイトへの訪問数がアップし、自社のPRにつなげることができる。しかし、ツボを押さえていないWEBコンテンツだと、どれだけコンテンツを蓄積したところで、自社サイトの検索順位はいっこうに上がらないのが現実だ。

いくつかのツボを押さえることで、良質なWEBコンテンツを提供しているとGoogleが評価すれば、自社サイトの検索順位が上がり、多くの人の目に触れるようになる。
良質なWEBコンテンツの条件について、ライティングの視点からできるだけシンプルに解説してみたい。

そもそもWEBコンテンツとは

そもそもWEBコンテンツとは

「コンテンツ」は英語で「中身、内容」を表す「content」の複数形である。つまりWEBコンテンツとは、WEB上で公開されている文章、動画、音楽など、さまざまな情報の内容・中身のこと。
古くからなじみのある紙媒体を使った情報と、WEBコンテンツのあいだには決定的な違いがある。メリットとデメリットで見てみよう。

WEBコンテンツが紙媒体に勝るメリットは、何といっても「利便性」だ。
WEB上では、書店に行ってお金を払わなくても、図書館に行かなくても、すぐに情報が手に入る。さらに、読者はサイトを訪れてもそのコンテンツに満足できなければ、別のサイトを訪れればよい。そこには同じような情報を提供するサイト同士のシビアな「競争」がある。

逆に紙媒体に比べてデメリットと言えるのは、「読みにくさ」ではないだろうか。表示できる画面の大きさには制限があるため、複数ページにわたるコンテンツや長い文章は読みづらい。大量の情報を体系立てて理解するときには、紙媒体に軍配が上がるだろう。

良質なWEBコンテンツの条件1:役に立つこと

良質なWEBコンテンツの条件1:役に立つこと

良質で魅力的なWEBコンテンツ作りで、何よりも優先しなくてはならないことは「読者の役に立つこと」である。
上で述べたように、読者はいつでもあなたのサイトを離脱できるし、同じように魅力的なサイトはいくらでもある。だからこそWEBコンテンツは、徹底的に読者ファーストでなければならない。

自社のPRは大切だが、それだけを並べていても検索上位には表示されない。自社製品のターゲット層を分析・リサーチし、彼らが求めている情報を的確に提供することが求められる。

良質なWEBコンテンツの条件2:読みやすいこと

良質なWEBコンテンツの条件2:読みやすいこと

上で述べたように、WEBのデメリットは「読みにくさ」である。よほどWEBに慣れた手練でもないかぎり、クリックやスクロールを駆使してWEBコンテンツを細部まで読み込むのは大変だ。
だからこそ、紙媒体以上に大切なのが「読者への思いやり」なのである。WEBコンテンツを書くときには、「読みやすさ」「伝わりやすさ」に徹底的にこだわりたい。

ライティングで気をつけるべきポイントを4つ挙げてみよう。

  1. こまめに段落を分け、適度に行間をあける
  2. 段落ごとに最適な見出しをつけて分かりやすくする
  3. 箇条書き、図解を使って分かりやすくする
  4. 難しい言葉は簡単に言い換えられないか、常に考える

さらに、文字と背景のコントラストや、文字の太さ、大きさも大切な要素。これらのポイントを押さえるだけで、訪問者のサイト滞在時間は大幅に改善するだろう。

良質なWEBコンテンツの条件3:タイトルと中身の一致

良質なWEBコンテンツの条件3:タイトルと中身の一致

検索エンジンから流入してくる読者は、検索結果に表示されたタイトルとディスクリプション(検索結果でタイトルの下に表示されることが多い3行程度の説明文)をざっと見て、自分の探している情報が載っていそうなページを選んでいる。
だからこそ誰もが、タイトルを魅力的にして訪問者数を増やそうと考えるのだが、そこに落とし穴がある。

読者の目を引くためにタイトルを内容以上に大げさにしてしまうと、コンテンツの中身と一致しなくなり、訪問した読者をがっかりさせてしまうのだ。読者の役に立ち、満足させることによってサイトの評価を上げようとしているのに、これは満足度をマイナスにする愚行といえる。

こうした失敗を避けるためには、コンテンツ作りの最初のステップが肝心になる。初心者におすすめなのは、初めにタイトルを設定してしまう書き方。最初に対策キーワードをたっぷり盛り込んだタイトルを書き、それからそれに見合った内容を書き始めれば、タイトルと中身にズレが生じることはないはずだ。

タイトルを後回しにして自分の書きたい部分から書き始めてしまうと、読み手が求める情報ではなく、書き手が発信したい情報になりがちだ。いくら頑張って書いても、独りよがりのWEBコンテンツでは誰も見つけてくれず、サイト訪問にはつながらないことを覚えておこう。

役立つ情報が詰まったWEBコンテンツ作り

役立つ情報が詰まったWEBコンテンツ作り

読者はWEBコンテンツをお金を出して読みに来ているのではない。少しでも読みにくさを感じれば、1秒後には離脱してもっと分かりやすいサイトはないか探し始める。
そのシビアな競争に勝つためには、読者の視点を大切にライティングすることが必要だ。

WEBコンテンツづくりの担当者になったあなた、○本書くということをノルマにしていないだろうか。1本書いたところで、誰にも読んでもらえなかったら書いていないのと同じである。もしもそれが、やっつけ仕事で中身のない内容だったら、書かない方がマシなくらいである。
どうせ書くなら読み手から感謝されるような、貴重なノウハウの詰まったコンテンツを書こうではないか。

そんなノウハウ持ってないよ!という場合は、落ち着いて周囲を見渡してみよう。社内にはさまざまな分野のプロフェッショナルがいるはず。専門家から話を引き出して分かりやすくまとめれば、必ず読者が「ほお〜」と、うなってしまうほどのWEBコンテンツになるはずだ。

以上、ライティングの面から、読者に支持されるWEBコンテンツの作り方を解説した。加えて、SEOのノウハウも詳しく知りたい方は、こちらの↓コラムをどうぞ。

誰でもできる、集客コンテンツを作るSEO7つの手順

集客コンテンツを作る7つの手順

あなたは、WEBコンテンツを「自社製品の特長」から設計していないだろうか。

もちろん、自社製品の特長は語るべきコンテンツだ。しかし、市場を無視して自社製品の特長を語ったところで、あなたが望んでいる見込み客は集まってはくれない。

まずあなたが行うべきは、市場が何を望んでいるかを知ることだ。市場のニーズに合った製品の訴求方法でコンテンツをリリースし、集客する。そのあとでじっくり自社製品の特長を主張しても遅くはない。

この記事では、WEBコンテンツを作成する過程における、「集客」方法にについてご紹介する。すべては、人の目に触れてはじめて始まるのだということを忘れないでほしい。

SEOコンテンツは、テキスト情報で伝えなければいけない

SEOコンテンツは、テキスト情報で伝えなければいけない

「文字がいっぱいあっても、読む気がしないでしょう?」

そんなことを思うのは、普段から文章を読む習慣のない、あなただけだ。
本気で困っている人、真剣に情報を探している人は、必ず読んでくれる。いや、斜め読みはしてくれる。そして必要な部分はしっかり精読さえしてくれる。

ここで考えてほしいのは、画像ばかりのWEBサイトを良い情報だからと上位に引き上げてくれる検索エンジンは存在しないということだ。いくら無人運転を可能にする自動車を開発してしまうGoogleでも、残念ながらそこまで技術は発達していない。

文章の良し悪し、内容のクオリティは判断できても、画像に隠されている内容まで考慮して検索ユーザーにとって有意義なコンテンツとまでは理解できないのだ。

インターネットはテキスト文化だ。
次々とバズを生み出す、飛び道具のようなアイデアなしで集客をしたいのであれば、みっちり文章で説明することだ。

SEOコンテンツ作成の手順

SEOコンテンツを作成するための手順を具体的に紹介しよう。

手を抜かず、この手順にそってコンテンツを作成すれば、必ず効果が出る。
これは我々がSEOコンテンツを作成するときに常に実践している方法であり、それなりの効果を上げ続けている実証済みの方法だからだ。

あなたも、これから紹介する7つの手順にトライして、その効果を実感してほしい。

1.検索キーワードを決める

検索キーワードを決める

SEOコンテンツを作成する前に考えるべきは、対策キーワードを何にするかだ。

まず、製品の特長や関連するキーワードを書き出してほしい。
それらをひとつずつ、過去に検索された複合キーワード(フレーズ)を調べるためのツールを利用して、リストアップする。

たとえば、「WEB制作」と入力すると、関連キーワード取得ツールでは、「Googleサジェスト(Googleで直近に検索された複合ワードのリスト。検索ニーズを教えてくれる重宝な機能だ)」をはじめ、五十音順に複合ワードのリストを提示してくれる。

関連キーワード取得ツール

GoodKeyword

提示されたキーワードをコピーして、Googleアドワーズの「キーワードプランナー」で月間検索数を調べよう。
Googleアドワーズはリスティング広告を出稿するためのツールだが、広告主でなくても登録さえすれば利用できる。ログインしたら、上部にある「運用ツール」から「キーワードプランナー」を選択する。

「キーワードプランナー」で月間検索数を調べるには、いくつかの方法があるが、2番目に提示される「キーワードの検索ボリュームを取得、またはキーワードを広告グループに分類」を選択する。入力窓が表示されるので、先ほど「関連キーワード取得ツール」で調べた複合ワードのリストをペーストして、月間検索数を調べる。

「WEB制作」だと4,400件、「WEB制作会社」だと2,900件だと分かる。検索数の横に表示されている「競合性」にも注意しよう。これは、広告出稿する際に競合先がどれだけ多いかを示すものだが、競合が多いということはSEO的にも近いといえる。月間検索数が数千以上になるビッグワードは、競合が多く、上位に食い込むのは至難の業となるということだ。

Googleアドワーズ

2.競合を調べる

競合を調べる

対策するキーワードが決まったら、マーケットを調べよう。市場調査をして、あなたのコンテンツに必要な策を練るための準備期間だ。

とにかく対策キーワードで、検索してみる。1ページ目に表示されたページの内容をざっと見比べてみる。タイトル、紹介文をチェックすれば、おおよその傾向がつかめるはずだ。競合性が高いキーワードなら、検索上位に位置するページは洗練されたものだから、ページを開いてみる。

斜め読みし、どのような内容が書かれているかを確認しよう。
ときに専門家のあなたでも、そういう考え方や捉え方もあるなと競合のページに教えられることもある。教えられたことを拝借しないまでも、あなたの視点で記事を書き連ねていく際に、参考データとして役に立つ。

「アウトプットをするためには、その10倍の知識のインプットが必要」

といわれる。検索ユーザーが「なるほど」と感心してくれるコンテンツを作るためには、専門家といえども柔軟な姿勢で物ごとを多面的に捉える必要がある。競合ページを調べるのは、コンテンツに幅を持たせるための準備と考えてほしい。

3.キーワードに関連する人気記事を調べる

キーワードに関連する人気記事を調べる

検索ユーザーにとって、有益なコンテンツを作成するためには、検索上位のページを調べるだけでは足りない。

なぜなら、集客はSEOによってのみもたらせるものではなく、SNSのシェアによってももたらされる可能性が高いからだ。

これを知るには、あなたの製品が属する専門サイトやキュレーションサイトでまとめられた記事、ブックマークサイトなどで人気の記事をチェックすることをおすすめする。

多くの人にシェアされる人気の記事が、どのような切り口で製品に関連するコンテンツを展開しているかをつぶさにチェックしてほしい。
検索上位にあるページと同じ傾向があったり、まったく異なる内容であったりすることにも気づくだろう。

競合ページの傾向を読み解くのは、感覚的なものだ。センスといってもいい。
これだけはテクニックがあるわけではなく、一朝一夕で身につくものではないので、数をこなしながら慣れていくしかない。

4.検索ユーザーのためになる記事を書く

検索ユーザのためになる記事

SEOコンテンツを作成するには、競合ページの傾向を読み解き、それらを上回るコンテンツを執筆することが大切だ。

対策するキーワードで、検索ユーザーは何を求めているのかを想像し、彼らの求めるコンテンツを組み立てていく。主題を据え、あなたのロジックをストーリーで展開しよう。

まず、展開するストーリーを見出しで表現していく。
その見出しにつながる内容をざくっと書き出していこう。

いちばん上の見出しから順にアイデア出しをしなくても構わない。あなたの得意なところから書き連ねていけばいいのだ。
少しずつそれを積み重ねていけば、徐々にSEOコンテンツが仕上がっていく。

おおよその構成が済んだら、以下のチェックポイントに気を付けながら、全体を見直そう。

  • 見出しが抽象的なものになっていないか
  • 全体が流れるように組み立てられているか
  • 見出しに続く書き出しは、次のパラグラフを読みたくなる構成になっているか
  • 他人に読んでもらい、感想を聞く

SEOライティングのセオリー、7つの絶対ルール

5.リリースしてみる

リリースしてみる

今までのチェック項目を守りながら、あなたが渾身の力で書いた記事なら、きっと人を呼び込めるコンテンツになっているはずだ。とはいうものの、どうなるかはネット上の競合との兼ね合いによるので、リリースしてみないと分からない。

とにかく思い切ってリリースしてみよう。WEBマーケティングは、失敗しても構わない。印刷物とは違い、すぐに修正ができるのだから、どんどんトライするべきだ。トライしなければ何も得られない。宝くじは買わないと当たらないのだ。

リリースする際に、我々が実践していることをお伝えしておくので、参考にしてほしい。

  • WEBサイトのトピックを更新し、内部リンクを増やしておく。
  • サイトマップを作成し、Google Search Consoleに登録。
  • Google Search Consoleの「Fetch as Google」でリリースしたコンテンツを登録。
  • SNSのいくつか(当社はfacebook、Twitter、はてなブックマーク、Google+、pinterest)に投稿。

6.必ず修正を加える

必ず修正を加える

コンテンツをリリースしたあと、あなたがすべきは、順位のチェックだ。Google Search Consoleの「Fetch as Google」でコンテンツを登録すれば、すぐにクローラーが情報をデータベースに収めてくれるので、すぐに検索結果に反映される。

GRCがもっともポピュラーだが、無料ツールを利用しても構わない。

GRC

結果はどうだっただろうか。
リリース直後に出た順位は仮のもので、翌日には順位が変わってくるので、直後の結果が良くても喜んでばかりはいられない。もちろん、2回目、3回目のクロールで結果が良くなることもある。コンテンツのリリース後、一定期間経過しないと順位が上がらないという説もあり、検索順位はある程度の経過観察が必要だ。

そして大切なことは、結果をチェックするだけが、あなたの仕事ではないということだ。
リリースすることだけで満足してはいけない。さらに順位を改善するためには、何が足りなかったか、どのような内容を追加すればいいかを考え、修正を加えることが大切な仕事なのだ。最終的には「しつこい」者が勝つ。これは太古の昔から脈々と続く真理だ。

7.同じテーマの記事を重ねる

同じテーマの記事を重ねる

修正を加えたコンテンツが、もう限界だと感じたら、しばらくは放置プレイに持ち込む。
何か別のアイデアが生まれたら、また修正を加えればいい。焦らないことだ。

次にあなたがすべきは、同じテーマで2件目、3件目のコンテンツを重ねていくこと。
Googleは、検索ユーザーに有益なコンテンツを紹介するのが使命。その判断基準として、あなたが該当するテーマに関して、スペシャリストであるかどうかを気にしている。スペシャリストであれば、同じテーマでいくつもの切り口を繰り出せるはずだと考えているため、取り上げられているテーマに関するコンテンツの質と量が検索順位を決めるにあたり、重要なファクターとなっているからだ。

1本コンテンツを書き上げただけで、疲れ果ててはいけない。
検索上位に食い込むためには、あなたのスペシャリストとしての「知識と工夫の幅」をGoogleに提示しなければ、検索上位に食い込むことはできないのだから。

コンテンツマーケティングへの努力は、必ず報われる

コンテンツマーケティングは、必ず報われる

世の中は、努力しても報われないことも多い。しかしコンテンツマーケティングに関していえば、筆者の感覚では必ず報われる。何度も繰り返すが、ただし、あなたの粘り強い努力があれば、だ。

SEOコンテンツを最強にするテクニック、ベスト5

SEOコンテンツを最強にするテクニック、ベスト5

ひとつひとつのコンテンツにSEO施策を施していくことは、誰にでもできる。しかし大事なこと、それは継続することなのだ。
大きな効果を上げる可能性のある集客装置を手塩にかけて育てなければいけないはずなのに、多くの担当者が気を抜きっ放しなのが、現実だ。

この記事では、あなたのコンテンツをSEO的に強化する基本的なテクニックを紹介していく。
ライバルたちが気を抜いているあいだに、あなたが地道に基本を押さえておきさえすれば、コンテンツは最強になるだろう。

1.SEOキーワード:集客できる数を見極める

集客できる数を見極める

まずはじめに、SEOコンテンツを強力にする、いわば「魚群探知機」のようなツールを紹介しよう。

残念なことに、なぜか多くのマーケティング担当者は、市場のニーズを自社の製品やサービスにマッチさせようとしていない。
それどころか、市場のニーズなど気にかけず、技術部門から伝えられた特長を繰り返しアナウンスするだけだ。外から見ると、まるでユーザーのニーズなど興味がないようにさえ感じてしまう。

とくにネット上のニーズに対しては、目に見えないからなのか、調べる術を知らないのか、なぜかミスマッチしているような気がしてならない。
市場のニーズを調べずにマーケティング活動をスタートするのは、水たまりで釣り糸を垂らしているようなものだ。魚を釣りたいと思うなら、まず漁場を選ぶべきなのに。

ネット上のニーズがどのようなものか、具体的な数字はどれほどのものかを知るための「魚群探知機」が、「キーワードプランナー(Google)」「キーワードアドバイスツール(YAHOO!)」だ。

これは本来、リスティング広告の出稿者用に開発されたツールで、直近の検索キーワードの検索数を教えてくれるもの。
あなたは、自社の製品から連想されるキーワードが、どれだけ検索されているかを知ることができるのだ。

たとえば、文字校正を行うソフトウェアを製品化したソフトハウスが「キーワードプランナー(Google)」「キーワードアドバイスツール(YAHOO!)」を使うなら、「文字校正」がどれほどの検索ボリュームを持っているか調べるだろう。月間予測数590件(2015年4月現在)。予想していたよりも、ずっと少ない。

しかし一文字変えるだけで、検索ボリュームが一桁変わる。「文章校正」なら月間検索数は1,600件だ。

「文字校正」と「文章校正」、若干ニュアンスが異なるが、検索してみるとどちらも「文字校正」に関するコンテンツが上位にきている。
あなたなら、どちらをSEOキーワードとして選ぶだろう。

製品名さえ、市場から乖離していることがある

製品名さえ、市場から乖離していることがある

製品名と市場で使われている一般名称が大きく異なっていることがある。
あなたにとって、これほど恐ろしいことはない。

先ほどのソフトで言えば、「文字校正ツール」だけでマーケティングしてしまうと、「文章校正ツール」としたときと比べて、市場の反応に約3倍もの差が出てしまうからだ。

当社のクライアントでも、数十年もの間使用してきた製品名が、一般名称とまったく異なっていることがある。しかも、頻繁にだ。クライアントのリクエストは「この製品をもっと売りたい。アクセスを増やしてくれ」。

「印刷物の製品カタログにある名称は変えなくてもいいから、WEBサイトの製品名は変えてくれ」と即答した。

社内であたりまえになっている製品名、用語を見直そう。
市場を省みないばかりに、大きな損失を出していることを見過ごしているかもしれない。
市場と直結しているマーケティングの担当者ほど、ユーザーのニーズには真摯に耳を傾けるべきなのだ。

2.ページのタイトルは、28文字で

ページのタイトルは、28文字で

これは単純な理由で、検索結果には最大28文字しか表示されないからだ。
どうしても長くなってしまう場合には、29文字以降が消えても検索ユーザーが理解できるようにしておこう。

さらに、必ずSEOキーワードを含め、前方に位置させておく。
すべてのテキストは、前方から読まれる。検索者は早い段階で検索キーワードを見つけると、クリックする可能性がダンゼン高まるのだ。

「コンテンツマーケティング」でGoogle検索したところ、下記のような結果になった。タイトルを28文字以内におさめているページは50%。すべてのページのタイトルに検索キーワード「コンテンツマーケティング」が含まれていた。

タイトル文字数 SEOキーワード含有 説明文文字数
1~10位のページ 5件 10件 2件
11~20位のページ 4件 10件 2件
21~30位のページ 6件 10件 3件
トータル 15件
(50%)
30件
(100%)
7件
(23%)

後述するディスクリプションについては、23%しか120文字以内におさめていない。表示されている内容で理解できるかまでは精査していないが、上位のページでも、まだまだ改善の余地はある結果となっている。

ちなみに筆者は、コンテンツを執筆する際、下記のようなテンプレートを使っている。

【タイトル:28文字】
1234567890123456789012345678
SEOコンテンツを最強にするテクニック、ベスト5

あなたが今読んでくれているコラムのタイトルは、全角半角混じりの24文字。狙うSEOキーワードは、「SEO」「コンテンツ」だから、しっかり前方に配置している。

28文字であなたが言いたいことを伝えるためには、テクニックも必要で、多少語弊があるかもしれないが、あえて書いておく。

かっちり正確な日本語で書く必要はない。感覚で理解できるなら、それでOK。

28文字以内にすべてを収めようとすると、SEOキーワード以外で、省略できるものは省略したい。たとえば、「ワールドカップ」は、「W杯」と書けば5文字を減らせるし、ツウっぽく見える。もちろん、略することで意味が通らなくなってしまうのでは本末転倒。そこだけは注意しよう。

3.ディスクリプション(スニペット)は120文字以内

ディスクリプション(スニペット)は120文字以内

ディスクリプションも検索エンジンの表示に絡んで、最大120文字にとどめるように。121文字目以降の文字が消えても構わないのであれば、問題はない。

検索エンジンは、ユーザーが入力した検索キーワードを含む文章を検索結果に表示し、検索キーワードの部分をボールドにする。あなたが読みたい部分は、ここでしょ?というわけだ。

そもそも、ディスクリプションとは、HTMLファイルのMETA要素のひとつで、検索したときにタイトルの下に表示されることが多い説明文のこと。あなたが何らかのキーワードで検索をしたとき、タイトルが魅力的なことがもっとも大切だが、下に表示される説明文もざっと目で追っているはずだ。

検索ユーザーの側に立ってみると、上位に表示されたページでもタイトルや説明文が魅力的でなければ、つまり検索キーワードが含まれていなければ、クリックしたいとは思えない。上位に表示されれば、アクセスが自動的に増えるというわけではないのだ。

「神は、細部に宿る」

細かなところまで、決して気を抜かないことがあなたのWEBサイトへのアクセスを増やすことになる。

検索結果に表示されるディスクリプ全角でションは125文字まで。125文字をしっかり使って、クリックしたくなるような紹介文を作り上げよう。

4.本文中の見出しは、斜め読みできるよう簡潔に

本文中の見出しは、斜め読みできるよう簡潔に

検索者のニーズに合っていて、続くパラグラフで何を語っているか一瞥で理解できるようにしてあげよう。次に続く文章を読んでみたいと思わせるものにできればベストだ。

たとえばクリーナーの紹介ページで、「製品概要」なんてもってのほかだ。まったく興味がわかないばかりか、わざわざ読んでくれている訪問者に何の情報も与えられていないからだ。

「強力な吸塵力で、日々のお掃除を30分時短」

見出しだけで、2つの大切なことを伝えている。
クリーナーで最も重視される機能、吸塵力がウリであること。
理由までは書いていないが、おそらく吸塵力のおかげで何回も同じ場所をクリーナーがけすることがなくなるので、「時短」につながる。

ほとんどの主婦は、日々の家事を時短したいと考えているから、きっと琴線に触れるし、なぜそうなるのだろうと理由を求めたくなるはずだ。
もちろん、冒頭で紹介した「斜め読みユーザー」にもやさしい。

5.書き出しに全精力を注ぎ込む

書き出しに全精力を注ぎ込む

SEOキーワードを含めた文章にし、パラグラフの結論から伝えよう。
最初の文章は、SEOキーワードを含めることが無理だったとしても、少なくとも見出しで伝えようとしたことを説明することに専念すること。

結論を先に読んだ方が、理解が早い。余計な修飾は不要だ。

また、何度も言っていることだが、Googleの上位表示アルゴリズムは米国で開発されたものであり、英文コピーの分析が軸になっている。ということは、英文ライティングの基本「結論から先に書く」を我々も実践すべきということなのだ。加えて、結論から先に書くということは、重要なキーワードが文章の冒頭に含まれているはずだという推測に基づいていると言っていい。

だから、冒頭の文章はSEOキーワード、もしくは見出しを説明するような、引きの強いものにするべきだということなのだ。

SEOも、練習から始まる

SEOも、練習から始まる

SEOテクニックは変化していくものだが、変わりようがないものもある。
しかも、変わりようがないものほど重要なものだ。

この記事で紹介した基本を守れば、必ず効果が上がると言ってもいい。しかし、それが継続できるかが問題なのだ。

コンテンツの制作に追われていると、どこかで気を抜いてしまったり、いい加減になったりすることがある。その積み重ねが、アクセスを逃すことにつながっているのだ。
あなたのWEBサイトのSEOコンテンツを「強力な武器」にまで引き上げるのは、専門の業者だけができる特殊テクニックではない。

「神は細部に宿る」

その積み重ねの結果なのだ。

ファン育成マーケティングのための、確かな8つの手段

ファン育成マーケティングのための、確かな8つの手段

商品スペックを訴求するだけでは、もうモノは売れない。よほどの独占的な価値をもつ商品以外、ほぼ全ての業界において当てはまることだろう。

店頭で、またはネット上にひしめくオンラインショップの中で、顧客に「これでなきゃダメなのよ」と手を伸ばしてもらうために必要なもの。そして、1回きりでなく何回も購入してもらうために必要なもの。それはパッション、思い込み、強い愛情といった、ファン心理である。

今回はWebコンテンツを作るうえで、あなたの商品・ブランドのファンを育てるために必要な8つの取り組みをご紹介しよう。

ファン作りのために必要なこと

1.まず、社内にファンをつくる(インナーブランディング)

社内にファンをつくる(インナーブランディング)

ブランドのファンづくりを行うため、最初にはじめるべきことは何か?まず社内にできるだけ多くのファンを育てることから始めよう。なぜなら、あなたの大切なブランドを売ったり、顧客対応をしているのは、他ならぬ社内のスタッフなのだから。

インナーブランディングという言葉を聞いたことがあるだろうか?リッツカールトンホテルやスターバックスの事例が有名だが、スタッフ一人ひとりの心のなかにブランド価値が確立されており、まるでスタッフ自身がブランドそのものであるように行動できるよう育成すること。その啓蒙活動を意味する。

インナーブランディングには、顧客満足度の向上を生み出すほかにも、仕事のやりがいや離職率の低下など、さまざまな効果があると言われている。

とにかく、社内でファンが生まれるほど心強いことはない。あなたのパッション、ブランド価値やその将来性について、スタッフとの共感を育てることは重要課題である。

2.メッセージはシンプルに。魔法の言葉を作れるか

メッセージはシンプルに

社内ファンにも、もちろん社外にもブランド価値を伝えるために必要なのは、言いたいことをギュッと一つに凝縮することだ。

たとえば、スターバックスのコンセプトは「Third Place(家庭でもなく職場でもない第三の空間)」。スターバックスが売っているのは、コーヒーでも、新作のフラペチーノでもなく、あなたが寛げる第三の空間。しかも、ここには家庭や職場では味わえない、特別な雰囲気と特別な気分が得られる。だから、人が集まってくる。

とはいえ、スターバックスほどの強力でシンプルなメッセージをつくり出すことは簡単ではないだろう。しかし、自社の商品の良いところを並べるだけでは、なかなか伝わりにくいことは事実。商品スペックではなく、顧客にどのようなベネフィットを提供することができるかを考えてみることから初めてはいかがだろうか。

3.思いを伝えるために:裏方を見せる、生の声を聞かせる

裏方を見せる、生の声を聞かせる

人を感動させるためには「人の思い」が必要である。商品やサービスといった完成品ではなく、そこに至るストーリーがあってこそ、私たちは心動かされる。背景があってこそ商品スペックの価値が理解できる。

「そんな、わざわざ語るほどのことでは・・・」と日本人は謙遜することが多いが、自分たちの思いは言葉に表さなくては伝わらない。というよりも、言葉に出したとしてもそれが伝わるのは何十分の一くらいのものだ。それなら伝えない手はないだろう。あなたのメッセージに共感してくれる人はきっといる。

4.大切なことは何回も伝えよう

大切なことは何回も伝えよう

ファンは一日にしてならず。社内・社外にかかわらず、大切なことは毎日でも伝えなければ伝わらない。他人は、自分が思っているほど話を聞いていないものだ。だから、企業には行動指針やクレドといったものが存在する。社内であれば、社員の目に触れるところに共有したいメッセージを掲げよう。朝礼で何回でもそれについて、さまざまな方向から、さまざまなエピソードを交えて語ろう。

社外であれば、ロゴマーク、ブランドメッセージはもちろん、すべてのサービスにおいて顧客がメッセージを感じ取れるように工夫することだろう。

スターバックスでは、商品以外にも、照明の明るさやBGMの音量、椅子の座り心地、従業員の口調など、きっとすべてにおいて「第三の空間」に通じる取り組みがなされているはずだ。

5.惜しみないサービス精神を。ノウハウはどんどん提供する

ノウハウはどんどん提供する

いまコンテンツマーケティングという手法が注目されている。「当社の商品はこんなに素敵ですよ」と一方的に訴える、従来のプッシュ型の広告ではなく、まったく逆のユーザー視点に立って情報を提供し、そこから商品やブランドへの理解を促す方法だ。

具体的にいえば、ネットで何か調べ物をする人に対して「あなたが知りたいのはこれじゃないですか?」と専門的な情報提供を行うことで、信頼関係を少しずつ築いていく。

そこで、大切なことはユーザーに信頼される情報を提供できるかどうか、ということ。そのためには、出し惜しみをしてはいけない。

自社が築いてきたノウハウを紹介すると競合他社にも見られてしまうのでは?もしくは、情報を出し過ぎると逆に問い合わせしてもらえないのでは?そう思われる方が多いだろうが、特別な企業秘密以外はどんどん出すべきである。それによって得られるメリットの方が多いのだ。

コンテンツマーケティングの詳細「誰でもできる、集客コンテンツを作る7つの手順」

6.伝える相手を特定して、メッセージは具体的に

メッセージは具体的に

そこで気をつけたいのは、せっかくの専門知識を提供しても、相手に分かりにくいようでは意味がない。

専門的な内容になればなるほど、気をつけなくてはならない。スペシャリストのあなたにとっては当たり前のことでも、素人のユーザーには分からないことも多い。プロであればあるほど、ユーザーは何が分からないかを判断するのは難しくなっていく。

そんなときは、伝える相手を一人に限定してみる。しかもできるだけ具体的に。
たとえば、あなたが高齢者むけ携帯電話の開発者だとして、商品販促のために何か書いてくれと広報担当から頼まれた。何を誰に伝えるか?開発者から発信する専門情報はさまざまだろうが、先に相手が決まらないと書くべき内容は異なってくる。

相手は、携帯電話の販売会社スタッフ?それとも、実際のユーザーである高齢者?高齢者は年齢によってはネットは使わない人もいる。それなら、実際の決定権をもっている子ども世代?ターゲットを絞ることで、書く内容はもちろん、ストーリー構成、言葉使いが見えてくるはずだ。

売れるコピーの秘訣は「たった一人にむけて」書くだった

7.コスト効率を忘れることも必要だ

コスト効率を忘れることも必要

ファンづくりの取り組みは、ある意味、非常に非効率なものだと思う。パッションを何度も何度も語り、顧客が必要とする情報やサービスを何度でも提供し、それでも時にはまったく伝わらない場合だってある。

しかし、ファンを作るということは決して短期的な仕事ではない。メッセージは半永久的に発信していくべきものだし、それでこそ顧客の方も長期的につき合ってくれるだろう。

この非常に大切な仕事に対して、短期的にコスト意識や効率のことを問うのはやめよう。

8.ファンがファンを生む仕組みづくり。ソーシャルメディアなど

ファンがファンを生む仕組みづくり

やがて努力が報われファンが育ってくると、マジックが起こり始める。ファンが人を呼ぶのだ。分かりやすい例でいえば、FacebookやはてなBookmarkなどのSNS効果。誰かが「この記事おもしろい」とシェアしてくれると、そこを伝って何十人という人たちを呼んでくれる場合もある。

ファンというものはありがたい存在で、ファンが発したひと言は、企業側が伝える100の言葉よりも偉大な力をもっている。

そういった嬉しい効果を生み出すためには、ある程度の仕掛けも必要だ。ファン同士の情報共有がしやすいとか、「好き!」という気持ちを共有できる仕組みなど。オンラインショップでよく見かけるお客さまの声や人気ランキング、オフ会、ブログ記事のSNSボタン設置などなど。大掛かりでなくてよいので、ファンの気持ちを理解し、何かお膳立てしてあげる機会をつくることも必要だ。

サイト運営で迷ってはいけない、2つの大切なこと

サイト運営で迷ってはいけない、3つの大切なこと

この記事を読んでいるあなたは、きまじめな日本人だ。
きまじめな人ほど、しっかりプランニングしてから行動すべきと考える。少し前に読んだビジネス書にも、「プランニングはしっかりと行うべし」と書いてあった。

しかしサイト運営に関して言えば、そんなことをしていたら逆にリスクを背負うことになりかねない。ビジネスを失ってしまうかもしれない。

なぜならネットの常識は日々変化しているわけで、動かない期間があるがゆえに、その変化の兆しにさえ気付けなくなる可能性があるからだ。サイトを運営するうえで大切なポイントは、動き続け、修正し続けることなのだ。

サイト運営を慎重に進めるための社内調整も、問題あり

「もっとブランドを強化したい」

あるクライアントから相談を受けた。
そのブランドは市場からある程度認知されている。しかし競合が多い業界であり、ブランドを差別化するのは容易ではない。

高級時計

法規制のもと、品質に大きな差がある訳ではないため、業界ではブランディングを強化する、いわゆる「イメージ戦略」花盛りなのだ。
実際の当社クライアントの業界とは少し異なるのだが、たとえば「高級時計」の業界を思い浮かべて欲しい。オメガ、ブライトリング、ロレックス、IWC・・・・。華々しい存在感のブランドがひしめき合っているなか、百万円以上する商品を買ってもらうためには、顧客をイメージで魅了してしまう必要がある。

多くの競合企業が存在する業界であればあるほど、「動きながら考える」方法はビジネスにおいて重要な考え方であるはずなのに、クライアントは巨大企業の関連会社ということもあり、体質的に「じっくり考えてから行動する」タイプ。ブランディングを行うために、まずそのコンセプトワークを見直しつつ、方針を定める。そのための社内調整に相当な時間がかかってしまうことは明白だった。

もちろん、クライアントの意向を無視することはできない。
しかし、本当にクライアントを想うのであれば、それよりも大切なのは競合他社の動向である。

可能なアクションからスタートし、より良いサイト運営に貢献

より良いサイト運営

「まずは競合ブランドを調べてみましょう」

私たちが考えていた結論は、競合他社に広げられた差を早く埋めること。ただ、競合サイトを調査していくうちに分かったのは、コンテンツの充実ぶりだ。
高い品質やデザイン性といった基本的な「強み」は言うまでもなく、安心安全、顧客視点、エコロジーなどなど・・・。当社クライアントのサイト運営では、追いつくのに相当なスピードで進めないとますます差は開いてしまいそうな勢いだった。

結果、競合サイトとコンテンツのマトリックスを作成し、歴然とした差をありのまま報告することで、サイト運営に対する危機感を共有することとなる。重苦しいミーティングの雰囲気を打ち破ったのは、やはり「とにかく動こう」という言葉だった。

大上段に振り構えた刀をそのまま鞘に収めることは難しいが、長期化が予想される社内調整を待たずに行動できる部分からコンテンツを追加更新していくことで了解を得、メンバーの意思統一を図ったのである。

サイト運営のキモは、スピードとPDCA

サイト運営のスピードを上げ、競合他社に追いつくために必要なポイントがある。

サイト運営のキモは、スピードとPDCA

質の高いコンテンツを多く追加する

修正することでさらに質を上げ、顧客の満足につなげる

競合他社に遅れをとっている企業は、とにかく必死で走らなければならない。しかし、ただやみくもに走ってもムダが多くなってしまう。これを避けるためには、オウンドメディアである自社サイトで質の高いコンテンツを増やし、ターゲット顧客に有益な情報を提供することだ。

Googleは、検索アルゴリズム「ハミングバード」の導入にあたり、こう宣言した。

検索者の高いニーズに応えられる質の高いコンテンツを持つサイトを優遇する

実はGoogleが生まれたときから、彼らが重視していたのは、コンテンツの質と量だ。2012年の「ハミングバード」導入時に改めてそのポリシーを世界に向けて宣言しただけなのだ。だから現在弱者であるサイトを運営する企業は、このことを肝に銘じながらコンテンツの質と更新スピードをアップさせる必要があるのだ。

修正することでさらに質を上げ、顧客の満足につなげる

質の高いコンテンツを多く追加する

サイトの運営で忘れてはいけないことは、修正し続けることだ。

きまじめな日本人は、初回のリリースに全精力を注ぎ込む。訪問者からの反応は気になるので、少しチェックはするが、その後は「作りっぱ」の状態に陥ってしまう。つまり、初回リリースで疲れ果ててしまうのだ。

これは、サイトを作ることが目的となってしまっていて、ビジネスを営むことの本質を忘れていることに他ならない。
サイトの運営は、ビジネスを営むことと似ている。ビジネスは、アイデアを形にしても、顧客のリクエストに応えながら形を変えなければ、生き残っていけない。

できる営業職のプレゼン資料やトークは、絶えず見直されている。
彼らは顧客の食いつきが良かったポイントを見逃さず、命綱のツールに修正を加えていて、だからこそ優秀な成績を上げられるのである。

サイトの運営においても、コンテンツを見直すためのポイントにあらかじめアタリを付けておき、PDCAサイクルを回すことを考えておくことだ。
直帰率、滞在時間、セッション数、検索キーワード・・・、アクセス解析ツールなどを駆使しながら修正すべきポイントを見つけ、改める。これを数回繰り返せば、おおよそあなたの狙った目標に到達してくるはずだ。

WEBサイトの運営で訪問者に分かりやすく全体設計を行うべしという課題がある。この課題について、解決方法を提示したコラムを執筆しているので、こちらも参考にしてほしい。

情報分類にはマジメに取り組むな、のココロ

サイトの運営においては、セオリー通りが正しいとは限らない

セオリー通りが正しいとは限らない

大上段に構えて「こうあらねばならぬ」と筋を通すことが、いつも正しいとは限らない。
誤解を招くことをおそれずに言おう。考える前に、とにかく走り出せと。

WEBサイトという「更新」が可能な、いや容易に行えるメディアを自社で運営している限り、あなた自身の「変容」が成功への近道なのだ。
サイト運営を、リリースしたら修正が簡単に効かない印刷物のように考えていては、いつまでも低空飛行を続けるしかない。

アメリカの有名な、靴のネット通販会社「ザッポス」をご存じだろうか。
創業者のニック・スウィンマンがザッポスを始めたきっかけは、「ネットで靴が売れるかどうか確かめたかった」からだった。

靴販売に関して素人だった彼が行ったのは、
ネットショップを準備し、近くの靴屋で撮った写真を並べること。
売れたら大急ぎで店で商品を買いに走り、送るということを繰り返していた。

結果、ビジネスになりそうだと判断したので、ベンチャーキャピタルを営んでいた現CEOのトニー・シェイに相談を持ちかけたらしい。紆余曲折はあったものの、その後の彼らのビジネスの大成功は言うまでもない。

「走り出してから考える」は、ビジネスを成功に導くための近道なのだ。

文章校正のコツ~精度を上げるために必要な6つのこと

文章校正のコツ

WEBサイト制作のなかで、重要なプロセスである文章校正。日々の作業でありながら、思わぬ場面でチェックミスが発生してしまいがっくりと肩を落とした経験がある方も多いはず。
今回は私たちが実践している、たった6つのコツをおさえるだけで、文章校正の精度を限りなく100%に近づけるポイントをご紹介しよう。

それでは、作業を進めるための準備(心構えに近い)に関するポイントからミスをなくす実践的な文章校正のコツをていねいに挙げていこう。

[準備段階のポイント]

1.モニターでなく、プリントアウトで必ずチェック。

文章校正の精度を上げるためには、これ外してはいけないほどの鉄則。モニターでの校正は、視認率が約25%下がるため、必ずプリントアウトしたものを用意すること。
同時に、モノクロでプリントアウトすることで、文字の色や背景色とのコントラストなどから視認性も確認することができる。モノクロで見てコントラストが低いと感じたら、視覚障害者や高齢者にとっては読みにくいデザインといえる。

2.チェックのベースとなる原稿を再確認。

当たり前のようで意外に多いミスが、照らし合わせる元原稿が最終原稿でないということ。制作段階で何度も文章チェックが入り、書き直される途中で、どの原稿を頼りにすればよいのかが分からなくなることがある。念には念を入れて、自分の手もとにある原稿が最終版であることを確認し、確信をもって作業に取りかかれる準備をしよう。

[文章校正6つのコツ]

1.チェック項目を切り分ける

プリントアウトでチェック

一回の文章校正だけですべてを完璧にしようとすると、どうしても注意散漫になってチェックもれが生じてしまう。校正のクオリティを上げるコツは、同じ要素だけを何回かに分けてチェックしていくことだ。
たとえば、最初は数字だけをチェックして、次はカタカナ言葉だけ見ていく、といった具合。
また、文章内容についての校正は別手順と考えること。文章を意味として捉えてしまうと、どうしても文字表記の校正はおろそかになる。内容チェックとは切り離して、文字を記号と捉えて校正するべきだ。

2.音読しながら校正する

脳というのは、同時に複数のことを行うと活性化されるらしい。文章校正の際にも「読む」という行為だけでなく、複数のチャンネルを駆使することで精度はさらに向上する。
「声に出して」読みながら「読む」。さらに注意が必要な箇所であれば、手で文字を「書く」マネをしながらチェックする。これであなたの文章校正クオリティは数段パワーアップする。

3.自分がミスしやすい傾向と対策を知る

過去に自分が見落とした部分を思い出してみよう。テストと同じように、誰にでも苦手な傾向があるものだ。自分がミスしやすいポイント、自分の文章ならキーボードの打ち間違い癖を書き出してみる。
そして、そのポイントに来たら入念にチェックすること。たとえば、「3」と「8」、「制作」と「製作」など。そういった傾向を書き出すことで、失敗しやすいポイントも見えてくるだろう。

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文章校正のコツ~精度を上げるために必要な6つのこと、後半は

「4.違う目、違うタイミングでダブルチェック」へ

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WEBコンテンツ企画立案のヒント

企画立案で悩んだら

WEBコンテンツ企画で必要な構成要素、ユーザー利便を図るための構成要素を挙げています。自社の事業に直接関連がなくても、視点を変えることで活用できるコンテンツがきっとあります。そもそも、まったく新しい切り口の企画など出てくるものではありません。すでにあるものをアレンジし、WEBサイトのコンセプトや目的に合致させられることが、プランナーの力量なのです。

そのためには、まずリサーチ。すでにリリースされているコンテンツには、どういったものがあるのかを眺めるだけで、「おっ」という閃きが生まれることがあります。この記事では、WEBコンテンツ企画立案のヒントになるコンテンツをできる限り列挙しています。

一般企業が運営するコーポレートサイト

HOME:SEO効果の集約地としての位置づけを

WEBサイト全体で持っているコンテンツをまとめたページにするのが鉄則。コーポレートサイトなら「企業の顔」といった考え方もあるが、当社では異なる見方をしている。会社情報や製品関連など、下層の各セクションでコンテンツが積み上げているSEOの効果が集約されるページがHOMEであり、WEBサイト全体のSEO集約の場だということだ。

たとえば、当社でいえば訪問してもらいたいのはWEB制作会社を探しているクライアント候補。下層ページでWEB企画制作のノウハウや考え方を綴ったコンテンツを配し、それぞれのページやセクションで狙うSEOキーワードで上位表示を目指す。

下層ページで得られたSEOの効果(細かなSEOキーワードで上位表示を獲得)は上位ページへのリンクを経由し、最終的にHOMEへ流れるというものだ。HOMEにその効果が影響を及ぼす頃には、WEBサイト全体として集約されるので、より大きなSEOキーワードの効果となって現れることになる。

下層ページからのSEO効果を受け止める地盤とWEBサイト全体としての世界観を表現しておく使命を両立させることが大切なので、このバランスを上手くとることが肝要だ。

下層ページのSEO効果がHOMEに伝わるしくみ

会社情報:経営陣の言葉を重視すべき

WEBサイトが存在するかどうかも、取引を開始するかどうかの指標となっている。その条件として、データとしての会社情報の持つ役割は大きい。
意外と認識されていないのは、経営陣の発する言葉の重要性。営業スタッフが新規訪問した後、対応した担当者は会社情報をチェックする。取引をする価値のある会社であるかどうかを見極めるために会社概要はもちろん、かなりの確率でトップメッセージを確認する。

上場企業のトップが交代すると株価に影響する。誰が会社を指揮するかで、企業の業績は変わってしまうからだ。株主のなかには、「あの社長が好きだから応援する」と株式を長期保有する方さえいる。
世の中は社長を見れば会社を見抜く。言葉を読めば、どのような社風なのかの見当をつけていると考えた方がいい。総務部の社員が撮った写真ではなく、プロのカメラマンにポートレイトを撮ってもらい、より良い会社と感じさせる言葉にメッセージを差し替えるべきだ。

データ系 会社概要、事業概要、関連企業紹介、事業所案内、保有施設の紹介、など
人系 トップメッセージ、役員紹介、創業者について、など
理念系 経営理念、コーポレートスローガン、ビジョン、コーポレートガバナンス、など
広報系 社史(沿革)、ロゴマークについて、会社情報(冊子)、広報活動について、など

製品サービス情報:ユーザーの望みをかなえる

WEBサイトのなかで唯一の「プロフィットセンター」とも言えるセクションであるにもかかわらず、多くの企業で問題を抱えているのが製品サービスの紹介セクションだ。

指名買いでない限り、ブランド指定+製品の一般名称で検索されることがないことを担当者は理解していない。たとえTVCMを常に流している巨大企業であったとしても、だ。製品写真とスペックが並んでいるだけの、お粗末な紹介ページが多いことにユーザー候補は閉口している。
それなら、価格コムや楽天のレビューを読んだ方がよほど参考になるから、どんどん悪循環を生み、製品セクションが機能しない。

あなたのWEBサイトは、ユーザー候補の望んでいること、知りたいことを網羅しているだろうか。店頭で販売員にユーザー候補が質問していることを盛り込んでいるだろうか。紙のカタログは1社独占で情報を伝えるものであるから、自社の主張だけを刷り込んでもOKだ。しかしWEBサイトはすぐ隣にライバルが控えている。0.3秒後にはライバル会社の充実したコンテンツにユーザー候補は洗脳されていると考えるべきだ。

データ系 機能紹介、特長、スペックシート、仕様比較、在庫情報、機能一覧、検索機能、他社製品との比較、など
サポート系 便利な使い方、上手な使い方、利用方法提案、用語集、FAQ、愛用者登録、故障かな?と思ったら、修理・メンテナンス、部品、消耗品、オプション、見積もり、リコール情報、CADデータ、設計支援、写真提供、製品安全データシート、ソフトウェア提供、デモ機貸し出し、取扱説明書、設置(工事)要領、使用方法説明動画、生産終了品リスト、レシピ集、着せ替えシミュレーション、カスタマイズシミュレーション、など
営業(代理店)支援系 提案資料集、販促ツール提供、代理店募集、販売店紹介、設置シミュレーション、など
信頼獲得系 お客様の声、事例集、開発者インタビュー、など
プロモーション系 電子カタログ、キャンペーン情報、クーポン、販促動画、広告ギャラリー、展示会情報、メールニュース、SNSアカウントへのリンク、ファン組織、関連製品へのリンク、新着情報、など

採用情報:キャリアパスの掲示がカギ

売り手市場に変化しつつある状況で、採用情報も問題の多いセクションだ。
製品情報と同様、大多数の求職者はリクナビ、毎ナビなどの採用情報ポータルで情報をチェックする。その後確認のために応募しようとする企業の採用情報をチェックしに来ている。その際に大切なのは、採用情報ポータルで提供したコンテンツと意味的に相違ない情報になっているかという点。

加えて、キャリアパスを掲示していない企業が多いことが気になるポイントだ。状況の変化や見直しが加わることで、キャリアパスで紹介されているような道筋が100%だとは言い難い。それでも彼らは、自分がどういう方法で職務経験ができるのか、出世できるのかに興味がある。

採用情報ポータルを使っているからという理由で、「募集要項」と「先輩の声」しかない採用情報は、求職者からの信頼を得られない。採用情報コンテンツも、求職者の声に耳を傾けるべきだ。

ニュース(トピックス):記事執筆の流儀を採り入れる

ニュースリリースを執筆する際に注意すべきポイントは、冗長な表現、事実はでない(将来の可能性)こと、文章の分類だ。
企業からのリリースが記事になる頃には、おおよそ文章量は半分程度に削られている。報道として伝えるためには、それほど無駄が多いということだ。

広報は、記者との関係が大きな部分を占めていたりする泥臭い世界ではあるが、いざ記者が記事を執筆しようとするときに、解読しなければならないようなリリースではせっかくの機会を逃してしまう可能性すらある。

広報担当者は、記者がリリースをもとに記事を書き進めていく「流儀」を学んでおくべきだ。

IR(財務)情報(上場企業の場合):情報の事前流出は防ぐ

WEBサイトから情報が事前流出するのを防がねばならない。CMSの普及で、決算短信など株価に影響する決算情報を公開予約することが多くなった。ここで注意しなければならないのは、公開予約したPDF資料などが公開領域にあり、しかも推測されやすいファイル名(tanshin-1401.pdfなど)になっていると、必ず事前流出する。

IR情報に限らず発表まで極秘の共同事業や新製品情報など、事前に公開してはならない情報はWEBサーバーの公開領域には置かないことだ。もし不安なら、WEB制作会社に確認することをおすすめする。

サイトとしての必須条件

ご利用にあたって、個人情報保護について、NotFoundページ(※)

権利関係について意識の低い中小企業で、理解されていないコンテンツの代表選手。タイトルにもあるように、とにかく「必須」だ。
とくに個人情報に関する規定(プライバシーポリシー)。2003年に施行された個人情報保護法で、5,000人以上の個人情報を保有する者は個人情報取扱者とみなされ、個人情報の取得にあたっての目的と利用方法を個人情報を提供しようとする本人に確認せよと命じている。
ということは、お問い合わせフォームを通じて個人情報を得る際には、必ず目的と利用方法を明示し、同意を得なければならないのである。

※存在しないURLにアクセスがあった際に表示するページのこと。URLが間違っていた場合や、ページがなくなった場合にNotFoundページを表示すれば、どこのWEBサイトであるか分かったり、リンクを伝ったり検索することでWEBサイトから離脱せず目的のページへ誘導できる可能性が高まる。

WEBコンテンツ企画について、もう少し詳しく
WEB制作実績

この記事に関するご質問やお困りごとのご相談も何なりと。
平田 弘幸
株式会社フレイバーズ代表取締役。セールスライティング担当。好きな言葉は、「一生懸命が得意」

動画マーケティング成功事例 | イメージ改善で売上に貢献

ケーキハウス・ツマガリ「ラッピングギフトの現場」

動画:ツマガリTV「ラッピングギフトの現場」

動画マーケティングを成功させるために配慮すべきポイントを、当社のWEB制作実績を例に挙げてご紹介します。

売れる可能性を持った商品であるにもかかわらず、広い支持が得られていない。課題はシンプルで、WEBサイトでその良さを十分に伝えること。これを解決するための方法のひとつとして、動画コンテンツを検討します。

高速回線が普及し、動画をスマホで視聴することが多くなったこと※1、動画が商品購入に強く影響すること※2も分かってきており、動画マーケティングへの需要が高まってきています。この記事では、課題の背景から動画コンテンツ企画のポイント、既存のWEBサイトも含め効果を高める方法をお話しします。

※1:動画サイトでのスマホ率がPCに並んだ(2014年2月のニールセン調査)。
※2:オンラインショッピングサイトで動画コンテンツを視聴した訪問者の商品購入率は、視聴していない訪問者の2倍(米国の動画専門企業であるInvodo社実績)。

「おまけ」的な商品イメージを変えたい

動画:ツマガリ・ラッピングギフト

ケーキハウス・ツマガリのメイン商品は日本全国から支持され続けているお菓子であり、「ラッピングギフト」商品は、同梱されているクッキーを引き立たせるためのもの、といったイメージがありました。

クリスマス時期になると店頭に並ぶ、長靴に詰まったお菓子に代表されるように、一般的にお菓子に付いているプラスアルファ品は、「おまけ」程度にしか考えられていません。しかし実際のツマガリのギフト商品は、半年以上前から自社で企画し、製作も手がけるほど気合いの入ったもの。

パティシエたちがお菓子にかける情熱と変わらないほど真摯に向き合っているのです。「知る人ぞ知る」人気の存在であったにもかかわらず、WEBサイトでもお菓子の紹介ほど注力していなかったため、「ツマガリのギフト商品は良い」とまで認知はされていない状況でした。

この状況を変えるために、商品クオリティの高さを訴求するストーリーを持つ動画コンテンツにする必要がありました。

ツマガリはYouTubeに公式チャンネルを開設しており、動画によるマーケティング効果を理解されています。これまでにも津曲社長によるケーキの切り方コンテンツがYouTubeでフィーチャーされ、6万回を超える視聴回数を記録していたことも新規のコンテンツを制作するきっかけとなりました。

成功の法則:意外性をベースに据えると視聴時間は伸び、理解度は深まる

人は、それまで自分が持っていた感覚を覆されるような事実を目にすると、その事実に驚き、興味を持ち、確かめたくなります。このポイントを動画マーケティングでは外すことができません。

今回の動画コンテンツの意外性は、先ほどご紹介した「決しておまけではない商品レベルの高さ」です。オンラインショップのサポートを行っている当社のスタッフでさえ、この企画が持ち上がる前まではツマガリのオリジナル商品に対して、一般的な固定観念を持っているだけでした。動画マーケティングに取り組む前段階で商品ページの改善を行った際、商品に実際に触れたことでその意外性に気付いたほどでした。

この意外性(CONFLICT=自分のなかの既成概念を壊してしまうような葛藤を覚える感覚)を中心に据えるということで、動画マーケティングのコンセプトは固まったのです。

オリジナル性の高い商品、クラフト感を訴求

動画:ツマガリ「ラッピングギフト」

商品の特長を訴求するために、できるだけ多くの商品映像をクリップ。ケーキハウス・ツマガリのギフト商品は、担当部門のラッピングルームの女性スタッフたちが、「こんなアイテムがあったらいいな」を形にしたもの。また、長く使ってもらえるようにと使用する素材も「儲ける気がないのではないか?」と感じてしまうほどベストな選択をされています。このように商品力が強いので、できるだけ多くの商品、素材の映像をつなぎ合わせ、その優位性を紹介することにしました。

さらに、クロスステッチの刺繍やワッペンの切り抜きなどは自社で加工しています。こういったポイントも今回の動画マーケティングのコンセプトに合致したものであり、実際にスタッフが作業をしている手元の映像も盛り込み、「工房」といった雰囲気も演出しています。

ボケ感を大事にし、イメージ的な要素も盛り込む

雑貨アイテムの紹介には、心地よい雰囲気づくりが必須。書店に並ぶ雑貨アイテムの広告本も、浅いピントで背景を最大限にボカした雰囲気の写真が多く使われています。このような雰囲気が演出できれば、視聴者側でさらにイメージを膨らませてくれ、自分の暮らしのなかでの使用イメージまで広げてもらうことも期待でき、広告効果も限りなく高くなるのです。

これを実現するために採用したのは、独特のボケ感を醸し出すことのできる一眼レフでの撮影。被写界深度を浅くしボケ感を出すことで、心象風景的な映像を多くしました。

映像で雰囲気を伝え、音声でクオリティや思想を伝える

動画:ツマガリ「ラッピングギフト」

インタビューのパートは、アクセント的に最も大切なポイントだけを伝えます。

百戦錬磨の営業担当役員でも、やはりカメラの前では緊張するもの。俳優やアナウンサーのようによどみなく語るのはむずかしいものです。上手く語れるまで何回もテイクを繰り返し台詞は上手く言えたとしても、表情など映像の要素も絡むので、良い結果が得られるとは限りません。

インタビューパートは欠かせないポイントだけを採用するようにし、それ以外は、編集で音声をつなぎ合わせ、他の映像の背景で流すのが大切です。

冒頭にラッシュパートを作ることで、視聴時間を改善

TV広告でよく観る映画の予告編のようなラッシュ(いくつかの映像が細かく切り替わる)を冒頭に配置すると、動画全体を把握できる効果を生みます。一種の賭けでもあるのですが、ここで興味を持ってくれた視聴者は顧客になってもらえる可能性のある方であり、最後まで動画を見てくれます。ラッシュなしの映像と比較したテストの結果、最終的には全体の再生時間が23%も改善しました。

スチル写真との組み合わせで販売を伸長

最終的な目的は商品がより良く見え、数多くの販売ができること。今回の企画はラッピングギフト商品全般の紹介動画だったため、単体での商品紹介ページはありません。全体のキャンペーン企画ページが設定されており、動画コンテンツはその中に組み込まれています。

訪問者が動画を視聴した後にチェックする単品の商品紹介パートにいたると、それぞれがレベルの高い商品であることを証明するために用意された細部を拡大する写真が掲示されています。ここで改めて動画の内容を再確認した訪問者に購入を促していくのです。

まとめ

動画マーケティングツールとしての映像活用は、多くの可能性を秘めています。ほとんどの訪問者がWEBサイトのテキストを斜め読みするのであり(ヤコブ・ニールセン)、それに対応できるコピーライティングを行っていないと、訴求すべき内容がターゲットに伝わらないまま離脱されてしまうかもしれません。

それに対し、動画コンテンツではナレーションや音声、コピーを上手く盛り込み、最後まで見たくなる構成にすることで訴求したい情報を残らず理解してもらえる可能性があります。
さらに、今回ご紹介したようにWEBページとの連携を深めることで動画コンテンツは、マーケティング・ツールとしていっそう活用の幅が広がっていくのです。

取材・撮影について、もう少し詳しく
WEB制作実績
ケーキハウス・ツマガリ

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平田 弘幸
株式会社フレイバーズ代表取締役。セールスライティング担当。好きな言葉は、「一生懸命が得意」