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ビギナー向け、ブランドアイデンティティ策定の進め方と注意点

プロジェクトチームがブランディングを進める

ブランドアイデンティティとは、ブランドの本質的な価値を分かりやすい言葉にまとめたもの。ブランドアイデンティティを明確にすることは、ブランドに関わるすべての人に共通認識をもたらします。その結果、ブランドを守り育てる人たちが同じゴールを目指せるようになり、ブランディングの成果も高くなります。

「それなら、作らない手はない。しかし、難しそうだ」という方のために、ブランドアイデンティティ策定のフレームワークとその進め方をご紹介します。外してはいけないポイントや迷ったときの対処方法も参考にしてください。

ブランドアイデンティティ策定の道のり、策定後の活動

進め方をご紹介する前に、ブランディングという活動のなかでブランドアイデンティティがどのような位置づけにあるかを把握しておきましょう。その存在感の大きさを知ることでプロジェクトメンバーの熱意もきっと変わってくるはずです。

ブランディングには8つのステップ(ブランドマネージャー認定協会が推奨)があります。
それを大きく2つに分けると、ブランドの価値を明確化するプロセスと、その価値を伝えていくプロセス。そのちょうど中間点に位置するのがブランドアイデンティティです。ブランド価値というのは、今までの自分たちの歩みのなかに必ず存在するもの。それがあるからこそ顧客から受け入れられてきたわけで、その価値を振り返り再発見することで、ブランドアイデンティティの輪郭がはっきりとしてきます。

そして、自分たちが大切にしてきたブランドの価値を明確化し、それをみんなで共有できる言葉に表す(ブランドアイデンティティ策定)ことができれば、そこからブランディングの活動は大きく加速し始めます。なぜなら、ブランドに関わるすべての人が同じ目標をもって動くことができるから。
それは、今まで個人がそれぞれの心のなかでぼんやりと抱いていたイメージが共通化され、目指すべきゴールに焦点があう瞬間。各人が納得できる言葉にすることで「そうそう、それだ」とチームに連帯感が生まれ、何かが始まりそうな予感さえしてくる。それがブランドアイデンティティ策定の醍醐味なのです。

ブランディング8つのステップ

  1. クロス3C分析(自社の振り返りと強み分析)
  2. セグメンテーション(狙うべき市場を見つける)
  3. ターゲティング(訴求する相手を決める)
  4. ポジショニング(自社が支持される理由を明確化)
  5. ブランドアイデンティティ策定
  6. 具体化(4P/4C分析)
  7. 刺激の設計(ブランド要素とブランド体験)
  8. 目標設定


ブランディングの全体像

1.自社の振り返りと強み分析(クロス3C分析)

ブランディングの全体像がわかったところで、いよいよブランドアイデンティティ策定のための4つのステップをご紹介していきます。

最初のステップは「自社独自の強み」を見つけるということ。競合他社にはなくて、自社だけがお客様の要望や不安に応えられているポイントについて、客観的かつ徹底的に分析することです。
「そんなものはないのでは?」と心配になったあなた、そんなことはありません。意識できていないだけで必ず存在しています。その強みがあるからこそ、今まで会社は存続し、顧客に受け入れられてきたのです。自社や自社が提供している製品・サービスについて、しっかりと振り返ってみてください。

そこで有効な方法となるのが、マーケティングツールの一つ「クロス3C分析」です。クロス3C分析とは、外部環境(競合他社)、内部環境(自社)、顧客環境の3つの要素を分析することで、自社のポジションや競争力を明確にするためのフレームワークです。
これら3つの要素を交差させることで、競合他社が持ち合わせていなくて、自社だけがもつ強みで、なおかつ顧客が求めているもの(=ブルーオーシャン)を見つけ出すことが目的です。

クロス3C分析の各要素とは

・外部環境 (競合他社の強みと弱み)

一般的に「外部環境」とは、自社が直接コントロールはできないが、業績や戦略に大きな影響を及ぼす要因(たとえば、市場の動向や、競合他社の行動、政治経済や技術のトレンドなど)を意味します。しかし、ブランディングにおけるクロス3C分析では、外部環境=競合他社の強みと弱みに絞り込む方が考えやすいでしょう。

・内部環境 (自社の強みと弱み)

内部環境は、自社が直接的にコントロールできる要因を意味します。自社の能力、組織文化、ブランド価値、製品やサービスの特長、従業員のスキルなどが含まれます。内部環境を分析して、自社の強みや弱みを洗い出し、競争優位性を保つためのポイントを把握します。

・顧客環境 (顧客の要望、不安、不満など)

顧客が望んでいることや行動パターン、購買動機、不安や不満など「不」がつく要素を洗い出します。この段階では、まだターゲットとする市場もぼんやりしているかもしれませんが、まずは思いつくままに書き出してみましょう。

クロス3C分析で気をつけたいポイント

・自社の弱みは考えなくてよい

内部環境(自社)について分析するとき、どうしても強みよりも弱みが出てきやすいもの。集められたメンバーがまじめなほど、その傾向は強くなるのかもしれません。ただ、自社や自社製品の弱点に目をむけても、社内のグチ大会になってしまったり本来の強みに目が向かなくなる恐れも。
だから、強みや良いところにフォーカスしてください。もし、出てこなくても、周囲の人たちに聞く、第三者やネットの声を見てみるなど、できるだけ客観的な視点を大切に探してみてください。

・ブルーオーシャンが見つからなくても気にしない

クロス3C分析の結論であるブルーオーシャン(顧客の要望に対して、競合にはなく、自社だけが応えられる強み)が見つからないというケースも、最初の段階ではよくあることです。どうもしっくりくる答えが出ない、競合他社の方が強みが多いかも・・・。
でも、落ち込まないで!ゆったり構えてください。いま会社が存在するということは、それだけ顧客を惹きつける理由があるからです。どうしても答えが見つからないなら、急がずそのまま放置してもOKです。
次のステップを進めていくうちに、必ず見えてくるので慌てる必要はありません。

・自社の強みが競合他社にも当てはまっていないか?

自社だけでなく競合他社も得意としていることなら、それは独自の強みとは言えません。それが顧客が望んでいることだとしたら、それはまさにレッドオーシャン。そこでは戦ってはいけないポイントになります。

・顧客の視点で考えること

自社の特長や優位性を見極める際に欠かせないのは、お客さまの視点に立つこと。実はこれが一番むずかしいポイントです。日常的にお客さまと接することの多い方は別として、間接部門の方にはなかなかイメージしにくいものです。
いったん、頭のなかを真っ白な状態にして、徹底的にお客さまの立場から自社や競合を分析してみることです。

2.セグメンテーション(Segmentation):狙うべき市場を見つける

自社の強みが見えてきたら、ここからはSTP分析の段階。
S:市場の細分化(セグメンテーション)、T:ターゲット層の抽出(ターゲティング)、P:競合との差別化(ポジショニング)の頭文字をとった言葉で、事業戦略やマーケティング戦略で使われるフレームワークのこと。フィリップ・コトラーが提唱した概念です。

STP分析のうち、まずは狙うべき市場(セグメンテーション)を見つけ出す作業です。セグメントとは市場を分けることであり、お客様をどう分類するかを考えること。たとえば、市場全体を年齢や性別、ライフスタイル、興味関心などいくつかの軸を決めてセグメントすることで、自社が狙うべき市場が見えてきます。

セグメンテーションで気をつけたいポイント

・もう一歩、細分化してみる

「市場を分けるといわれても、最初はピンとこない」という人がほとんど。ありがちな迷いとして、セグメンテーションをしたものの市場がぼんやりしている、ということ。

たとえば、自然食品を販売しているブランドがあるとします。その市場を「健康志向が高い人」と「30~40代女性」という2つの軸で分類しました。
自分たちが狙うべき市場は見えてきたものの、なんだかまだぼんやりしている。市場の絞り込みが広すぎると、ターゲットとする顧客の顔が浮かんでこない=どんな生活スタイルで、どんな悩みがあって、どんなことに興味があるのかがイメージできないままになってしまいます。
そんなぼんやり感があるときは、もう一歩踏み込んでみる。アレルギーをもつ子どもに悩んでいるママ、キャリア志向で忙しいだけに体調をくずしがちな女性、などと、もう一歩具体性をもたせることで、ターゲット層の顔を思い浮かべやすくなるのです。

ただし、細分化といっても、あまり絞り込みすぎるのも危険。その結果、マーケットが小さくなりすぎる可能性もあるのでバランスを考えながら軸を見つけていきましょう。

・既存の枠組みにとらわれない

セグメンテーションの成功事例として、ホンダの「スーパーカブ」があります。1959年、ホンダがアメリカ市場へ進出する際にとった有名な戦略。
当時のアメリカでは、ハーレーダビッドソンが約8割のシェアを誇っていたなかで、ホンダが選んだ軸の一つは「バイクに乗らない人」でした。ハーレーのようなワイルドなバイクでブンブンやりたい人ではなく、今はバイクを持っていないけれど日常の便利な足としてバイクを必要とする人。
この狙いは市場ニーズにぴったりはまり、その後ホンダは大きなシェアを獲得することになるのです。

既存のターゲット層ももちろん大切ですが、それ以外に見つけられていない市場やきっかけはないか?そんな視点でとらえてみることも必要です。

・BtoBとBtoCでは軸の取り方が異なる

BtoCの市場に関しては、比較的セグメンテーションしやすいかもしれません。年齢や性別、ライフスタイルといった軸が当てはまりやすいのですが、BtoBの場合は異なる視点が必要です。
主な例としては、業種や産業分野、企業の規模、地理的な位置、ニーズや課題、社風、購買プロセス(意思決定段階など)などが挙げられます。

3.ターゲティング(Targeting): 訴求する相手を決める

市場を細分化できたら、そのセグメントに属する具体的なユーザー層を調べます。顧客の詳細な特性や好みを具体的に思い描くと、ターゲットに合った施策が打ちやすくなるので、戦術もより具体的になり、成功する確率も飛躍的に高まります。

ターゲティングで気をつけたいポイント

・情報収集はしっかりと行う

ここで大切なのは、想像の範囲でターゲット層を決めないこと。社内外からの情報収集はしっかりと行ったうえで、事実にもとづいて組み立てていきましょう。

・市場規模がある程度見込めること

釣り糸を垂らすときは、それなりの数の魚が泳いでいる釣り堀をさがすこと。あまりにもニッチな市場をえらぶと、マーケティングにかけるコストに見合わないという可能性も。かならず市場規模の有効性、市場の将来性を把握したうえでターゲティングを行ってください。

4.ポジショニング(Positioning): 競合との差異化(自社が指示される理由)を明確にする

これまでの経緯をおさらいすると、自社の強みを明確化して、それを訴求すべき市場を定めて、訴求する相手を確認してきました。最後にもうひとつ大切な要素が、誰とどのように戦うのか。お客さまが競合他社と自社を比較したときに、「〇〇だから買いたい」と思ってもらえる基準をはっきりさせることです。

そのためには、まずお客様が購買する理由(Key Buying Factor:KBF)をリストアップします。思いつく理由をいくつでもよいので書き出してみてください。
リストアップができたら、それをカテゴリー分けしてみる。それによって競合他社との差異化を示す軸が見えてきます。
2つの軸をとり、そのマップ上で競合他社2~3社と自社の位置づけを確認することができます(ポジショニングマップ)。

ポジショニングで気をつけたいポイント

・顧客視点で考える

ポジショニングにおいてもっとも大切なことは、お客様の視点で考えること。いつも熱心に仕事に取り組んでいる人ほど自社視点になってしまいがちなので、頭の切り替えが必要かもしれません。
どうしてもイメージできないというときは、実際の売り場に身を置いてみる。ネットなどで顧客のリアルな声をさがす。営業担当者などいつもお客さまと接している人の意見を聞いてみるなど、立場を切り替えるスイッチが必要です。

・競合他社を明確に意識する

当たり前ながら、具体的な会社名をあげて、できるだけ具体的に比較をすることが大切です。競合が分からない場合でも、今の時代、ChatGPTなどいろいろ手を尽くせば何か情報収集はできるはず。ここは踏ん張って、ていねいに進めていきたいところです。

5.ブランドアイデンティティの策定

これまでの4つのステップを振り返りながら、いよいよ自社の強みや差別化ポイントをもとに、ブランドアイデンティティを策定します。
ただ、このプロセスまでくると、プロジェクトメンバーの頭の中にはいくつかのキーワードが浮かんでいるはずです。
逆に、まだぼんやりしている状態なら、これまでのプロセスが消化不良になっているということ。明確になっていないポイントに立ち返り、再考してみてください。

ブランドアイデンティティとは、お客さまに対する約束。ブランドがどれだけ有益な価値を提供し、どのような体験を約束するかを伝えるものです。
伝えたい想いをライティングによって整えていくことになりますが、その際にもお客さまの視点を常に意識するようにしましょう。

ブランドアイデンティティ策定のプロセスが、ブランディングの成果を左右する

自社ブランドが市場で優位性を保つためには、ご紹介したマーケティングのレームワークによって導き出した、ブランドアイデンティティを掲げることが不可欠であることが理解いただけたでしょうか。
そのなかでも重要なのは、メンバーみんなで段階を踏みながら進めていくプロセスそのもの。一人ひとりが頭で汗をかき、ときには意見がぶつかったり前段階に戻ったりしながらも、自社ブランドについて考え抜くことが大切です。そんな時間の経過があってこそ、みんなが納得できるし、ブランドの魅力を再確認できるのです。

ブランディングプロジェクトのメンバーには、次のステップとして、自分たちが導き出したブランドアイデンティティを社内の他のメンバーに伝えていくという大きな役割が待っています。ときには、熱量の異なる人や違う意見をもった人を説得しなければいけない場面もあるでしょう。そのためにも、まずは自分たち主要メンバーの気持ちを一つにしておく必要があります。悩んだり凹んだりという場面があるのは当然のプロセスと受け止め、あきらめずに前へ進んでください。
あなたは自社ブランドの未来を背負っていくという、とてつもなく価値のある仕事をまかされているのですから。

自社サイトのファンを増やすWEBコンテンツの作り方

自社サイトのファンを増やすWEBコンテンツの作り方

良質なWEBコンテンツを蓄積することで、自社サイトへの訪問数がアップし、自社のPRにつなげることができる。しかし、ツボを押さえていないWEBコンテンツだと、どれだけコンテンツを蓄積したところで、自社サイトの検索順位はいっこうに上がらないのが現実だ。

いくつかのツボを押さえることで、良質なWEBコンテンツを提供しているとGoogleが評価すれば、自社サイトの検索順位が上がり、多くの人の目に触れるようになる。
良質なWEBコンテンツの条件について、ライティングの視点からできるだけシンプルに解説してみたい。

そもそもWEBコンテンツとは

そもそもWEBコンテンツとは

「コンテンツ」は英語で「中身、内容」を表す「content」の複数形である。つまりWEBコンテンツとは、WEB上で公開されている文章、動画、音楽など、さまざまな情報の内容・中身のこと。
古くからなじみのある紙媒体を使った情報と、WEBコンテンツのあいだには決定的な違いがある。メリットとデメリットで見てみよう。

WEBコンテンツが紙媒体に勝るメリットは、何といっても「利便性」だ。
WEB上では、書店に行ってお金を払わなくても、図書館に行かなくても、すぐに情報が手に入る。さらに、読者はサイトを訪れてもそのコンテンツに満足できなければ、別のサイトを訪れればよい。そこには同じような情報を提供するサイト同士のシビアな「競争」がある。

逆に紙媒体に比べてデメリットと言えるのは、「読みにくさ」ではないだろうか。表示できる画面の大きさには制限があるため、複数ページにわたるコンテンツや長い文章は読みづらい。大量の情報を体系立てて理解するときには、紙媒体に軍配が上がるだろう。

良質なWEBコンテンツの条件1:役に立つこと

良質なWEBコンテンツの条件1:役に立つこと

良質で魅力的なWEBコンテンツ作りで、何よりも優先しなくてはならないことは「読者の役に立つこと」である。
上で述べたように、読者はいつでもあなたのサイトを離脱できるし、同じように魅力的なサイトはいくらでもある。だからこそWEBコンテンツは、徹底的に読者ファーストでなければならない。

自社のPRは大切だが、それだけを並べていても検索上位には表示されない。自社製品のターゲット層を分析・リサーチし、彼らが求めている情報を的確に提供することが求められる。

良質なWEBコンテンツの条件2:読みやすいこと

良質なWEBコンテンツの条件2:読みやすいこと

上で述べたように、WEBのデメリットは「読みにくさ」である。よほどWEBに慣れた手練でもないかぎり、クリックやスクロールを駆使してWEBコンテンツを細部まで読み込むのは大変だ。
だからこそ、紙媒体以上に大切なのが「読者への思いやり」なのである。WEBコンテンツを書くときには、「読みやすさ」「伝わりやすさ」に徹底的にこだわりたい。

ライティングで気をつけるべきポイントを4つ挙げてみよう。

  1. こまめに段落を分け、適度に行間をあける
  2. 段落ごとに最適な見出しをつけて分かりやすくする
  3. 箇条書き、図解を使って分かりやすくする
  4. 難しい言葉は簡単に言い換えられないか、常に考える

さらに、文字と背景のコントラストや、文字の太さ、大きさも大切な要素。これらのポイントを押さえるだけで、訪問者のサイト滞在時間は大幅に改善するだろう。

良質なWEBコンテンツの条件3:タイトルと中身の一致

良質なWEBコンテンツの条件3:タイトルと中身の一致

検索エンジンから流入してくる読者は、検索結果に表示されたタイトルとディスクリプション(検索結果でタイトルの下に表示されることが多い3行程度の説明文)をざっと見て、自分の探している情報が載っていそうなページを選んでいる。
だからこそ誰もが、タイトルを魅力的にして訪問者数を増やそうと考えるのだが、そこに落とし穴がある。

読者の目を引くためにタイトルを内容以上に大げさにしてしまうと、コンテンツの中身と一致しなくなり、訪問した読者をがっかりさせてしまうのだ。読者の役に立ち、満足させることによってサイトの評価を上げようとしているのに、これは満足度をマイナスにする愚行といえる。

こうした失敗を避けるためには、コンテンツ作りの最初のステップが肝心になる。初心者におすすめなのは、初めにタイトルを設定してしまう書き方。最初に対策キーワードをたっぷり盛り込んだタイトルを書き、それからそれに見合った内容を書き始めれば、タイトルと中身にズレが生じることはないはずだ。

タイトルを後回しにして自分の書きたい部分から書き始めてしまうと、読み手が求める情報ではなく、書き手が発信したい情報になりがちだ。いくら頑張って書いても、独りよがりのWEBコンテンツでは誰も見つけてくれず、サイト訪問にはつながらないことを覚えておこう。

役立つ情報が詰まったWEBコンテンツ作り

役立つ情報が詰まったWEBコンテンツ作り

読者はWEBコンテンツをお金を出して読みに来ているのではない。少しでも読みにくさを感じれば、1秒後には離脱してもっと分かりやすいサイトはないか探し始める。
そのシビアな競争に勝つためには、読者の視点を大切にライティングすることが必要だ。

WEBコンテンツづくりの担当者になったあなた、○本書くということをノルマにしていないだろうか。1本書いたところで、誰にも読んでもらえなかったら書いていないのと同じである。もしもそれが、やっつけ仕事で中身のない内容だったら、書かない方がマシなくらいである。
どうせ書くなら読み手から感謝されるような、貴重なノウハウの詰まったコンテンツを書こうではないか。

そんなノウハウ持ってないよ!という場合は、落ち着いて周囲を見渡してみよう。社内にはさまざまな分野のプロフェッショナルがいるはず。専門家から話を引き出して分かりやすくまとめれば、必ず読者が「ほお〜」と、うなってしまうほどのWEBコンテンツになるはずだ。

以上、ライティングの面から、読者に支持されるWEBコンテンツの作り方を解説した。加えて、SEOのノウハウも詳しく知りたい方は、こちらの↓コラムをどうぞ。

残念なキャッチコピーと名作の例、決定的な7つの差

残念なキャッチコピーと名作の例、決定的な7つの差

どんなキャッチコピーが人々の意識にとまり、購買や来店など実際のアクションにつながるのだろう。

残念ながら正解はコレだ、とひとくくりに断定することはできない。あるときは正解でも、また別のシーンでは不正解になることもあるからだ。ただ、他を押しのけて目立とうとするだけのキャッチコピーや、単に商品のメリットを並べ立てるだけのキャッチコピーは、確実に不正解だと言い切ることができる。

このコラムでは、街で見かけた残念なキャッチコピーからダメな部分を学びつつ、名作と言われるキャッチコピーを例に挙げ、心にとどくコピーたちの共通点を探していきたい。
あなたがもし自社製品を売り込むためのコピー作りに頭を悩ませているのであれば、残念なキャッチコピーたちと同じ轍を踏まないよう、参考にしていただければ幸いだ。

飾りすぎたコピーは、信用できない

飾りすぎたコピーは、信用できない

次のコピーを読んでみてほしい。街で見かけたブライダル関連のコピーだ。

『みんなが驚くくらいに輝いて、生涯忘れられない最高に幸せな瞬間を迎えるために。』

一見きれいにまとまっているように思えるが、率直に言って、このコピーが結婚を控えた女性の心に響く可能性は少ないだろう。
分かりやすい問題点は、形容詞や副詞などの「修飾語」が多すぎること。
短い1文の中に、「みんなが驚くくらいに」「生涯忘れられない」「最高に」と、最上級を表す修飾が3つも出てくる。すると、すごすぎて真実味が薄れてしまった。書き手のハイテンションに置いてけぼりにされてしまった受け手は、せっかくのコピーも「そんなわけないでしょ」と聞き流してしまう。

このコピーから形容詞を省いてみると、「輝いて、幸せな瞬間を迎える」。抽象的でありきたりな内容だけが残った。乏しい中身に大げさな形容詞…残念だがそんな売り文句に反応してくれるほど、消費者は甘くはない。

飾っていないけれど心に届く、名作キャッチコピーの例

ではどうしたらよいのか。ポイントは、あいまいになんとなくぼかすのではなく、ハッキリと言い切ること。具体的に言い表す。そういう意味で、キャッチコピーにまず使いたいのは、大げさな修飾語ではなく「動詞」や「名詞」である。動詞や名詞を使うことで、もやもやしていたイメージが具体的に動き出す。自信を持って言い切ったフレーズに、人は「よくぞ言ってくれた」と爽快感さえ感じることがある。

飾っていないけれど心にまっすぐ届く、有名キャッチコピーの例を下記に挙げてみた。どれも動詞できっぱりと言い切ることで力強さが伝わり、背中をどんと押されるような名作だ。

  • あしたのために、いまやろう。(トヨタ)
  • タイは、若いうちに行け。(タイ国際航空)
  • 働いて、強くなる。(リクルート)
  • 諸君。学校を出たら勉強しよう(日本経済新聞)

カタカナ語や難解な言葉は注意が必要

次は電車の吊り広告で見つけたキャッチコピーだ。

『クールにキメるビジネススタイル モテる大人のカジュアルスタイル』

ビジネス服もカジュアル服も両方良いのがありますよ、と言いたいところなのだが、残念ながら今ひとつ頭に入ってこない。カタカナ言葉が多すぎて、読むのが面倒になってしまうのだ。
元々カタカナ語は日本人の概念にないものを表すために便宜的に使用されてきたもの。読解にワンクッションが必要なのは当然だ。ピンポイントで使うのは良いが、使いすぎれば元も子もないことになる。
同じ理由で、何かしらの意図がない限り一般に通用しないような専門用語や難しい漢語などは避けた方が無難だ。

残念なキャッチコピーと名作の例、決定的な7つの差、後半は

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キャッチコピーの作り方:ターゲットをとらえ、商品が売れる3つのポイント

たった1本のキャッチコピーが、高い広告効果を生む

キャッチコピーづくりの手順で悩んでいる様子

あなたのWEBサイトを初めて訪れたユーザーは、そのままとどまるかどうかを8秒以内に決めます。苦労して作り上げ、情報を盛り込んだあなたのWEBサイトはたった8秒で、読み手に見切られてしまうかもしれないのです。もしその原因が、ページ冒頭のキャッチコピーにあるとしたら?

WEBサイトの広告効果を高めるためには、キャッチコピーでどれだけ読み手の気持ちをつかむかにかかっているのです。この記事で紹介するポイントをおさえキャッチコピーを練り直す、手順を踏むだけで、ターゲットの滞在時間が長くなります。つまり、商品情報までじっくり読み進めてくれるようになり、驚くほど引き合いや注文を受けられるようになるでしょう。

※マイクロソフトが2011年に10,000以上のアクセスを記録した205,873サイトを調べた結果、訪問者はページにたどり着いて最初の8秒以内にページにそのままとどまるかどうかを決めるというレポートによる。

コピーライティングは、常にマーケティングの中心に

商品プロモーションは、すぐれたコピーライティングを中心に考えます。いくらテキストを読まなくなったとはいえ、アパレル商品などのイメージ戦略で推進できるものは除いて、写真集のようなカタログを作って商品が売れるでしょうか?WEBサイトに印象的な写真を掲示しておくだけで、新規の引き合いが取れるでしょうか?
やはりマーケティングの中心には、コピーライティングがあるのです。

広告効果を高め、売れる、引き合いをとれるWEBサイトにするには

商品を売るため、新規の引き合いを取ることを目的としたWEBサイトを運営されているなら、まず大切なポイントを2つ。

キャッチコピーづくりの原則 (1)抽象的な言葉は使わない。

キャッチコピーづくりの原則 (2)ターゲット視点で書くこと。

「世界が注目する画期的な新商品登場」的なキャッチコピー。
その商品を開発した、販売する人にとっては画期的なのかもしれませんが、ターゲットにはまったく響きません。なぜなら、彼らは何らかの課題を持ってWEBサイトをチェックしているのです。その商品を世界は注目するかもしれませんが、課題を解決してくれるかどうかを判断するには、あと10秒くらいかかりそうです。もうこの時点で時間切れです。

広告効果の高いキャッチコピーにするためには、ターゲットの何を解決する商品なのかを具体的に、明確に伝える方法をとることです。たとえば、

“3日後の彼氏との旅行に間に合う!即効ダイエット・プログラム”

 

たとえば広告のビジュアル「ダイエットで悩んでいる少女」

そんな上手い話があるわけないじゃない!、とツッコミを入れながらも、切羽詰った女性たちは次のリードコピーをついつい前のめりになって読んでしまうはずです。3日後に彼氏との旅行を控えた女性でなくても、ダイエットに興味のある方なら誰でも、です。

このキャッチコピーは読み手の感情に働きかけています。そう、大切なポイントその3、

キャッチコピーづくりの原則 (3)読み手の感情を刺激すること。

3つのPを解決する方法を差し出せば、読み手の信頼を得ることができる

人は、悩み(Pain)、問題(Problem)、苦境(Predicament)を解決できるものをつねに探しています。プライベートだけではありません。暗礁に乗り上げかかったプロジェクトを正常な状態に戻すため(苦境を乗り切るため)にプロジェクト管理ソフトを探したり、職場での人間関係を克服するための方法を探すためにアマゾンを訪問したり、対人関係改善セミナーに参加するのです。

よくできたキャッチコピーは、その人が近い将来なれそうな自分をイメージさせます。ダイエットプログラムのキャッチコピーは、ストレートに言ってはいないものの、行間に「3日後、さっそうと彼氏のクルマに乗り込むスラッとした女性の姿」が目に浮かぶようです。キャッチコピーは、その商品を使うことによって変わることができた、自分の姿をイメージさせることが大切なのです。

感情的な満足感を得れば、スムーズに購入に結びつく

人は何かを買うとき感情で決め、理性でその確たる理由を後付けで探しはじめます。冒頭のキャッチコピーやリードコピーでターゲットの信頼を得ることができれば、あとはあなたの商品が買うに値するまっとうな理由を差し出してあげるだけ。キャッチコピーで商品の良さに惚れ込んだ彼らは、自分を納得させるために商品説明をしっかり読んでくれます。
しっかり説得され、満足して購入したユーザーは、その商品に対して満足感を維持し続ける傾向があります。もし万一、商品に多少の不具合があったとしても、寛容な態度さえ見せてくれるようにさえなるのです。

とっておきのテクニック:ターゲットが好きな言葉を使おう

好きな言葉を聞くと嬉しくなる

TVCMで、80年代に流行った曲が流れることがありますね。なんで今さら?と思うなかれ、これはこの曲が流行った頃をよく知っている人、その頃がキラキラしていた人たちをターゲットにしているからです。大好きな曲を耳にすると、気分が明るくなったり、前向きになれたりすることがあるでしょう?

つまり、
流行った(ターゲットが好きな)曲が流れる → 気分が良くなる → 流れているTV広告の好感度アップ → 宣伝している商品も好きになる

ここでお伝えしたかったのは、

あなたの商品のターゲットが好きな言葉を使って、キャッチコピーを作る

ということです。
たとえば、40歳後半から50歳代前半の方がターゲットなら、「きらめく」「豪華な」「超一流」「希少な」「ゴージャス」なんていう言葉に反応します。それはバブル時代を経験しているから。しかもその時代は彼らにはずっと心に残るキラキラした思い出になっていて、その言葉を聞いただけでその意味を自分の経験に照らし合わせ膨らませてもくれるのです。

思い出して欲しいのは、冒頭でご紹介した(2)ターゲット視点で取り組むこと、です。
ターゲットはどんなことに反応してくれるか、好感を持ってくれるか、何が問題だと感じているのか、どういう言葉だと受け入れやすいのか。(2)ターゲット視点を大切にしたキャッチコピーを書けば、あなたの商品やサービスは何倍もの確率でターゲットの目にとまり、受け入れられやすくなります。

いろいろなメーカー系のシンクタンクなどがレポートを発表していますので、年代ごとの特徴を知りたい方は、サクッと検索してみてください。レポート内に分からない部分があれば、中途半端に分かった気分にならないで、とことん調べましょう。そしてどうにかして、その年代の気分に浸りましょう。そうすれば、ターゲットに何が好まれるのかが分かるようになります。

商品を売るためのキャッチコピーを書くのに、文才や優れた感性など必要ありません。有名なコピーライターが書いていなくても、キャッチコピーで爆発的に売れる商品はいくらでもあります。大切なのは、その商品を思う熱い気持ちとこれまでご紹介したキャッチコピーの作り方のポイント。真摯に取り組めば、優れた商品であることをターゲットはきっと理解してくれます。

キャッチコピーの作り方、ポイントまとめ

キャッチコピーの作り方、まとめ

キャッチコピーをひねり出すのは、楽な作業ではありませんが、効果が出始めると楽しくなってきます。ターゲットの気持ちになりきり、彼らの悩みを解決したり、好きな感覚を表現する。よく使う言葉をはさみ込みながら。そのフレーズでターゲットが「よく分かってるなぁ」と感じられると、続くリードコピー、ボディコピーや図表などにも目を配ってくれるようになります。新聞や雑誌の広告、TV広告のいわゆるイメージ戦略の中心となるキャッチコピーを作るわけではありません。多くの人がハッ!としなくても、ターゲットさえ前のめりになってくれれば大成功なのです。

  1. 抽象的な言葉は使わない。
  2. ターゲット視点で取り組むこと。
  3. 読む人の感情を刺激すること。
  4. ターゲットの気持ちを理解しよう。

女性誌の秀逸キャッチコピーから盗む!クリックさせるテクニック
WEBライティングについて、もう少し詳しく
フレイバーズのWEB制作サービス

この記事に関するご質問やお困りごとのご相談も何なりと。
平田 弘幸
株式会社フレイバーズ代表取締役。セールスライティング担当。好きな言葉は、「一生懸命が得意」

入力フォームの改善で、コンバージョンが上がる5つのポイント

入力フォームの改善

お問い合わせをはじめとする、入力フォームのコンバージョンを向上させる改善ポイントがいくつかあります。当社がコンサルティングを実施したなかから、最適化にもっとも効果のあった点(総合的には平均15.9ポイントの改善効果)をいくつかご紹介します。

改めてまとめてみると、すべて「ユーザー・ファーストの視点」を持てるかどうかであり、運営者側の論理を排除すれば、訪問者が離脱せず気持ちよくフォームへの入力を済ませてもらえるようになるのです。

この記事では、今日からでも実施できる改善ポイントを5つにまとめて紹介していきます。

1.「お問い合わせ内容」は、最初の項目に

入力フォームの改善:お問い合わせ内容は入力フォームの最初に配置する

スーパーで買い物かごの中身をただ精算して欲しいだけなのに、いきなり名前を尋ねられても戸惑ってしまいます。「あなたは誰?」と。

でも、同じような作りになっている入力フォームがたくさんあります。製品やサービスを購入しようか迷っているときに、疑問点を解決するために問い合わせフォームに飛んだとたん、「あなたは誰?」と。

入力フォームでは、まず訪問者の言いたいことをきちんと聞くことから始めましょう。

そうすれば、訪問者も冷静に要領よくポイントがまとまった質問にしてくれるはずです。これは、コンサルティングの現場で私たちが良く使う手法のひとつで、まずは先方の言いたいことを聞き出す、思い切り話していただく。そのあとで初めて、私たちの意見を伝えるというように。

自分が言いたいことを受け止めてくれたのだから、次は相手の言うことにもじっくり耳を傾けてくれる、個人情報も我慢して入力してくれる・・・、「返報性の原理」の変形版と言ってもいいかもしれません。最初にしっかり質問内容を書き込むと、それを無駄にしたくないという心理も働きますから、運営者側に必要な項目にもしっかり回答してくれるようになるのです。

2.訪問者のミスを非難せず、受け止める

入力確認をしたとたん「エラー!」「NG!」。商品にせっかく好意を持ち、問い合わせしたのにがっかりした経験はないでしょうか?
たしかに必須項目に入力がなかったり、メールアドレスの書式が間違っていたりする「エラー」ではあるのですが、これは運営者(システム担当者)側の論理であって、訪問者視点によるものではありません。

訪問者のなかにはPCが苦手な人もいるし、疲れていてミスることだってある、何より分かりづらい位置に「個人情報保護に関する同意」へのチェックボックスがあったりするのは、もう相手のミスとは言えないでしょう。避難されるべきは、むしろ運営者側と感じるべきです。

入力フォームの改善:未入力項目は、すぐに知らせてあげましょう

相手の失敗をあげつらうより、ミスを吸収してあげる方がいいに決まっています。たとえば、Googleはスペルミスをしたまま検索しても、

「もしかして : ○○○?」

って聞いてくれるでしょう?あれと同じです。未入力項目があれば、次の項目を入力する前にさりげなく教えてあげる、システムで処理できることはシステムで処理するなど、入力の間違いをなくし、楽にする最適化の方法はいくつもあります。

必須項目の入力がないまま次の入力項目にフォーカスが移ったら、必須項目への入力が抜けていることをすぐ伝える。

訪問者のPC側で動作するJavaScriptというプログラムを仕込めば、抜けがあった場合瞬時に注意喚起することができます。当社が制作した例では、真っ赤なポップアップウィンドウが表示され、「必須項目です」と入力を促しています。これだけで必須項目の抜けを改善することができ、大きな効果が上がります。

メールアドレスの書式に代表される全角半角文字は、プログラム側で変換。

HTMLの制御で、半角しか受け付けないものがありますが、これはやめておいた方が良いでしょう。PCにメールアドレスを辞書登録している(「めーる」「あどれす」などを変換)人にとっては、半角しか受け付けないフォームは迷惑以外の何ものでもないからです。

プログラムで制御できていないからなのでしょうか。顧客候補と唯一のコミュニケーションツールである入力フォームで、面倒さを感じさせてしまうのは、顧客視点に立っていないということができるでしょう。細かなポイントではありますが、こういったことの積み重ねが効果を上げていくのです。

個人情報取り扱いへの同意に対するチェックなどは、枠囲みするなどして強制的に注目させられるように。

入力を終えたあとで、確認ボタンを押したとたんにエラーになることが最も多いのが、この件です。これを回避する方法として、下記を実施してください。

  • 個人情報の掲示、同意チェックをフォームの最初に配置。
  • 他の項目とは異なる体裁で、目を引く工夫を。

3.SSL導入は、個人情報の取り扱いにシビアな訪問者にできるアピールポイント

入力フォームの改善:SSL利用をアピールしよう

個人情報の漏洩に関する事件は、ニュースが必ず大きく取り上げられます。ほぼすべてのフォームは、個人情報を入力してもらうためにあるのですから、このポイントに対する配慮は必要です。

一般には、SSLについて詳しく知っている人は少ないけれど、「何らかの作用があって、自分の個人情報を悪いヤツから守ってくれる」ことを知っている人は多くなってきました。ということは、「このフォームに入力されたお客様の個人情報は○○○社のSSLで暗号化されます」と掲示するだけで、安心感と信頼感は増すわけです。

訪問者の多くは、どこのセキュリティ会社が安心だなどという知識までは持ち合わせていません。どこのSSLサービス提供会社のものであってもいいのです。いまお使いのレンタルサーバーに共用SSLの機能があるのなら、それでも問題はありません。共用SSLだとURLが途中で変わってしまうので・・・と思われる方もおられるかもしれませんが、事前に「URLはこうなりますが、心配はありません」と伝えておけばいいだけの話。要は、入力フォームの作り方に気遣いがあるかないかの問題なのです。
年間数千円でその効果を買えるのなら、安いものだと思いませんか?

4.「修正する(リセット)」ボタンは設置しない

入力フォームの改善:リセットボタンは設置しない

入力フォームの初期画面にある「修正する(リセット)」ボタンを間違ってクリックしてしまうと、せっかく入力した内容がすべて消えてしまいます。
こういったケースを引き起こしやすいのは、「入力内容を確認する」ボタンが左側、「修正する(リセット)」ボタンが右側に配置する作り方をしている場合。WEBサイトでは「次に進む」方向は右側となっていることがほとんどなので、右側にあるボタン=次に進むための手段と捉えることが多いのです。

「やっちまった。もう一度入力し直すか」
と再度トライしてくれる訪問者もいる、などと思わないでください。

そもそも、その「修正する」ボタンは何のためにあるのでしょうか?どう考えても私には必要なものには見えません。不要なもの、ミスを起こすようなものは排除しておくのがコンバージョン率を上げるための鉄則です。

5.フリーのフォームは、使わないのがスマート

ネットにフリーで配布されていたり、レンタルサーバーの機能としてついているフォームは、PHPやCGIがカスタマイズできる人にとっては、費用がかからず最高に思えるかもしれませんが、あくまで「動く」ことだけが主眼になっているのであって、訪問者に対する「おもてなし」の配慮などありません。
ましてや、WEBサイトのフォーマットを組み込まないで稼働させてしまうと、入力フォームに飛んだとたんにダサダサのデザインになっていたりして、せっかくいくつものハードルを越えてたどり着いたリニューアルが台無しになってしまうのです。

入力フォームの改善について、安易に考えないでください。入力フォームは、顧客や顧客候補と接するための唯一の手段なのです。訪問者は、細かなところでこの企業が信用できるかどうかチェックしています。WEBサイトのもっとも大切なところで、手間やコストを惜しんではいけません。入力フォームは自前で作ろうなどと思わず、リニューアルを担当したWEB制作会社にカスタマイズを依頼し、きちんとした最適化をしてもらいましょう。

早く連絡をとりたい人に向けた、FAQへのリンクやショートカットを設ける

ユーザー・ファーストで入力フォームを改善しよう

入力フォームとは直接関係はありませんが、大切なことなのでもうひとつだけ。
WEBサイトの大きな目的のひとつは、顧客や顧客候補とコンタクトをとること。緊急を要する場合や何らかの理由で入力できない、したくないなどの理由があり、電話をはじめとするその他の手段で連絡を取りたい人もいる。こういったリクエストにも対応できるよう、入力フォームの上部に問い合わせ窓口や営業拠点の電話番号を掲示しておきましょう。

FAQ集へのリンクを設けることも検討しましょう。
FAQで課題が解決できれば運営者側の不要な手間を省けるという意味もありますが、顧客や顧客候補の課題を早く解決してあげるために、です。顧客候補リストが作りたいのだから、そんなことをしたら元も子もないじゃないかと言う人がいますが、そんな浅薄な考えで顧客候補リストは集まりません。

WEBサイトは、ユーザー・ファーストの思想で考えること。そうでなければ、そもそも訪問者は集まってきてくれませんから。

WEBサイトの改善について、もう少し詳しく