コラム(ブランディング)
ブランディング 2025年7月23日
選ばれる会社になる覚悟。大阪の企業にいま必要な、採用ブランディング
執筆した人:平田弘幸
株式会社フレイバーズ代表取締役。一般社団法人ブランドマネージャー認定協会・認定コンサルタント(インターナルブランディング)、ブランドマネージャー(1級)。大手電機メーカーで国内外の営業、企画を15年間経験した後、フレイバーズ設立。製造業での知見を活かし、中小企業のブランディングに強み。
本記事で分かること
採用活動において、「らしさをどう伝えるか」は以前にも増して重要になっています。とくに就活の早期化が進むいま、採用サイトや説明会で一度しか会えない学生に、自社の魅力を「一瞬で伝える力」が求められています。本記事では、大阪の企業が持つ強みをどう見せるか、採用ブランディングの考え方と具体的な手法、学生に選ばれる企業になるためのヒントを、事例やエピソードを交えて紹介します。
いまの就活生は、多くを見ない。一期一会の気持ちで相対する必要も。
就活が早期化するなかで、学生たちは数多くの企業を見るように見えて、実際にはほんの一部しか記憶に残していません。大学3年生の秋には、すでに1〜2社の内定を得ている学生も少なくなく、就職活動そのものに「焦り」を感じない人も増えています。
そういった学生が会社説明会に参加するのは、「もっと自分に合う会社があるかもしれない」という感覚からです。つまり、今持っている内定がゴールではなく、比較対象になっているということ。
だからこそ、説明会で出会う一人ひとりに対して、一期一会の覚悟で臨む必要があります。その出会いが、企業にとっても学生にとっても最初で最後になる可能性があるからです。
採用活動とは、数をこなすことではありません。目の前の学生に、自社の魅力や考え方が届くかどうか。その一回ごとの勝負を、きちんと設計し、言葉やコンテンツに落とし込むこと。それが、採用ブランディングの出発点です。
採用ブランディングで「らしさ」を伝えることが、大阪企業の武器になる
就職活動において、学生たちは企業を「条件」だけで選んでいるわけではありません。給与や福利厚生よりも前に、「この会社、なんかいいかも」と感じるかどうか。その直感的な共感や安心感が、エントリーの決め手になることがあるのです。
だからこそ、採用活動において重要なのは、自社の「らしさ」をどう伝えるか。
- どんな人が働いているのか。
- どんな雰囲気の職場なのか。
- 何をたいせつにして、どんな価値観で動いているのか。
そういった情報が、言葉や写真、インタビューやデザインを通じてにじみ出ていく。その一貫した“空気感”が、「この会社なら自分もやっていけそう」と学生に思わせる。それが、採用ブランディングの本質だと私たちは考えています。
会社の魅力がにじみ出るのは、ちょっとした工夫
採用ブランディングというと、大がかりな施策や専門的なノウハウが必要だと思われがちです。けれど実際には、学生の心をつかむのは、ごく身近なリアルな話だったりします。
たとえば、
私たちの会社では上司もイジられます。
入社して間もない若手が、会議中に部長へツッコミを入れたり。それが許される空気があって、むしろ笑いが起きる。この距離の近さや人間くささは、求人票ではなかなか伝わりません。
また、
本町という立地と、早めの退社文化も大きな魅力
17時すぎには仕事が終わって、心斎橋で買い物、堀江でカフェ、難波で映画。仕事も私生活もどちらも大切にできる、そんな働き方のリアルが学生には刺さるのです。
こうした日常のひとコマを、写真やインタビュー、ちょっとした言葉で見せていく。それだけで、「あ、ここ、自分に合いそう」という感覚が生まれます。採用ブランディングとはつまり、無理に盛らず、ありのままの魅力を言葉と設計で伝えることなのです。
「大阪らしさ」が、採用活動の武器に
東京の企業と比べて、大阪の会社はネームバリューや規模で見劣りすると思われがちです。でも、そこにこだわる必要はありません。むしろ今の就活生にとっては、雰囲気や人の良さこそが決め手になることも多いのです。
大阪の企業には、独特の魅力があります。
- 誰とでもすぐに距離が縮まる文化。
- ツッコミや冗談が飛び交う会話。
- 上司と部下の間に上下関係よりも信頼感がある。
こうした雰囲気は、東京の大企業ではなかなか味わえないものです。
さらに、地域とのつながりも大阪企業ならではの強みです。地元のクライアントと10年、15年と付き合い続ける中で生まれる信頼や誇り。そこには、深くてあたたかい仕事があります。
就活生の中には、東京の企業に憧れていたけれど、「この会社の人たち、なんかいいな」と感じて、大阪に残る選択をする人もいます。「会社の人間らしさ」を正しく伝えることは、志望理由そのものを変える力を持っているのです。
採用ブランディングは、結果につながります
私たちはこれまで、大阪を拠点に、さまざまな企業の採用ブランディングを支援してきました。そのなかで感じるのは、「伝え方を変えるだけで、応募者の質も、量も変わる」ということです。
ある企業では、社風や社員の姿が伝わるインタビュー記事を採用サイトに加えただけで、
「説明会に来た時点で会社の雰囲気が分かっていた」
「サイトを見て、ここで働く自分が想像できた」
といった声が増えました。
また別の企業では、「らしさ」を明確に打ち出した採用ページを公開してから、「なんとなく受けた」学生よりも、会社への共感を持った学生のエントリーが増えたのです。
これは偶然ではありません。
採用ブランディングは、オシャレなページを作ることではなく、会社と学生の間に「ちゃんと伝わる接点」をつくること。その接点があるかないかで、結果は確実に変わります。
「伝えたこと」と「実際の姿」が一致するとき、信頼が生まれる
学生たちは、企業の採用サイトをしっかり見ています。そのうえで、会社説明会に参加し、オフィスを訪れ、社員と話しながら、こう思っているのです。
「サイトに書かれていたこと、本当にそうなのかな?」
採用サイトで見た世界と、説明会で感じた空気にズレがなければ、学生の中に信頼が生まれます。逆に、ギャップがあれば、それは“違和感”として残ります。
だからこそ、採用ブランディングで大切なのは、見た目のカッコよさではありません。リアルな魅力を、誤魔化さず、正しく、伝えること。そこにちゃんとした言葉と丁寧な設計があれば、会社は自然と選ばれる存在になります。
採用活動は、もう数で勝負する時代ではありません。大事なのは、「この会社で働きたい」と思ってもらえること。そのために、いまこそ「伝え方を見直すタイミング」です。
「伝え方を変える」ことは、「未来を変える」こと
就活生にとって、最初の出会いは採用サイトであり、そこに書かれた言葉です。
説明会での印象、社員の雰囲気、オフィスの空気感――
それらが採用サイトと“つながって”いるとき、はじめて信頼が生まれ、未来の仲間が動き出します。
会社が持っている「らしさ」や「魅力」を、どう見せていくか。
今の時代、それは採用の成果を左右する真剣な経営判断のひとつです。
フレイバーズは、大阪を拠点に「らしさをカタチにする」採用ブランディングを行っています。
「うちの会社、何をどう伝えたらいいんやろう?」という段階からでも大丈夫です。
まずは一度、お話ししませんか。
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