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面白い語源を雑談のネタに「ビジネス関連編」

面白い語源を雑談のネタに「ビジネス関連編」

面白い語源を知っていると、ビジネスシーンでもプライベートでも、少し話をつなぎたいときに役に立つ。誰もが知っているのに意外なルーツをもつ言葉たちは、雑談のネタにはうってつけだ。今回はビジネスに関連する言葉のなかから、知っているとちょっと鼻の高い、面白い語源をピックアップ。明日の商談の雑談にどうぞ(笑)。

面白い語源「ビジネス関連編」

面白い語源(1)おもしろい

すねた犬

「おもしろい」は漢字で書くと「面白い」。面は「顔」のことを指し、「白い」は「明るくなる」ことを意味する。つまり、顔が白くなる、表情が明るくなることを言ったのだそうだ。

面白い企画づくりで行き詰まっているなら、誰かの顔を具体的にイメージして、その表情=気持ちが明るくなるようなもの、と考えてみると何かアイデアが浮かぶかもしれない。

面白い語源(2)ルビ

ルビー

ライティングの仕事をしているとよく使う、ふりがなを指す「ルビ」という言葉。実は宝石のルビー(ruby)が由来だということはご存知だろうか。

欧米では活字の大きさを宝石で表し、5ポイント活字をパール(pearl)、5.5ポイント活字をアメリカではアガット(agate、めのう)、イギリスではルビーと読んでいたそうだ。活字のふりがなに使ったサイズがルビーと呼ばれる5.5ポイントだったことから、日本でもふりがなの活字をルビと呼ぶようになった。活字を宝石に喩えるなんて、なんともオシャレである。

面白い語源(3)諦める

諦める

仕事をしているとときどき「諦め」ざるを得ないときもある。「諦める」はもともと、事情を明らかにするという意味の「明らめる」だった。事情が明らかになった結果、これでは無理だと断念することもある・・・そんなマイナスの意味だけが残り、現在の「諦める」になったわけだ。

何かを諦める決断を下すときには、状況を「明らめて」いるか、やれることは残っていないか「明らめて」いるか。そこを確認してから「あきらめ」たいものである。

面白い語源(4)打ち合わせ

太鼓

日本の伝統音楽・雅楽では、管楽器、弦楽器、打楽器が左右に分かれて一つの曲を演奏する。そこで楽器間のリズムを合わせるために、しゃく拍子などの打ち鳴らす楽器を打って拍子をとったことから、事前に物事を相談することを「打ち合わせ」というようになった。

打ち合わせが続くと仕事が進まず煩わしく感じることがあるかもしれないが、これをおろそかにすれば演奏は台無しだ。パートナーたちとしっかりリズムを合わせておけば、本番では息のあったチームプレイでプロジェクトを成功させることができるはず。打ち合わせがつまらないと感じられたら、相手の音を聞いて合わせていく本来の意味を思い出してみよう。

面白い語源(5)勉強

勉強する子ども

勉強は、「勉め(つとめ)」、「強いる(しいる)」と書く。つまり、気の進まないことを無理にするという意味で、江戸時代は商人が値段をまけるときに使われていた。今のように「学習する」という意味で使われるようになるのは明治時代以降なのだそうだ。

勉強が辛かったのは先人達も同じ。そう思えば勉強も少しは苦じゃなくなるかも?

面白い語源「仕事のやり方編」

面白い語源(6)一本槍

武士

「そんな一本槍じゃうまくいかないぞ」と上司に叱られた経験は?
一本槍とはもともと、槍1本しか持っていない、貧乏な下級武士のことだった。たったひとつの武器しか持たない武士は、これで敵を倒すしかない。そこから、何かを達成しようとするとき、ひとつの手段に頼るやり方を言うようになったのだそうだ。

幸いなことに今は戦国時代ではないので、仕事の武器は自分次第でいくつでも持つことができる。一本槍といわれないように、一方向からダメでも違う方向からアプローチできるよう、さまざまなタイプの武器を持っておきたい。

面白い語源(7)几帳面

平安神宮

平安時代のお姫様たちが隠れていた部屋の仕切り、それが几帳である。几帳面というのは、その柱を削って角をとった両側に、一筋刻んだ細いラインのことなのだそうだ。すごい技術だけれど、まあ几帳としての機能には特に関係なさそうな・・・。

「几帳面」には良いところもたくさんあるが、ささいなことにこだわりすぎると短所になる。「几帳面だね〜」とよく言われるという人は、どうでもよいことにこだわりすぎていないか、ときどきチェックをしてみると良いかもしれない。

面白い語源(8)尻馬に乗る

メリーゴーラウンド

「尻馬に乗る」とは、自分でよく考えもせず、他人の言動に同調してそのまねをすること。
そのルーツは、他人が手綱をとっている馬の尻に乗っかって、何もしないで前の人に任せっきりにする状態から来ている。

そんな卑怯なことするわけないと思うだろうが、会議などで人の尻馬に乗って発言している人は意外と多い。たしかに、それっぽい意見に同調していれば何事もなくやり過ごせるだろう。でもそれでは、着いた場所が地獄だったとしても文句は言えない。
自分の行き先は自分が決める。そのためには自分の馬の手綱は自分がしっかりと握っておくことだ。

語源の知識はビジネスにも役立つ

象形文字

長い歴史のなかで育まれてきた日本語。何気ない言葉一つひとつに、それぞれの物語が詰まっている。
今回は仕事で役立ちそうな言葉のなかから、面白い語源を持つものを紹介してみた。言葉の背景を知ることで、より理解を深めることができる。言葉を深く知って自分のものにすれば、思考・行動にも深みが出る。ビジネスのシーンでも「お、こやつ、できるな?」と思わせることができるのだ(笑)。

意外な言葉のルーツをおもしろがりながら、たくさんの日本語を自分のものにしていただければ幸いだ。

30秒のムダ話で仕事がうまくいく!雑談の絶大なチカラ

30秒のムダ話で仕事がうまくいく!雑談の絶大なチカラ

雑談というと、プライベートの詮索だとか、時間のムダだと考えている人が多いのではないだろうか。でも雑談についてネガティブにとらえている人は、とてももったいないことをしているかもしれない。雑談は仕事はもちろん、人生のあらゆる場面において絶大なチカラを発揮する重要なスキルなのだ。普段あまり意識することのない雑談が持つ潜在能力について、また雑談力をつけるコツについても書いてみたい。

インタビューにおける雑談のチカラ

インタビューにおける雑談のチカラ

先日、あるインタビューに同席したときのこと。筆者は普段、自分が直接インタビューすることはあまりないのだが、このときはその場の空気感なども知っておきたかったので、願い出て同席させてもらった。

事前に聞きたいことを考えてきているので、こっちはあれも聞こう、これも聞こうと気がはやっている。
ところがいざインタビューがはじまると、インタビュアーはほんとうに聞きたいことには一切触れない。まずは天気の話や出身地の話など、冗談を交えながら気軽な調子で話していく。いわゆる雑談を十分するのである。

インタビューを受けている人からしたら「こんなんでいいの?」という感じである。でもこの時間があるおかげで、インタビューされる人が身構えることなく、気負わず話せる雰囲気をつくることができたと思う。実際、雑談でひとしきり盛り上がったあとは、和やかな雰囲気のなか、興味深いお話をたっぷりお聞きすることができた。雑談が「本音で話せる空気」をつくったのである。

雑談の大切な役割は、その場の空気をつくること

雑談の大切な役割は、その場の空気をつくること

雑談とは、何ら目的や伝えるべき用件のない、言うなれば中身のない話だ。言ったそばから忘れてしまってもかまわないような内容の話である。そんな話を一生懸命しても何の意味もない、雑談なんて時間のムダだという人もいるだろう。
しかし、世の中の会話すべてが、用件を伝えるだけのものだったらどうだろうか。

たとえば、隣人に回覧板をまわすとき。
「こんにちは、回覧板です」
「はい、どうも」

そしてドアをガチャン。なんと殺伐としたご近所付き合いではないか。こんな町内には住みたくないというものである。ところがこれに雑談を加えてみるとどうだろうか。

「こんにちは、回覧板です。なんだか雨が降りそうな空模様ですね」
「あらほんとうですね。洗濯物をとりこまなくちゃ。部屋干しだとなかなか乾かないから嫌なんですけどね」
「うちもです。明日は晴れるってニュースで言ってましたよ。じゃあまた」
「ありがとう」

そしてドアをガチャン。時間にすれば30秒に満たないが、このほうがよほど後味が良く、心和むやりとりになった。洗濯物の話なんて2人ともどうでもいいのだが、雑談をはさむことで、お互いに打ち解けて話せる雰囲気ができたのである。

職場でも、家庭でも、ママ友付き合いでも、ご近所付き合いでも、人間関係をスムーズにするうえで雑談が絶大な威力を発揮する。まず雑談で地ならしをしてコミュニケーションの土台をつくるイメージだ。土台がないのにいきなりビルを建てようとしてもうまくいかないように、雑談なしでいきなり用件だけを伝えても、思うような結果にはつながりにくいのである。

雑談が人生を豊かにしてくれる

雑談が人生を豊かにしてくれる

ビジネスにおいて、雑談が果たす役割について考えてみよう。普段、用件をポンと伝えるだけで相手とまったく人間関係をつくれていなかったとしたら、ちょっとしたミスでも対応が違ってくる。普段から雑談を通してコミュニケーションしていれば「しょうがないなあ」で見逃してくれるようなことも、「どうしてくれるんだ!」ということになりがちだ。

ご近所付き合いでも、まったく知らない子供の弾くピアノはただの騒音でしかないが、いつも挨拶してくれるあの子、と顔が思い浮かぶ関係なら、「おお、うまくなってきたな」と寛大な捉え方ができる。ご近所との雑談が騒音クレームのセーフティ―ネットになり、子育てのストレスを減らしてくれる効果があるのだ。

家庭でも、もしもパートナーや家族が用件しか話さないような関係だったら・・・。想像しただけで心が冷え冷えとしてくる。どうでもいい話がワイワイガヤガヤ飛び交う家庭のほうが、幸福度はずっと高くなる。
このように、雑談はさまざまな場面で自分を助けてくれる。大げさに言うと、人生を豊かにしてくれる、縁の下の力持ちなのである。

雑談力をつけるコツ

雑談力をつけるコツ

「そうは言っても、雑談が苦手で・・・」筆者も同じなので、その気持ちはよくわかる。
まずは挨拶だけで終わらせず、プラスアルファのひと言を添えることを心がけたい。天気の話、季節の話などはテッパンである。また、パッと目についた服装や持ち物を褒めるというのもおすすめだ。

褒めるというと「おべんちゃらは言いたくない!」というへそ曲がりもいるかもしれないが、ムリに褒めなくても「そのキーホルダー何ですか?」とか「そのネクタイ、珍しい柄ですね」とか、気づいたことを口に出すだけでいいのだ。雑談においては、話の内容は重要ではなく、オチも結論も必要ない。肩の力を抜いて気軽にできる話が、一番適しているのである。

仕事のメールなども、ここぞのメールは用件だけで終わらせず、ひと言用件とは関係ないトピックを添えてみることをおすすめしたい。ぐっとメールの文章に人間味が出てくるし、読んだ人に良い印象を残す。何をしてもうまくいかなかった仕事が回り出すきっかけになるかもしれない。

相手を目の前にして、あれこれ考えているとうまくいかないというときには、「今日、何か1つ、相手を喜ばせることを言う」ことを自分に課してみるのもいい。こんな覚えやすくて実行しやすいシンプルなスローガンが、明日からの仕事の質を変えてくれるかもしれない。