コラム(フレイバーズなコト)

マネジメントな日々 2012年8月17日

同窓会に想うこと

盆休みに中学の同窓会に参加した。
私は転勤も含め、あちこちを転々としていたので、しばらく彼らからは「行方不明者」になっていた。フェイスブックでしばらくぶりに中高大と一緒だった友人と出会ったのをきっかけに、卒業以来35年ぶりに同窓生たちと会える機会を与えてもらった。
しかし、勢いで「出席」と返事したものの、同窓会が近づくにつれ少し不安になってくる。よく考えると3年生の6月に転校してきた私は実質9ヵ月程度しか彼らと同窓生ではなかったからだ。

当日、不安を感じながらもその輪に入っていく。組が違っていても、他の同窓生のことを意外に覚えているもんだな、という感覚と向こうも私のことを覚えてくれていたことに驚いた。ただ、女性に関していうと「申し訳ない」という気持ちでいっぱいになった。女性が変わったからなのか、私が活動的ではなかったからか、正直思い出せない人がたくさんいたから…。

会が始まってしまえば、そう言いつつも昔懐かしい話やお互いの近況報告、他愛のないバカ話まで、話が尽きることはない。二次会も、殆どのメンバーが流れていたのではないだろうかと感じるほどの盛況ぶり。

「突然思い出したんだけどさぁ。卒業式の翌日お前んちに集まって、みんなで『未知との遭遇』観に行っただろ?」
「そうだった。思い出した!誰がいたっけなぁ…」

この会の間、ずっとそんな調子だ。私には、35年ぶりに集まった友人たちの顔が輝いて見えた。

しかし、35年の月日はやはり長い。親しかった友の訃報をいくつか聞かざるを得なかった。もう少し前の同窓会に参加すれば、彼と話せたのに…。そんな風に悔いる気持ちも抱いてしまう。

翌日も同じクラスの友人に誘われ、建築家である彼が建てた展示場の縁側で4時間ほども話し込んだ。駅前で別れたときには、なんだか寂しかった。彼としばらく離れなければいけないことも手伝っていたが、そればかりではない。この2日間、私たちは一気にタイムスリップし、若者になったような気になっていたからだ。

フェイスブックによって、古い友人や先輩後輩たちとつながることが多くなった。長い間忘れていた「昔の自分」を思い出せる機会が増えている。それは、いま自分の周りにいる人たちと接するのとは違う、何か特別なものを得ることができる機会が増えたということであるような気がしている。

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執筆:平田 弘幸

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