コラム(ブランディング)

ブランディング 2024年2月7日

ブランディングが失敗に終わる理由とは?

リブランドは、顧客との約束

ブランディングとは、企業や商品、サービスの特長や価値を顧客にわかりやすく伝えることで、認知度や好感度を高めていく活動。「売れ続けるしくみ」を創ることと言ってもいいものです。ただ、ブランディングには推進の方法によっては効果が出ないこともあります。
経営陣の大きな期待を背負って始めた活動であるにもかかわらず、労力と費用をかけた割には思い描いた効果が出ない。広告代理店や制作プロダクションが口を開けば「ブランディング」と言いはじめる時代になったのに、失敗も数知れず・・・。

本コラムでは、ブランディングの失敗例やその原因、対策を紹介することで、これからブランディングを始めようとする企業に、成功に近づいてもらおうという意図でお伝えしていきます。

ブランディングの落とし穴

市場調査や分析、クリエイティブにいたるまで、多くの労力をかけたのに失敗するブランディング。活動が上手くいかないポイントとしては、以下のようなものがあります。

ブランドのメッセージが一貫していない

社内にブランドメッセージが周知されておらず、担当者によって顧客への伝え方、行動が異なる場合。同じ商品でも、国や地域によって、ブランディング活動によって得た結果とはニュアンスが異なってしまっていて、顧客を混乱させるばかりか、不信を招いてしまう。

インターナル(社内)ブランディングができていないことによるものです。ブランディングといえども、最後は社員一人ひとりが媒体となって社外にメッセージを伝えていくことになります。社内の体制が構築できていなければ、外向けの活動も上手くはいきません。

ブランドのメッセージが時代に合わない

SDGsの考えが浸透しはじめているなかで、男女を分けてしまうような採用活動をしたり。そういう社員を経営陣が望んでいるからといって、モーレツに働く先輩社員の姿を伝えたり。Z世代から反発を受けるのは容易に想像できますね。

ブランドのメッセージが顧客のニーズに応えない

ひと時代前の家電製品は、ひとつまえのモデルより機能をひとつ加えて販売価格を維持する製品開発が主流でした。そうするとたくさんのボタンが並んだリモコンが生まれ、一回も使われずに寿命を終えるといったことに。売上を上げる、維持するための製品開発なので、顧客のニーズなどとは無縁なのです。

前項の時代に合わないメッセージも同じで、綿密な市場調査を行わず、ブランドホルダー側の身勝手な思い込みが強すぎると、このような結果となってしまいます。

ブランディング失敗の原因と対策

ブランディングの失敗は、いくつかの原因に集約されます。進め方の問題、組織(=人)の問題、知識(=方法論)の問題、社内浸透に関する不徹底の問題などです。

進め方の問題

社内だけでブランディングを進めようとすると、とくに市場分析などの場面で社内の至らない点が数多く挙げられる「グチ大会」に陥り、やっぱりウチはだめだ・・・ということになりがちです。中小企業に多く見られる傾向ですが、今まで生き残ってこられたのには顧客側から意味のある理由があるからです。
会社に対するリスペクトをベースに社外のナビゲーターが導くと、逆に「うちも案外いい会社なのかも」とプロジェクトメンバーが思い直す場面も出てきます。

組織(=人)の問題

ブランディングした結果を社内に浸透させようとすると、必ず人の問題が出てきます。インターナル(社内)ブランディングは、人の問題と言い切っても差し支えないほどです。
この大きな壁をどう乗り越えるかがブランディングを成功に導くかどうかの分岐点ともいえます。この障壁を取り除かなければ、冒頭でお話したような部門、地域によって、人によってブランドメッセージの伝わり方に差が出ることとなります。

知識(=方法論)の問題

ブランデイングに関するそもそもの知識が不足していることによる失敗があります。ブランディングは市場における自社のステータスやターゲット顧客、社風などを絡めて、独自のポジショニングを行っていくプロセスです。これに加えて理想の姿とのギャップを埋めていく作業も含まれます。
こういった各プロセスにおける調査、分析の仕方やまとめ方、経験などが社内だけでは決定的に不足しています。

改善活動をしない

多くの難解なプロセスを経たからといって、必ず正解を導き出しているわけではありません。ブランディングによるクリエイティブがターゲット顧客と上手くコミュニケーションできていないのであれば、調整が必要です。
ターゲット顧客に伝わらない=ブランディングの失敗なわけですから、できるだけスピーディに調査を行い、改善を進めていきたいところです。

ブランディングを失敗させないために

ブランディングが成功するか失敗してしまうかにフォーカスすると、テクニック的な議論になってしまうかもしれません。それより、ブランディングを行うことによって、得られる未来を思い描くことに重きをおいたほうが推進力は生まれるのではないかと感じています。

ブランディングは自社の足元(理念やパーパス、社風をはじめとする各種リソース)を分析することから始め、競合他社との関係性、ターゲット顧客の絞り込みを行うことにより、自社独自のポジションを確立することです。しかしそれだけでは、理想の未来とのギャップが大きすぎて、いつになったら理想に近づけるのかわからない・・・という状況を生むので、中期計画などを立案し、そのギャプをどうやって埋めていくかを行うことが必須なのです。

もしかすると、ブランディングの失敗は、まだ道半ばなだけなのかもしれません。いまいちどこれまでのプロセスを顧みて、自社がどこにいるのかを確認してみることも必要でしょう。

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執筆:平田 弘幸

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